第20話 集会
「そう、集会。」
「この村では、みんなが集まって話し合いをする習慣はある?」
そうですね、と考えるラスター。
「集まって、話すようなことは今まではなかったかもしれないですね。」
「とくに、共有したいこともありませんでしたし……。」
「みなさんが集まるのは、月末の礼拝の時ぐらいでしょうか。」
それを聞いて、私はハッとした。
――礼拝では、教会に村人みんなが集まる。
わざわざ人を集めなくても、良い機会があるじゃないか。
「礼拝――いいわね。礼拝の後少し残ってもらって、役割を分担してもらう話をするのはどうかしら?」
なるほど、とラスターが頷いた。
「シスターシーナ。いいアイデアだと思います。」
「では、次の礼拝の日に、この計画を村人のみなさんにお話ししましょう。」
――ようやく、アイデアがまとまった。
形になるまで、あと少しだ。
でも――
シスターの仕事の一部を、村の人たちにお願いするなんて、賛成してもらえるだろうか?
話す内容を、きちんと考えなければいけない。
大切な会議の前のように、私は緊張してきた。
ただ――
会議と違うのは、ラスターという協力者がいることだった。
これは、心強い。
その日に間に合わせるよう、
ラスターと私は、リストづくりを加速させた。
――数日後。
「なんとか、まとまりましたね。」
ラスターが、ペンを持つ手を振った。
集中して書いていたからか、だいぶ痛そうだ。
「そうね。私たち、頑張ったわよね。」
「はい。これで明日は皆さんに、説明することができますね。」
今までの依頼を、ラスターが思い出せる限り書いてみたけれど、なかなかの数だった。
あらためて、これをシスター1人が請け負うのは負担が大きすぎると感じた。
「これは……、改めて見ると、なかなかの数ですね。」
ラスターも、驚いている。
私は、頷いた。
「これから先のシスターの負担を減らすためにも、村のためにも、明日のプレゼン、頑張りましょうね。」
プレゼン、という言葉を知らなかったようだけど、ラスターは、はい、と言った。
「シスターシーナ。では、明日は、『ぷれぜん』を頑張りましょう。」




