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RETURN: EDEN  作者: Eishun
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第28話:正義の刃と、千年前からの残響

ガシャーン!

【多次元空間特別パス】からの量子の光のビームが、オリンを花茶やペストリーの香りに満ちた賑やかな広場の真ん中――多次元トランジットステーション(ネクサス・ヴォイド)――へと真っ直ぐに放り投げた。

這い上がって服の埃を払っていたオリンは、突然、コールドプレスのサーモンスムージーを悠々とすすっている人物にドンとぶつかった。その衝突で、黄金の装飾が施された見事な漆黒のシルクのドレスに水滴がいくつか飛び散った。

「あらあら……どこの命知らずが、この私にぶつかってきたのかしら?」

柔らかく怠惰でありながら、神聖な威圧感を伴う声が響いた。

オリンはハッとして見上げた。彼の目に飛び込んできたのは、古代エジプトの王者の風格を漂わせる絶世の美女だった。健康的に日焼けした肌、鋭い黒のアイラインを引いた真っ青な目、艶やかな黒髪の上で微かにピクピクと動くベルベットのような猫の耳、そして背後には、傲慢なリズムで揺れる柔らかく漆黒の尻尾があった。

彼女の真っ青な目は突然細められ、瞳孔がひし形に収縮してオリンの顔をじっと見つめた。彼女は指を鳴らし、口角を非常に危険な笑顔に歪めた。

「おやおや!私の見間違いかしら?アレクサンドリアの図書館で、コーヒーの空き缶のタブとレーザー光線を使ってこの私を罠にかけた、あのバグ修正スペシャリストの坊やじゃない!」

オリンは目を丸くし、両足はガクガクに震え、シャワーのように冷や汗を滝のように流した。

「えっ……ね、猫の女神バステト様?!あ、あの時、俺が現行犯で生け捕りにした、起源の光のペンをくわえてた黒猫って、あんただったのか?!」

「ふん!他に誰がいるって言うのよ!」バステトは腰に手を当て、猫耳をからかうようにピクピクと動かした。「あの日は、あんたの『馬のクソを避ける至高の滑走スキル』に免じて、顔をズタズタに引き裂かずに見逃してあげたのよ!それにしても、今日はなんで汚い雑巾みたいにボロボロなの?」

彼女はオリンの頭上に浮かぶデータ画面をちらりと見た。真っ赤な「-30,000 カルマ」の数字と、「暴君プロセスの破壊により輪廻を停止」というステータスを見たバステトはお腹を抱え、スムージーを落としそうになるほどヒステリックに爆笑した。

「アハハハハハハ!おお神よ!悪のボスになろうとしたガキが、マイナス3万ポイントの赤字を抱え込むなんてね?!噂によると、最初の人生では5万の軍隊を配備して自分のケツを槍に突き刺し、2回目の人生ではお金に押し潰されてぺしゃんこになり、3回目の人生では元老院全体に腸が爆発するまでトイレを我慢させたんですって?!ここまでのお笑い草で、一体どんな悪役だっていうのよ!」

一つも外すことなく完全に暴露され、オリンは顔を真っ赤にして頭を掻き、ボソボソと呟いた。

「いや、悪役をやるのがこんなにハードコアだなんて知らなかったんだよ……。長老ヴァエレンにこってり絞られて、この特別パスを渡されて、マルチバース全体で伝説の師匠を探して『逆境』の真の本質を学んでこいって言われたんだ。でも、どこから始めればいいのか全く見当がつかなくて……」

落ち込みながらも決意に満ちたオリンの態度を見て、バステトはスムージーを一口すすり、目を細めて悪戯っぽく微笑んだ。

「悪役としての頂点への道を学びたいなら、聞く相手を間違えてないわよ!私は毎日日向ぼっこしながら三界中のドラマの噂話をしてるんだから、宇宙をひっくり返すような大ボスどものことは全部知ってるわ!よくお聞きなさい。最初の入門試験として、『反逆とすべての型を破る技術』を学びたいのなら、東洋の神話領域へ行って、斉天大聖孫悟空(せいてんたいせい そんごくう)——かつて一本の如意棒で十万の天の軍勢を相手に天界をぶち壊した男——を探しなさい!」

バステトはローブの中からキラキラと輝く不老不死の「桃(蟠桃)」を取り出し、オリンの手に放り投げた。

「東勝神洲(とうしょうしんしゅう)への旅費として、この桃を持っていきなさい。そこに着いたら、自分で山を登る道を見つけなきゃならないわよ!いいこと、あの領域では自由な飛行は禁止されているから、妖怪の洞窟に迷い込んだら自己責任だからね!」

オリンは桃を受け取り、目をキラキラと輝かせ、慌てて東洋のポータルを起動した。

「女神様、本当にありがとうございます!次は恩返しに、最高級のサーモンを箱ごと持ってきますから!」

ヒュン!

ザザッ……ドスン!

