第10話:生死を分かつ氷の鎖と、断崖の上の信頼
「RETURN: EDEN」をお読みいただきありがとうございます!これは私が初めて世に送り出す物語です。笑いと、ちょっとした驚きをお届けできれば嬉しいです。どうぞお楽しみください!
丸三日三晩、オレンは吹き荒れる吹雪の中で一人奮闘し、村の最も熟練した狩人でさえ近づこうとしない切り立った崖に沿って進むために、滑り回避の足さばきを駆使していた。彼には知る由もなかったが、数マイル後ろでは、「崖の子」を一人で死地に直面させたくないという思いから、崖の民の最も勇敢な5人の若い狩人からなる小さなグループが、オレンが火を見つけた場合に備えて村に火を持ち帰る手助けをする準備を整え、旅の間ずっと静かに彼の足跡を追っていた。
4日目の夜明け、体力がほとんど尽きかけた時、オレンは前方の峡谷からかすかな暖かさが放射されているのを発見した――予言の言葉通り、それは地下地熱洞窟の兆候だった。後からついてきた狩人たちも間に合い、荒い息をつきながらも、その目には希望の光が輝いていた。
しかし、この場所を見つけたのは彼らだけではなかった。
谷の反対側からは、ゴルム率いる谷の民の狩人団も何日もその暖かさを追跡しており、部族のために残された生命の源をすべて手に入れるという決意を胸にやって来ていた。二つの集団は真っ白な雪の中、洞窟の入り口のすぐ前で鉢合わせた。視線が交差しただけで、何世代にもわたって蓄積された憎しみの炎が激しく燃え上がった。交渉の言葉もなく、双方の槍が一斉に抜かれた。
地下地熱洞窟の入り口での二つの氏族の乱闘は、あっという間にカオスな戦場へと変わった。
双方の狩人たちが咆哮しながら互いに槍を突き合わせている中、オレンとゴルム――谷の民の巨大で髭もじゃのリーダー――は二人とも、洞窟の一番奥から放たれる奇妙な光に目を留めていた。
乱闘する群衆を後に残し、二人は同時に一番奥の部屋へと死に物狂いで駆け込んだ。
古い苔に覆われた石室の中央、千年の氷の祭壇の上には、古神の模様が彫られた古代の氷の宝箱が鎮座していた。宝箱の鍵はわずかに開いており、まばゆい霊光を放つとともに、起源の炎が隠されている氷雪の山頂への道を指し示す獣皮の地図の欠片が入っていた。
「失せろ!これは谷の民の物だ!」ゴルムは太い声で咆哮し、丸太のような腕を振るってオレンを横に払いのけた。
「夢でも見てろ!」オレンは体を後ろに倒し、油を塗ったように滑る石の床を滑走し、ゴルムの脇の下をくぐり抜けて宝箱を掴もうと手を伸ばした。
二人は同時に、古い銅製の宝箱の取っ手を強く握りしめた。
バキッ……ヒュン!
古代の仕掛けがゴロゴロと動く音がした。宝箱の蓋が跳ね開いたが、宝物の代わりに、骨を刺すような冷気が爆発し、長さ約2メートルの氷の契約の鎖へと変化して飛び出し、二人の手首の肉に深く食い込み、溶け込んだ――それは簡単に取り外せる輪ではなく、まるで彼らの体の一部になったかのようだった。
鎖のエネルギーがすべて放出されてからちょうど3秒後、宝箱の中の古代のエネルギー回路が完全に過負荷になった。
バキッ……ドカン!
