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第14話 そうじゃない


――黙り込んでしまった私。


異変を感じたのか、ラスターが静かに言った。


「……シスターシーナ。もしかして、元の世界に帰りたくなりましたか?」


ラスターが私を見つめる。


「……帰るつもりでいたんだけど、なんだか迷ってきて」


私は、正直に言った。


「たしかに村人は、シスターを必要としていますが、シスターには、シスターのご事情があると思います。」

「どうぞ、ゆっくりお考えください。」


なんか、私が欲しかった言葉ではない気がした。


そうだけど、それだけじゃない気がする。


気持ちの面で、揺れているのは確かだ。


でも、それとは違うところで、何かに引っかかっている自分もいた。


いったい、何だろう?



――シスターがいると助かる。


――困ったことは、シスターにお願いしよう。


シスター、シスター………、

かなり、頼られている。


村人たちは、困ったことがあると、なんでもシスターに持ってくるみたいだし……。


そこまで考えて、ハッとした。


――そうだ、引っかかっていたことがわかった。


シスターは、いつかはいなくなる。

それなのに、村人達はシスターを頼ってばかりだ。


「ラスター。シスターがいない時は、困ったことが起きたらどうしていたの?」


私の問いに、ラスターは驚くようなことを言った。


「シスターが、いない時に起こったことは、そうなる運命だったとして、みなさん受け入れています。」


……え。


そんなのおかしい。


助けられたかもしれない人も、いたはずだ。


……このままは、ダメだ。


これは、村を変えていくべきだ。


私の心の中で、何かが弾けた。


これは、どうにかしなくては!


――課長としての私が、顔をだした瞬間だった。



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