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西方最南端の町

103話 西方最南端の町


 西方パスキン国、最南端の町メルラン。


 オーク鬼のせいでケモノ肉が大不足していた肉材店が高値で森のケモノ肉を買ってくれた。

 オークたちが居なくなったコトは告げず、皮製品の取り扱い店でも高価格で。

 やはりオークたちには難儀していたようだ。

 王都や近辺からの品も届いていなかったようだ。

 食事代だけでなく、なんでも高い。

 もともと王都から離れてるので高いのにオークのせいでもっと。


 この町の宿は一つ。

 その宿でリンダを待つことにした。


 キャサリンもはじめてという新しい町だ。

 いままで行った町より建物が新しい。

 みんなで町をぶらぶら情報集めをした。


 近くには、狩猟人の村があると聞いた。

 が、村の連中はオークが怖ろしくて狩りは近辺でしかしてなかったそうで、小物ばかりの獲物だったそうだ。

 たまたま町で会った狩人が声をかけてきた。


「あんたら、随分とケモノ肉を獲ったそうだな。オークとは出会わなかったのか?」


「オレたちは奴らが洞窟から移動するのを見たんだ。奴らの行先と逆の森へ行って獲物を」

「何、それは、ホントか!」

「ああ、コレは町の連中には秘密だ。当分高く売れるぞ」

「なるほど、村ならいいよな」

「まあ、オレたちは狩人じゃないからな。みんなで稼いでくれ。ところであんたアポリナのコトは知ってるか?」


「知ってるがあそこへは行かねぇ。あそこはお尋ね者の村だ」


「それは、昔の話だろ」


「かもしれねぇが、俺は行かないからなぁどうなってるか。噂では亜人が増えたとか」


「亜人? どんな連中だ、ゴブリンとかオークか?」

「詳しくは、わからねぇ。町で見かける亜人にでも聞いてみな。じゃあな、良い情報ありがとよ早速村に帰って狩りだ」


「あの男、独り占めすんじゃないのか」

「そういう感じね」


「亜人が村に……」


「気になるかキャサリン」

「うん、そうは。あたいの子供の頃にも何人か居たからね。混血も生まれてた」


「ロラン、あの頭に耳あるの」


「猫耳族か、声かけてみるか」

「よし、アニタ行け! あ、エスタは、いいよ。行ってしまった」


 猫耳の少女だ。亜人のわりにイイ身なりだな。

 アニタが、こっちを指してる。猫耳少女はおじぎをした。


「あの子、娼婦かもね」

「娼婦、まだ若そうだぞ」

「亜人の猫耳族は寿命が短い。あれで人間なら成人してるんじゃないの。あの身なりは絶対だ」


 オレらが近くまで行くのを待っていた。話しが出来るようだ。


「この人、娼館の人だって」


 さすがキャサリンだ。


「あなたですか、あたしと遊びたいのは」


「いや、話しがしたいだけだ。アニタ、なんて言ったんだ」

「この人、娼館の人だと言ったから。相棒が女遊びしたいと」

「ロラン、ショーカン好き!」

「エスタ、そんなコト言ってないぞ」


「お話しでも良いわよ。お店通してくださればいくらでも」


 話だけで娼館へ行くか、なあグッピー。と顔を見た。


「あんたの他にはどんな娘が居るのかなぁ」


 ああっ、グッピー。何聞いてんだ。

 ルルたちは向こうで良かった。


「ウチは亜人専門だよ。ゴブリンとか、ドワーフとか、珍しいのではハーピーとかちょっと毛深いけど野人の娘とか」


「亜人専門かぁ残念だなぁ〜俺はやっぱ人間の娘が」


「話だけなら安いのか」

「ん〜。あたしぃお金のコトはわからないから店長さんに聞いてね。じゃ忙しいから」

「あ、君の名は」

「ネルよ、ネル・シーマル!」


               つづく



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