第13話 「魔王様、精霊メイドの過去を知る」
前話のあらすじ:獣王と和解しました。
「おはようございます、クレア様」
ようやく全身を駆け巡る痛みもだいぶ落ち着いてきた頃。
それでもまだベッドから動けない私だったが、その日目覚めると、見慣れた無表情でアテナが待ち構えていた。
「アテナか……回復したのか?」
「はい、時間はかかってしまいましたが」
「なんでお前の方が早いんだ? 私はまだ痛くて動けないんだが」
「経験の差でしょう。クレア様にとっては初めてでしょうが、私にとっては二度目ですので」
「……なるほど」
納得した私は、静かに控えるアテネを改めて見やる。
「どういうことか、説明してくれるんだろうな?」
「聞かれれば答えます。私は嘘は吐きませんので」
「なら聞こう。裏技とはいえ、なぜ勇者化できる手段を知っていたんだ?」
私に問われたアテナは一旦両目を閉じ、ゆっくりと開くと共に歩き出し、窓辺へと移動した。
その感情の起伏が薄い瞳には外の景色は映っていないようで、過去の記憶を見ているようだった。
「クレア様とメイド契約をするずっと以前、私はひとりの方に仕えておりました」
いつもは無感情な口調だが、その声には珍しく感情が込められていた。
「その方は高齢ながらも探究者であり、勇者について研究していたのです。その集大成で勇者化する裏技も編み上げまして。実験と称して、一度だけその方と勇者化を経験したことがあるのです」
一度だけというのは、あの激痛の嵐を経験したからなのだろう。
二度目を経験したくないと思うのは、ごく自然な考えなのだから。
「そんなことがあったのか……。お前がいま私と契約しているということは、その人物は……」
「はい。病により、すでにこの世には」
「そうか……」
「あの方は……最期まで探究者でした」
沈痛に揺れるアテナの声は、その亡き人物を想っているのだろう。
(アテナの前の主、か)
傍若無人な、この精霊メイドの前の主。
今まで、そんな話は聞いたことがなかった。
だから私は、彼女にそんな過去があったことすら、今の今まで知らなかった。
(長らく一緒にいたというのに、私は何にも知らなかったんだな)
恐らくというか間違いなく、私が聞いて来なかったから、という返答が帰ってくることだろう。
前の主のことが気にならないといえば嘘になるだろうが、それよりも私は、別のことを思い出していた。
「……思い出すな、お前と初めて会った時の事を」
視察先の村で宿泊中、何の前触れもなくアテナが姿を現したのである。
「いきなり現れたんだったな、お前は」
「あの方の味が忘れられなかったので、似た味をずっと探しておりましたから。長い時間の果て、ようやく見つけたのです。空腹ということも手伝って、居ても立ってもいられませんでした」
「離れた所からでもわかるものなのか?」
「精霊の感覚は鋭敏なのです。匂い、と表現したほうがまだわかりやすいかもしれませんね」
「なるほど。つまり、私がお前の前の主人の魔力と、ほとんど同じだったということか」
「はい。私は偏食ですので、口に合う魔力しか食べたくありませんので」
「命をかけた偏食だな」
「それほどでも」
「褒めていないぞ」
魔力を糧とする精霊にとっては、冗談抜きで、命がけの偏食だった。
アテナは変なところで頑固なところがあるので、本気で消滅を覚悟していたのかもしれない。
「……アテナ。いまの私の魔力は、薄味になってしまったわけだが……」
「そうですね。不平不満はありますが、以前に申した通り、呑み込んでも食あたりを起こすほど子供ではありませんので。ご安心を」
「……そうか」
窓から外の景色を見ているようで見ていないアテナの姿に、私は吐息を零す。
「お前は私の魔力を通して、前の主人を感じていたんだな」
そう呟くと、アテナが私へと顔を向けてきた。
その瞳にはいま、はっきりと私が映り込んでいる。
