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お小遣い月1000万円の親ガチャSSRの俺が【お嫁さん検定1位】の美少女を買ったわけ。「町工場の乗っ取りとか、俺が絶対にさせないから」  作者: マナシロカナタ(かなたん)★ネコタマ★3巻発売決定!☆GCN文庫
第1章 獅童正道は巨大財閥の御曹司である。

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第4話「……獅童くんって、なんか思ってたより意外とチャラい?」

 ファミレスに移動した俺と花宮さんは、観葉植物でいい感じに仕切られたカド席に、対面で座った。

 これなら盗み聞き――というかたまたま第三者に聞こえてしまう――も起きにくいはず。


「なんでも選んでよ。ただしアルコール以外でね」

 いい場所を確保できた俺が、メニューを広げて花宮さんに差し出すと、


「なんでもなんて、そんなの悪いよ」

 花宮さんは申し訳なさそうにつぶやいた。


「俺が無理に誘ったんだから、遠慮はいらないさ。言っとくが花宮さんのお腹がすごく減っているのは、わかってるんだからな?」


 初っ端から「遠慮しないと……」オーラが出ていたので、あらかじめ釘を刺しておく。


「もぉ、強引なんだから」


 さっきお腹が鳴ったのを俺に聞かれたことを追い出してか、恥ずかしそうにプイッと視線を逸らす花宮さん。


「それに腹が膨れないと、気分も晴れないだろ? 腹が減ってはトークもできぬ、ってね」

 俺は内心、会心のドヤゼリフを放ったつもりだったのだが。


「……獅童くんって、なんか思ってたより意外とチャラい?」

 花宮さんからはまさかの答えが返ってきた。


「……俺ってチャラいかな?」

「うーんと、まぁまぁ?」


「俺としては全然そんなつもりはなくて、ただただ花宮さんに遠慮しないで欲しかっただけなんだが」

「ふーん」


 なるほど。

 今のは女の子からはそう見えてしまうのか。

 いや、俺なりの正しい生き方だから、他人の評価はいいんだけどな?


「っていうか花宮さんは意外とはっきり言うタイプなんだね?」

「意外かな?」


 ピンと伸ばした人差し指を口元に当てて、小首を傾げる花宮さん。

 その可愛さときたら、まるでアニメか漫画のワンシーンであるかのようだ。


「俺の中の勝手なイメージだったんだけど、花宮さんはあんまりズバズバ言わないタイプかと思ってた」


『えー、そうなんだ~♪』なんて相づちを打ちながら、にこやかプリティスマイルを振りまく花宮さんを──俺に限らず──見覚えのある生徒は多いだろう。


「んー、学校だとみんなが『そういうイメージ』で接してくるから、仕方なくね。みんなを失望させたくなくて、ちょっと猫を被ってるの」


「学園のアイドルってのも大変なんだな」


「昔からだからもう慣れちゃったけどね。わたしってほら、可愛いでしょ? ずっとお姫様扱いされてきたから」


「自覚してたのか。それもちょっと意外だ」


「だって小さい頃からずっと『桃花ちゃんは可愛いね、美人だね』って、親からも親戚からも同級生からも先輩後輩からも、ずーっとずーっと言われてきたんだよ? そりゃあよほどのひねくれものでもなかったら、自覚もしちゃうでしょ?」


「それはたしかに」


 花宮さんの言葉に俺は同意する気持ちしかなかった。

 思わず苦笑がこぼれてしまう。


 かくいう俺も、何をやっても「そこそこできる」止まりな現実をまざまざと見せられ続けてきて、自分は平凡な人間だって嫌でも自覚させられてきた口だったから。

 方向性は真逆なんだけど、納得するところはおおいにあった。


 頷いた俺を見て、花宮さんがふふっと楽しそうに笑った。

 ああ、そうそう、これだ。

 よく見るのはこの笑い方。

 もうそれだけで、ただのウィークエンドのファミレスが、きらびやかな恋愛ドラマにでもなったかのようだった。


「そうそう、最近はなんか『お嫁さん検定1位』とか変なあだ名までついちゃったの。なに、お嫁さん検定って? どんな検定? 誰が言い出したか知ってたりする?」


「誰だろうな――って、なんで俺を見つめてくる? 言っとくが俺はこの件には無関係だぞ?」

「だよねー♪ 獅童くんがこんなこと言い出す人だったら、わたしショックだもん」


 どうやら軽くからかわれたらしい。


「でも今は素なんだな。いいのか、クラスメイトの俺の前で猫を被っておかないで?」


「さっきのアクシデントがあったからかな? なんだか獅童くん相手に猫を被るのはバカらしく思えちゃったて。あはっ♪」


「つまり俺にそれだけ心を開いてくれてるってことか。これは話も弾みそうだ」


「話してて思ったんだけど、獅童くんってすっっご~~~くポジティブだよね? 学校でもいつも明るいし」


「せめて性格くらいは明るくないとさ」


 親ガチャSSRの最高の血筋と家柄に生まれながら、弟と違って特筆すべき物を何も持ち得なかった俺なのだから。

 せめて気持ちくらいは、誰よりも前向きでありたい。


 気持ちも、行動も、勉強も、運動も。

 凡人な俺にできるなりの精一杯をする。


 それが最強の凡人たる俺の人生哲学(モットー)だ。

お読みいただきありがとうございました~(っ ॑꒳ ॑c)


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「腹が減ってはトークもできぬ」 もじりがおもろい
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