アポリナ6
110話 アポリナ6
「おい、子供を斬ってみな、あんたの命もないよ」
ティアーナが、男の後ろに現れ剣をつきつけた。
アニタの横のエスタは、なにをしたらいいかわからず。動かない。
「オレたちはおまえを殺す気ない。子供から剣をどけろ」
「おい、あいつはああ言ってる。子供を離せ! 子供を斬ればおまえは助からない」
「ひいっ……つ、突くな……」
男の手が震えている。こいつは殺し屋ではないな。素人だ。
隣のエスタが背腰にさした棒を剣とアニタの首の間に入れた。
そして、男の剣をはじいたと、同時にティアーナが男の首を斬った。
ああ殺っちまった。
奴は捕まえるつもりだったが仕方ない。
「おーいルル!」
「なーに」
「さっきから飛んでる黒い鳥、わかるか?!」
「変なかっこうの黒いあれね。わかるわ!」
「射落とせ!」
「わかった!」
飛んでる鳥なんか落とせるかしら。
「フッ」
外れた。
もう一本。
また、だ。
次こそは。
「あ、逃げた!]
「グッピー、ティアーナ、あの鳥を追え!」
アレは鳥かしら? 耳が付いてた。
「ティア、逃がすな!」
「ヒョオ!」
俺より身軽なティアがあの鳥を追って教会の裏側へ。
「どうした。ティア?!」
「見失った」
ん〜。ドコヘ行ったんだ。たしかにこの辺に降りたのが見えたんだが。
「どこだ、奴はドコに消えたグッピー」
「おお来たかロラン」
ティアーナが。
「この穴が怪しい」
教会の裏側の壁に穴が。この穴、教会の中ではなく下に続いてる。
「ミシェール! ちょっと来てくれないか」
穴へ冷気を流し追い出す。
「ロラン、あたしが当たらないの知ってて射たしたでしょ」
ルルが降りて来て。
「ああっ、当てないでイイって言った当たちゃうかもと思もって。奴を飼い主に戻すつもりだった」
「わからなくもないわね。で、アレは?」
「あの中に入ったらしい」
「ロラン、協会の中が冷や冷やだ!」
教会の入り口前のアニタが。
「なるほど、穴は教会の中にも、つながってるのか。ミシェール、もうしばらく頼む。グッピー、ティアーナ教会の中へ行くぞ」
「ホントだ礼拝堂が寒くなってる」
何やら祭壇のあたりでガタガタと音が。
「あそこか!」
グッピーたちが祭壇に近づくと祭壇の後ろから、震えた神官たちが出てきた。
「ひいっ」
オレやリンダやルルが震えて無抵抗の神官を縛り上げてると。
「祭壇の後ろに地下に行く穴があったんだな。出たなてめぇが最後か?!」
最後に下から上がって来たのはあの黒い鳥を抱えた神官長だ。
つづく