「誤解のなきよう。すでに過去の事なのです。今私が感じているのは、クレア様ご自身の魔力なのです。あの方にはあの方の、クレア様にはクレア様の独特の風味があり、私はクレア様の味が気に入っております。ですからあの時、私も二度目を覚悟したのです。もう……主を失いたくありませんでしたので」
「アテナ……」
普段から傍若無人の彼女の心の内を初めて聞いた気がした私は、なんとなく気まずくなってしまい、話題を変えることにした。
「それにしても、勇者化というのはすごいものなんだな。魔力が際限なく湧き上がるとは」
「おやおや、何を仰られるかと思えば。際限のない魔力などありませんよ」
「なに? ではあの時のあふれ出る魔力はいったい……?」
私が頭に疑問符を浮かべると、アテナはいつもの淡々とした様子に戻り、私をジーッと見据えてくる。
「時にクレア様。長年に渡ってコツコツと蓄えてきた貯蓄を、一瞬にして全てを使い果たされた気持ち、ご理解、もしくはご想像できますか?」
「……まさか。私があの時、使い果たした魔力というのは……」
「ご明察の通りです。私のこれまでの努力の成果です。食事の際、老後に備えてコツコツと蓄えてきた魔力です」
「……何と言っていいのか……」
「怒りと悲しみを通り越して、もはや笑いがこみ上げてきますね」
そう告げてくるものの、アテナの目は一切笑ってはいなかった。
冷たい眼差しが、まっすぐに私を突き差して来る。
私は顔が引きつると共に、ある可能性に気が付いた。
「ということは。もう一度お前と同化して勇者化したとしても、あれほどの力はもう発揮できないってことなのか?」
「世の中、そうそう都合よくは出来ていないということです」
「……そう、なのか」
こうなると、いざという時の奥の手としての運用は、出来ないということだ。
勇者化しても大した力を発揮できず、それなのにリスクだけが大きいなど、論外だろう。
いっそのこと正規のやり方で勇者化してしまえば? と指摘されそうだが、そもそもがその方法は人族が独占しているので、魔族の私では不可能な話なのである。
「クレア様。嘆く前に、この落とし前を付けて頂かなくては」
「落とし前?」
「コツコツ溜めていた貯蓄がなくなった私のこの喪失感と言いしれない怒り、どうしてくれますか?」
「いやいやいや! そういう大事なことは、事前に言っておいてもらわないと!」
「おやおや。クレア様はあれですか? 女性を妊娠させておいて、事前に言っておいてもらわないと困る、だから責任は取らないと言い張って逃げる屑男ですか?」
「相変わらず例えが悪いな」
「ではこうしましょう。今までは2倍の量を頂いておりましたが、これからは6倍頂きます」
「ろく──!? ちょ……それはさすがに、ぼったくりすぎだぞ。百歩譲ったとして……2.2倍だ」
「おやおや」
ここからしばし、私とアテナの駆け引きが。
「では、5.5倍」
「……2.4」
「5倍」
「……2.6」
「4.5倍」
「……2.8」
「4倍」
「…………2.9」
「刻んできましたね。では……3.5倍」
「……さ、3倍でどうだ」
「わかりました。それで手を打ちましょう」
「……ふう……」
アテナがパンっと手を叩いてきたので、私は安堵の息を吐く。
6倍から3倍ならば、まあ妥当なところだろう。
……と思った矢先、そこで私はハッと気が付いた。
「アテナ。お前もしかして、最初にわざと無茶な数字を設定したな……っ?」
「気づくのが遅かったようですね。約束は約束です。きちんと守って頂かなくては。クレア様ともあろう御方が、まさか約束を反故にするような真似、しませんよね? 私は、嘘は一切ついていないのですから」
「ぐっ……」
まんまと嵌められた私は、したり顔のアテナに対して、何も言えなかった。
そもそもが、知らなかったとはいえ、私が彼女の貯蓄を使い果たしてしまったのが原因なのだから。
(勇者化なんて……二度と御免だ)
