第19話 仕事ができる男
「……では、お裁縫は、ジュリア様にお願いしてみましょう。」
「屋根の修理など、家の修理関係の人は、何人かいるといいですね……。」
ラスターが、テキパキと案を書いていく。
なんて仕事ができる人なんだろう。
もとの世界に連れて帰って、私の部下にしたい。
「……案件が沢山あるので、一日ではできそうにないですね。」
それは、そうだ。
でも、早急にやらなければいけないことでもない。
「ゆっくりやっても、大丈夫よ。」
「そうですね、でも……」
ラスターが、書きかけの紙を見た。
「この仕組みがあれば、シスターシーナの負担が減りますよね。」
「なら、早めに完成させたいですね。」
―――ラスター!!!
え、まって。凄くいい人じゃない!?
決めた。やっぱり連れて帰ろう。
私は、密かに心に決めた。
――そして、毎日の村の見回りと共に、コツコツと依頼表を作成していった。
あとは、本人の承諾を得ないといけない。
でも、一人ひとり回るのって、効率が悪くない?
面倒くさがりな私は、そんなことを思ってしまった。
「ラスター。一気に許可がもらえる魔法ってないかしら?」
「なにを言っているんですか、シスターシーナ。あるわけがないでしょう。」
冷たい目で見られてしまった。
うっ、まあ、そうだよね……。
みんなに、一度に話ができたら……
一度に?
ふいに、こちらの世界に転移した日のことを思い出した。
私の目の前に、村人が集合していたっけ。
あの時みたいに、集まってくれたら、話が早くない?
これは、なかなかの名案だ。
「ラスター、集会を開くのはどうかしら?」
「集会?」
ラスターが、怪訝な顔をした。




