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青春女王、ここに降臨

美咲は、千代田女学園に入学。入学式が始まる少し前から天使のような姿でその存在を周りに知らしめることになった。入学式でのスピーチでは緊張している少女を救い…まるで聖女のような入学式を行う美咲。しかし、その中にも彼女なりの考えがあった。入学から1ヶ月後、マドンナになりかけ状態の美咲。本来はもうなってるはずなのに、なんで?その答えを美咲は考え、そして見つける。(前の話があります。そっちもそんでくださると嬉しいです)

私立千代田女学園 入学式


澄み渡る青い空に桜の木のアーチ。学校への道は、千代女という狭き門に通った聡明な新入生たちが家族たちと共に、胸を張って歩いていた。


千代田女学園の生徒の過半数は上位20%の「富裕層」たち。


しかし、いくら富裕層といっても、模試会場にいた豚たちとはまるで違う。あの豚たちとは纏っているオーラが違う。全然違う…


新入生一家たちが千代女の門をくぐり始め、空気が変わってきた。その中で母親たちが少しざわめいた。


綺麗な顔立ち、佇まいもすばらしい女性がいる。しかし、服装はおそらく、全身「プチプラ」。髪も、綺麗に結われているが日々のケアが足りないのか、少し汚い。


その子供は一体どのような子なのか。会場の親たちの目線は一斉にその1人の子供に向かった。


「はぁ……!」


母親に似て顔立ちはすっきりとしていて美しい…佇まいも悪くはない。髪や肌まで洗練されている。美しい…


会場中の親がそう思っただろう。この美しい少女に。


うまくいったみたいね。


周りから注目を浴びたその少女「高橋美咲」は、外面こそは天使のような姿を見せていたが、心の中では

これからどうするかを考えていた。


それにしても、母親にプチプラを着せたのは正解だった



数日前 美咲が入学式の計画を立てていた頃、母親が慌てた様子で美咲の部屋に入ってきた


「美咲…!入学式の服だけどね何がいいと思う?母さんも女子校出身だけど、今の女子校に行くような家の奥様方がどのような服を着てるのなんてわからないのよね」


「プチプラでいいと思うよ!」


「え…?プチプラ?それでいいの?」


「うん。母さん、綺麗だから、多少プチプラ感があっても大丈夫だと思うよ。いくら上等な服だからといって、兄さんの中学の時の服はかなり時代遅れだと思うしね」


「わ…わかった」


そして今に至る。母親は今回の件で良くも悪くも注目された。そのついでに私も注目された。美しい同級生として、新入生の親、および新入生の脳裏にはその姿が焼き付かれることだろう。


入学式ではこの前お会いした学園長の長く、うざったらしくて偽物みたいな話、先輩方の美しい音色で奏でられる歓迎の演奏が行われた。そして、最後に、入学生代表の言葉。代表はもちろん、美咲だ。


演壇に立つと、千代女の格式高い静寂が私を包み込む。

視界に入るのは、期待と選民意識に満ちた新入生と保護者たちの顔。ああ、実に美しい。ここが私の理想郷だということを証明できるのは、私だけかしらね…


美咲は至極真っ当で、中身のない、それでいて「高潔」を感じさせる言葉を紡ぎ始める。

「――私たちがこの門をくぐったのは、単なる偶然ではありません。たゆまぬ努力と……」


淀みないスピーチ。会場が私の声に酔いしれているのがわかる。 その時、最前列付近に座っている一人の少女が目に入った。


彼女の肩は小刻みに震え、顔色は紙のように白い。完全に雰囲気に飲まれている。 ……見苦しい。可愛いのに…あんな姿でいちゃダメよ!せっかくの顔が無駄になってしまう…


今ここで彼女が倒れたり、無様に泣き出したりして、私の完璧なステージに泥を塗られるのは我慢ならない。

私はスピーチの途中に、あえて「間」を置いた。 そして、原稿から顔を上げ、会場を見渡すふりをして彼女と視線をぶつける。

(……しっかりしなさい、この美少女野郎!)

心の中では猛毒を吐き捨てながら、私は慈愛に満ちた微笑みを彼女だけに向けた。そして、演説の文脈を少しだけ、彼女のためだけに書き換える。


「……もし、今この場所で、その重責に心が震えている方がいるのなら。どうか、隣を見てください。私たちは、共に高みを目指す友としてここにいます。貴女の不安も、今日からはこの学校の生徒としての誇りへと変わるはずです」

私は彼女を真っ直ぐに見つめ、優しく、しかし有無を言わせぬ強さで頷いてみせた。

「ひっ……」

少女が小さく息を呑む。 彼女の瞳から恐怖が消え、代わりに強烈な崇拝の光が宿った。


よし、釣れた。これで彼女は、私という教主に救われた健気な信徒になる。


周囲の大人たちは「なんて慈悲深い代表だ」とでも言いたげに、感極まった様子で頷いている。 私は心の中で冷笑を浮かべながら、完璧な礼法でスピーチを締めくくった。

「新入生代表、高橋美咲。……以上です」

盛大な拍手が降り注ぐ中、私は確信していた。 あの子は後で、私のところに礼を言いに来るわね。 駒は、一つでも多いほうがいいもの。


入学式が終わり、私以外の特待生、3人のうちの2人が誰か分かった。その2人は運良く美咲とクラスが一緒になっていた。そのうちの1人はあの緊張していた子だった。1人は確実で釣れている。この事実だけで、もう酔いしれそうになっていた。


しかし、油断はできない。1人だけ特待生は姿を現さなかった。どう足掻いても見つけることはできなかった。


なぜ?


その不安が胸の奥底にこびりついたまま、千代女での生活はもう1ヶ月を経とうとしていた。


特待生仲間の1人、あの日、緊張していた子は「櫻井 心」という名前だった。初日から元気なギャルっぷりを出していて、さすがの私も驚いた。話を聞くと、私のスピーチに感銘して型にハマっていた自分が嫌いになったらしい。まぁ、ギャルの美少女とか、もう大好きだから自分から付いて来るとかいってくれるのは本当に嬉しい。


もう1人の特待生「渡部 綾乃」は、清楚でスポーツができるというイメージがあった。あんまり、話さないなら、無理に近づきづらいなと思っていたが、意外と軽く、ノリがいいタイプだった。櫻井さんとは仲がいいらしく、櫻井さん経由で私は2人と仲良くなっていった。


また、成績もコミュ力も完璧だった美咲は少しづつ本人も気づかないほどクラス内で「トップオブトップ」の存在と思われるようになっていった。


しかし、納得できないところがあった。全4クラスのうちの2クラスでは私の存在は強いものになっている。


しかし、他のクラスではそれが通用していない。

他のクラスとは話してないんじゃない?そんなことはない。すでに、他2クラスのほとんどの人は面識状態で話せるほど仲は深めている。


何でなんだ?何か間違えた?もしかして!母さんのプチプラ服のせいで親たちから悪印象?最悪すぎる!

ここまで来たのに……ここで終了とかないんだけど!


私はモモちゃんとの電話の時よりも強い気持ちを抱いた…そういえば、モモちゃんって誰だっけ…?


数日後 クラス合同の体育の時間


美咲は目にした。世にも美しい少女を!!


読んでくれる方が増えてきてる気がしてます。本当に毎日自信をもらってます。これからも美咲ちゃんをよろしくお願いします。

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