高リスクとは別の意味合いで、硬くそう誓う私だった。
※ ※ ※
まだ療養のためテンゼに逗留していた私たちのもとに、訪れる者たちがいた。
元気そうな様子のウルと、人形化から回復していたレアンである。
さすがは村の英雄である勇者レオというべきか。
約束は、きちんと守ってくれたようだった。
「そうか。結局ふたりとも、村を追放されたのか」
まだ動けない私は、彼女たちの説明を聞き終えた後、そう述べていた。
悲し気に瞳を伏せるウルとは違い、レアンは割り切っている態度だった。
「ま、当然だと思うぜ? 結果的には、オレらは村を見捨てたんだしな」
「……お父さん──族長に、とっても怒られたよ。出て行け、って」
「おら、クソガキ。そんな顔すんなって!」
泣きそうに声を震わせる妹の頭を、姉が乱暴にくしゃくしゃと撫でまわす。
「っ──ちょ、お姉ちゃんっ、痛いってば……っ」
「そもそもオレらを生贄に差し出すような親父なんだぞ? それを容認しやがった家族も家族だ。そんな所、こっちから願い下げだろうがよ」
「それは、そうだけど……」
そんなやり取りをする姉妹を前に、私は何と言葉をかけていいか迷っていた。
族長の真意を測り損ねていたからだ。
(本気で怒っているのか、それとも族長として村の者たちへのケジメとして追放したのか)
と、そこで私は、ウルとレアンが同じ髪飾りを付けていることに気がついた。
お手製のようだが、いままで彼女たちは、そのようなものは身に着けていなかったはずである。
「その髪飾りは?」
「……あ~……これ、か……」
なぜか言いよどむレアンに変わり、一転してウルが両目を輝かせてきた。
「これはね! あたしたちが村を出る前に、お母さんがコッソリくれたんだよ!」
「……そうか。ふたりとも、似合っているぞ」
「えへへ! ありがと!」
「……サンキュ」
どうやら、家族全員から見放されたというわけではないようなので、私は内心で一安心である。
もしかしたらこの問題は、時間が解決してくれるかもしれない。
いまは直後ということもあり頭に血が上っている連中も、頭が冷えれば考えを変えるかもしれず。
出来れば彼女達には、家族や村との関係を修復してほしいと思うばかりである。
と、気恥ずかしそうに頬を掻いたレアンが、羞恥に耐えられなかったのか話題を変えてきた。
「クレアナード。今回の件ではっきりわかったぜ。どうやらアンタは、厄介事に縁があるみてぇだな」
「……認めたくはないけどな」
「ホントはアンタと一緒に行動すれば暇はしなくていいんだろうけどよ、いまアンタと行動を共にするわけにはいかねぇ。このクソガキにはまだ、アンタの仲間は早すぎる」
「お姉ちゃん……」
「だからこいつは、オレがみっちりと鍛え直してやるつもりだ」
「えー……みっちりはちょっと……ほどよいカンジがいいかな~なんて……」
ウルの弱々しい願いは、しかし黙殺される。
「ってことでよ、オレらはアルペンの所に戻るぜ。居心地いいんだよ、あそこ」
「そうか。そういえば……レオはどうしてるんだ?」
「クソがつく真面目な奴だからなぁ。村を出る決意は揺るがなかったぜ」
「では、結局は村を出たのか?」
「お父さんたちへの説明も村には入らないで、境界線一歩手前からだったよ!」
「律儀すぎる」
最後まで頭が硬かったということなのだろう。
村を捨てる判断をした以上は、たとえ事が落着したとしても、彼の中では揺るぎない決意に変わりはなかったようである。
「……生きづらい性格だな」
「ちょいちょい自分に甘くなるクレア様を見習うべきですね」
「アテナ。お前は私に厳しすぎるようだけどな?」
「クレア様は甘やかすと、すぐにダメになってしまいますから。私としても心を鬼にしているのです」
「何を言う。私のどこがダメだと? 私はきちんと自分を律しているじゃ──」
「二度寝の誘惑」
「──っ──」
「反論がなくなりましたね」
