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第41話 違うから


「おはようございます、シスターシーナ」


「おはよう、ラスター」


次の日。


ラスターが、普通にやってきた。


よかった。


ここまでは、いつも通りだ。


「シスターシーナ、朝食をお持ちしました」


ラスターが、私の前にトレーを置いた。


そして、向かい側に、同じ物を置く。


あれ?


なんで、もう一つあるの?


「ラスター、なんでもう一つあるの?」


「それはですね、私の分です」


ラスターの分?


いつも、家で食べてから来るのに、どうしたんだろう?


「食堂の主人が、言っていました。」

「『恋人は、一緒にご飯を食べるのが基本』だと」

「今日から、私も、ここで食べますね」


食堂の主人の言う信頼関係は、食べるところから始まるらしい。


まあ、一緒に食べるぐらいは、恋人の練習ってことでいいかな。


「一緒に食べるのはいいけど、他に、何か言われてないわよね??」


ラスターが、変なことを吹き込まれていないか、やっぱり不安になった。


「そうですね……」


ラスターが、パンを小さくちぎり、バターをつけると、私に差し出した。


「あーん?」


へ……?


一瞬にして、時が止まった。


「食堂にいた、村娘から聞きました。」


誰、ラスターにこんなことを言ったのは!?


差し出されたままのパンをどうすることもできなくて、仕方なく口を開くと、


「おはようございまーす!」


元気にジュリアさんが入ってきた。


「あらっ。あらあら!」

「ラスターさん、恋人計画は順調みたいね!?」

「おじゃましました〜!」


違う、ちがうから!!


どう言い訳しても、言い訳にならない状況に、私はガックリと肩を落とした。


もう、絶対に誤解された。


ジュリアさんが、村のみんなに広めてしまいそうだ。


「ジュリアさん、何の用事だったんでしょうね?」


差し出したパンを、結局、自分で食べながら、ラスターが不思議そうな顔をした。

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