古代の氷の宝箱は粉々に爆発し、冷たい煙が立ち上り、空気中に消え去った。
宝箱の表面に、原始の古代文字が浮かび上がった。
【古神の二重ロック機構:鍵を持つ二人が共に最高峰の火の祭壇に足を踏み入れた時にのみ、氷の鎖は自動的に溶け、炎が出現する。それ以外で引き離すことができるのは、血肉を断つ刃のみである!】
氷の鎖には生死を脅かすような警告は一切なく、ただ単に二人の敵を一定の距離で結びつけているだけだった――そして、もし誰かが期限前に勝手に離れたいと焦った場合、自分自身か相手の手首を切り落とすという、あまりにも高すぎる代償を払うことになるのだ。その残酷な代償ゆえに、旅の間ずっと心に疑念を抱きながらも、どちらも軽率に先に手を出そうとはしなかった。鎖を無傷のまま完全に外し、部族を救うための火を持ち帰りたいのなら、二人は一緒に山頂まで登らなければならないのだ!
氷の峰に登る旅は、息が詰まるほどの緊張感と、笑うに笑えない状況に満ちていた。
一方は、小さくて素早く、シンプルな獣皮の服を着たオレン。もう一方はゴルム――身長2メートルを超える、毛むくじゃらの男だが、道中ずっと手で毛皮のコートについた雪を払い落とし、泥の汚れを嫌がり、無理やりハイキングに連れてこられた高貴な令嬢のように横柄な態度で文句を言い続けていた。
しかし、彼らを仲良くさせるための罰の呪いなど一切なかったため、貪欲の波と暗い計算が二人の心の中で激しく渦巻き始めた。
ゴルムは雪の中を歩きながらオレンの細い肩をちらりと見て、心の中で計算した。(心の声:頂上に着いて、このガキが火の箱の鍵を開け終わるのを待つだけだ。そうしたら、メイスを振るってこいつの頭をカチ割ってやる!そうすれば、谷の民が永遠に火を独占できる。あの崖の連中になんて、灰の欠片一つ分けてやる必要はない!)
オレンは氷の上を滑りながら、獣の骨の短剣の柄をしっかりと握りしめた。(心の声:この髭もじゃの巨人は凶悪な心を持っている。火を持ち帰って奴の部族が裏切ったら、俺の村は全滅してしまう。それなら、猛吹雪に乗じて奴を岩の隙間に誘い込み、手首を切り落として凍死するのを見捨て、自分一人で火を持ち帰って手柄を立てるべきか?)
疑心暗鬼、貪欲、そして自分の血統のために至高の権力を握るために相手を排除しようとする考えが、骨を刺すような寒さの中での一歩一歩を蝕んでいった。
二人が「カミソリの背」――両側が底の見えない万丈の深淵になっている、永遠の青い氷で覆われた垂直で滑りやすい尾根――に足を踏み入れた時、惨事が起きた。
バキッ……ドスン!
ゴルムの200ポンド以上の巨大な重みで、千年の氷の塊が突然砕け散った。巨人の巨大な体は即座に足を滑らせ、そのまま深淵へと真っ逆さまに落ちていった!
「アアアアッ!助けてくれ!」毛むくじゃらの男の喉から、パニックに陥った甲高い悲鳴が上がった。
オレンの手首の氷の鎖が即座にピンと張り、彼の体全体を死の深淵の縁に向かって激しく引きずった!ブーツのヒールがグリップを求めて氷の層を引っ掻き、冷や汗がシャワーのように噴き出し、彼の小さな体は今や縁からわずか一掴みの距離にしかなかった。
深い深淵の下では、ゴルムの片手がギザギザの岩にしがみつき、体は虚空にぶら下がっていた。見上げると、彼は苦痛に歪んだオレンの顔と、自分に向かって少しずつ滑り落ちてくる足がはっきりと見えた。その絶望の瞬間、巨人の目に奇妙な光が閃いた。
「もう踏ん張るな!」ゴルムは咆哮する風の中で叫んだ。パニックで声はかすれていたが、最後のわずかな冷静さを保とうとしていた。「俺の手を斬り落とせ!お前は生きて、村人に火を持ち帰らなければならないんだ!俺みたいな老いぼれのせいで、二人とも死ぬことはない!」
その生死の瞬間に、オレンはすでに獣の骨の短剣を抜いていた。ゴルムが叫んだ通りに決定的な一撃で彼の手首を切り落とせば、宿敵は底なしの深淵に落ち、彼は無傷の手を保ったまま一人で火を持ち帰ることができる。崖の民の最大の脅威は、誰にも知られることなく完全に排除されるのだ!
