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アポリナ5

109話 アポリナ5


 ホントに驚いた。あの距離を夜が明ける前に帰ってきた。


「娼館は一晩中やってるから楽だったぜ。店長はドワーフだが、経営は人間だ。そいつはもともと、この村に居た人間で、宿から始めて娼館にしたそうだ」


「この村がらみか。そいつはここで何をしていたんだ?」


「ドワーフをちょっと、くすぐったら、はいた。元神官だ」

「なるほど、つながったな。キャサリンの頃は町がなかったから、森の向こうのカンバーで売られた。その後はメルランの町が出来、奴らは経営にも手を出し亜人の娘を」


「俺はあの鬼が気になる、アレはどうした」

「ああ、あいつはミシェールが。他人がかけた術は解きにくいそうだ。行ってみるか。教会の倉庫に居る」


「ミシェール。オレだ入るぞ」


「あ、もう朝?!」

「だ、奴はどうした」

「術は解けたが……それだけだ」

「と、いうと?」

「旅をしてたら黒装束の連中に捕まり、術から覚めたらココに居たと。そういうコトだ。彼はナニがあったのかまるでわかってない」

「鬼に、なり村人を襲っていたコトとか憶えてないのか」

 

 ミシェールはうなずいた。


「こいつを捕まえた連中が鬼を作った。か、鬼の役目は村人を村から出さないか……」

「もう一つある。外から来た者を村に入れないだ」



 教会の地下室。


「なんだ、朝から。町から使いが?」


「ハッ神官長様。夕べ怪しい男に店長のドワーフが縛り上げられ、いろいろ聞かれたと」

「怪しい男……何者だ」


「それは……」


「なにか意図があっての……すぐに尻尾を出すはずだ。皆、備えておけ。騒ぎが起こる」



 捕えた男を村人の姿にし、森で襲ってきた連中が居ないか村中を歩かせた。


「奴を鬼にした奴らもよってくるはずだ」


 オレとグッピーは奴の後を隠れながら追った。あの男には言ってないが奴らをおびき寄せるエサだ。



「あの二人、何やってんのかしら。明らかに怪しいわ」

「お姉ちゃん、コレが望遠鏡か。初めて見たよ。ロランたちが近くに見える」


 あたしとアニタは、教会の鐘つき堂の鐘の塔から男を見張っている。

 最近よく一緒のエスタもだ。


「ちょっと待って、今、見せてあげるから」

「ボーエンキョー見たいエスタ、見たい」

「あ、ダメだエスタ」


 なんだかなぁ子供のおもりだ。


「あ、怪しい。アニタ、下へ行ってリンダさんに奥の三軒屋に怪しい黒装束の奴が三人入ったって」

「え、奥の三軒。お姉ちゃん、目がいいね」

「早く行け!」

「はい、はあーい」

「はいはーい」


 エスタも降りてった。



「おや、リンダが呼んでいる。オレ、行ってくる。グッピーココは頼んだ」


「あいよ……あのバカ、わざわざヒト気がない方に危険だろ」


 お、早いなロランがリンダも一緒か。


「あの奥の三軒屋、怪しい奴らが入ったと」

「あんたら、上から見たら丸見えだってさ」

「上から、ルル以外に見てる奴が居るのか」


 上に黒い鳥が……カラスいや、アレには耳がある。


「おい、ヤロー真ん中の家に引っ張り込まれたぞ」

「行くぞ!」


 家の戸をグッピーが蹴り破ると、中で男が首を斬られて倒れてた。


「奴らはまだ、中に!」


「そこ!」


「くはっ!」


「リンダ、上だ!」


「ハッ!」


「うがっ」

 

「うわぁ!」


 床下から剣が飛び出した。オレのズボンのスソが。危なかったぁ。


 剣が引っ込んだ床下だ。


「外へ出た。ロラン追え!」


 ダダッ


 黒装束の男が教会の方へ逃げた。

 あっちにアニタとエスタが。


「あぶないアニタ、逃げろ!」


 ヤツはアニタの背後にまわり剣をアニタの首に。


「来るな、それ以上近寄ればガキを殺す!」


             つづく




 


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