空間のゲートを通り抜けた途端、オリンはスムーズに着地することなく3回宙返りし、有毒で危険なジャングルのど真ん中にある……トゲだらけの竹藪に真っ直ぐ落ちた。

「いてて……このテレポートポータルの品質、完全にクソゲーレベルだな!」

オリンは這い上がり、脱げたサンダルを拾い上げ、戸惑いながら周りを見回した。彼の周りには連なる山々があり、濃い霧が道を塞ぎ、猿の遠吠えや鳥のさえずりが広大な森に響き渡っていた。東洋の神話領域は非常に広大で、道は四方八方に分かれており、道標は一つも見当たらなかった。

「ヤバいな……バステトは東勝神洲へ行けって言ったけど、詳しい地図もくれないで、一体どうやって花果山への登り道を見つければいいんだよ?」

2時間も歩き続けてクタクタになり、空腹でお腹が鳴っていたオリンは、道端に線香の煙を上げる小さな土の塚を突然見つけた。東洋の民話を思い出し、彼は地面を強く3回足で踏み鳴らし、大声で叫んだ。

「土地神のお爺さーん!誰か家にいますかー?!」

ポンッ!

白い煙が立ち上がり、龍の頭の杖をついた、白髪と白髭の背の低い老人が地下から飛び出してきて、ブツブツと文句を言った。

「この老いぼれ土地神の昼寝を邪魔する大胆な輩は誰じゃ……おや?!」

オリンを見た途端、彼の頭上で点滅している真っ赤な「-30,000 カルマ」のステータスが目に入り、土地神の目は大きく見開かれた。老人はパニックになって3歩後ろに飛び退き、防御するように杖を構えた。

「天を突くようなこんな借金を背負っとる妖怪はどこのどいつじゃ?!ワシの線香代を騙し取る気か?!」

オリンは慌てて手を振り、キラキラと輝く特別パスを差し出して釈明した。

「違いますよ、仙人様!俺はエデンの間から留学に来た使者です!斉天大聖様に挨拶するために、花果山の水簾洞(すいれんどう)への道を教えてほしいんです!」

土地神は老眼鏡をかけ、パスを注意深く調べ、長老ヴァエレンの印を認識すると、安堵して胸を撫で下ろしたが、その顔は依然として心配でいっぱいだった。

「孫大聖(そんたいせい)を探したいじゃと?あの道は簡単には進めんぞ、若造!ここから、お主は3つの毒霧の丘を越え、滑る石の沼を渡り、それから百丈の滝に逆らって上流へと歩かなければならん。おまけに、道中には石を投げては手を隠すのを専門とする、いたずら好きな子猿の群れがおる。床を滑って攻撃をかわすスキルがなければ、洞窟の入り口にたどり着く夢など見るでないぞ!」

「攻撃を避けたり滑る床を渡ったりすることなら、安心してください。俺は東京での70年間の『馬のクソ回避コース』を卒業したスペシャリストですから!」オリンは自信たっぷりに胸を叩いた。

土地神は、色とりどりの雲の層の向こうにうっすらと見えるそびえ立つ山脈の方を指差した。

「あそこにある蓮の花の形をした山の方向へ向かって進むのじゃ。雷のように轟く滝の音が聞こえたら、そこが目的地じゃよ!」

道順を聞き、オリンは即座に足の力のすべてを注ぎ込んだ。

彼は東洋の広大な森を通る、古典的な障害物コースの走りを開始した。

滑りやすい緑の苔の沼を通り抜ける時、オリンは体を後ろに倒し、プロのスキーヤーのように長くスムーズに滑走した。

山のふもとに着いたちょうどその時、木の枝にいたいたずら好きな猿の群れが、何百ものココナッツや小石を雨のように彼の上に一斉に投げ落としてきた。オリンは無条件反射を起動し、ジグザグに蛇行し、体をひねって一つ一つの小石を正確にかわし、一発の直撃も受けなかった。

油のように滑る切り立った崖に直面すると、彼は軽快に足を蹴り、ツルの勢いを借りて、深い深淵を越えて自らをスイングさせた。

3時間の疲労困憊の登攀と徒渉の後、ついに、絶対に息を呑むような壮大な光景が彼の目の前に現れた。

ドドドドド!

水が激しくぶつかる音が、晴天の雷のように響き渡った。オリンの前には、雲に覆われた頂から深い深淵へと真っ直ぐに流れ落ちる、高さ数百丈の巨大な滝があり、何百万ものきらめく真珠のように白く泡立っていた。その白い水のカーテンの背後には、苔に覆われた古代の石碑が顔を覗かせており、そこには黄金の光で輝く4つの文字が刻まれていた。 【花果山(かかざん) — 福地(ふくち)】。

オリンは滝のふもとに立ち、全身ずぶ濡れだったが、目は明るく輝いていた。彼は不老不死の桃を胸にしっかりと抱きしめ、水簾洞(すいれんどう)の水のカーテンの奥深くを見つめ、深呼吸をした。

「着いたぞ!斉天大聖孫悟空様、弟子オリンが教えを乞いに参りました!」

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