しかし、オレンが深淵を見下ろし、ゴルムの目を見た時――自分への命乞いなど微塵もなく、ただ敵を救うために自らの命を差し出そうという真摯な思いに溢れた目を見た時――オレンの魂の奥底にある深い思いやりが突然爆発し、すべての利己的な計算を打ち負かした。
「クソが!」
オレンは獣の骨の短剣を投げ捨て、神の領域に達した滑り回避の足さばきを発動させた!
彼は体を30度の角度で後ろに倒し、スパイクブーツのヒールが、深淵の縁に突き出たピンク色の苔で覆われた丸い岩を偶然踏みつけた。岩は壁から折れ、木霊一つ立てずに底なしの深淵へと真っ逆さまに落ちていった――しかし、まさにそのキックが十分なてこの原理を生み出し、彼の両足を油を塗ったように滑る岩棚にしっかりと固定させ、その摩擦が、山の奥深くに突き刺さった千年の錨のように強固なスタンスを形成した。彼は両手で氷の鎖を強く握りしめ、額に青筋を立てて、咆哮する吹雪の中で大声で叫んだ。
「この役立たずの筋肉バカ!早く下の岩の隙間に足を踏み入れろ!急げ!」
火を奪うために自分の頭を叩き割ろうと企んでいたオレン――そして、自分を排除する最も簡単な機会をたった今拒否したオレン――が、歯を食いしばり、手の皮を破りながらも、深い深淵の中で自分を救うための命綱をしっかりと握りしめているのを見て、ゴルムの心の中の憎しみとプライドの壁は完全に崩れ去った。
巨人は一生の力を振り絞り、壁を蹴って力を借り、オレンが彼を安全な岩棚まで引き上げられるようにした。
ドスン!
二人は真っ白な雪の上に倒れ込み、胸を上下させて凍えるような息を荒くついた。
ゴルムは這い上がるようにして起き上がった。背が高く無骨な戦士は突然うつむき、豊かなひげの後ろで耳たぶを赤く染めた。彼は顎を上げてさっと顔を背け、恥ずかしさと純粋なツンデレ態度に満ちた、くぐもった太い声で呟いた。
「ふん……このバカが……俺の手を斬り落とせって言ったのに聞きやがらないで、何で命を懸けるんだ……?」
オレンは疲れたように笑い、革袋から唯一残っていたフリーズドライの干し肉の欠片を取り出し、半分に割ってゴルムの方に差し出した。
「もし俺が火を独占するためにあんたを殺したら、人類なんて暗闇の中でお互いを殺し合う野獣と同じになっちまう。この冬を生き残りたいなら、俺たちは温もりを分かち合うことを学ばなきゃならない」
ゴルムはオレンの血がにじむ手の上にある干し肉を見て、震えながらその粗く巨大な手を伸ばして受け取った。
吹雪の中で食べ物を分けるために二つの手が触れ合った瞬間、手首の氷の鎖がカチッという軽い音を立て、二人を包み込む温かい光となって消え去った。
貪欲と疑念は、理解の炎によって打ち払われた。二人の宿敵は正式にすべての憎しみを捨て、肩を並べて最後の石段を上り、火を守る神が微笑んで待っている聖なる峰へと進んだ!
作者より:日本語は母国語ではないため、至らない表現や誤字脱字があるかもしれません。温かい目で見ていただけると嬉しいです。もし気になる点があれば、優しく教えていただけると励みになります。ご感想・ご指摘・お仕事のご相談などございましたら、こちらまでお気軽にご連絡ください:eishun.sensei.eden@gmail.com 最後まで楽しんでいただけますように!