顔が引きつり押し黙る私と、無表情ながらも勝ち誇るアテナ。
そんな私たちのやり取りに、狼族の姉妹は笑ってくるのだった。
※ ※ ※
ウルとレアンが魔族国へと旅立つのと入れ替わりで、他の密偵と定期連絡を交わすために席を外していたダミアンが入室してきた。
「おや? ダミアンさん、何かあったのですか? 険しい表情のようですが」
紅茶を淹れてくれていたアテナが彼の様子に気付き、私も彼へと顔を向ける。
「どうしたんだ? ダミアン」
「連絡を取った結果なんですけど……魔族国の情勢が思わしくないと」
「……ブレア、か」
「何でも、半魔人とかいう強化兵がブレア陣営に配備されたらしく、マイアス様の陣営が苦慮していると」
「半魔人……だと?」
「数はまだ多くないようなんですけど、それの量産体勢が確立してしまうと……」
「むう……」
「しかも関連性は不明ですけど、あちこちで行方不明者が続出しているようです」
「まじか」
「時期的に見ても、その半魔人関連なんじゃ……確証はありませんけど」
「…………」
魔族国の情勢は、予想外に悪くなっていたということなのだろう。
妹や義弟が頑張ってくれていたようだが、逆に頑張りすぎたのかもしれない。
追い詰められたブレアが、何かしらやらかしてしまったのだから。
証拠はないが、国民に被害が出ているかもしれないのならば、もう看過することはできないだろう。
「……やはり、あの男は野放しにはできない、か」
「ではクレア様、如何いたしますか?」
「あいつとの因縁に、決着をつける時が来たのかもしれない」
いずれはマイアスたちがどうにかしてくれるだろうと、ある意味では他力本願だったのだが。
事ここに至っては、もはや私が直接動くしかないだろう。
別に妹と義弟を信頼していないからではなく、これ以上国民に被害を出さないためにも、この問題は早急に解決する必要があったからだ。
私が囮となることでブレアの隙をつけるかもしれないのならば、やるしかないというわけだ。
かつては、あの男の前で這う這うの体で逃げることしかできなかった私だが、いまの私には多くの魔道具があり、あの頃とは違うのである。
さらにはマイアスとも連携をとれれば、ブレアに打ち勝つことも可能だろう……そのはずだ。
「次の目的地は……魔族国だな」
苦い声だったのは、もはや仕方ないだろう。
こんな形で、故郷の地を踏みたくはなかったからだ。
目的地が同じになるのならば、どうせなら狼姉妹と一緒に行けばよかったかもしれない。
まあ同じ場所に行くのだから、道中で遭遇できれば拾っていけばいいだろう。
こうして私たちは、魔族国へと赴くことに──
※ ※ ※
※ ※ ※
「ごほっ、ごほっ……」
ベッドに横になるは、すでに死の色が濃い老婆がひとり。
重い咳に混じるのは、黒すぎる血だった。
「まさかこの私が、病で最期を迎えることになるとはねぇ」
悲壮感はまるでなく、むしろ達観した苦笑を浮かべる老婆の傍らには、無表情の女精霊が両膝をついていた。
「……カルデラ様。貴女の癖のある性格のせいで、私もだいぶ影響を受けてしまいました。その責任を果たすことなく、貴女は……逃げるのですか?」
その声が心無しか震えていることから、彼女は無表情ではなく、そう装っていることが伺える。
老婆はいちいち指摘することもなく、柔和な目を彼女へと向けた。
「最初の頃のお前は、純真でいて無垢だったねぇ。本当に変わったよお前は。良くも悪くもね。きっとお前の次の主人は、苦労することだろうさ、くくく──ごほごほっ」
「カルデラ様、私は……」
「アテナ、そんな顔をするんじゃない。命ってのはね、いずれは朽ちるもんさ。それが早いか遅いかの違いだけで、誰も抗えるもんじゃあないんだよ」
せき込む老婆を覆う死の色が、徐々に鮮明になっていく。
それでも老婆は何ら怯えた様子もなく、まるで泣きそうに震える精霊の頭を優しく撫でた。
「最期に、私のわがままを聞いてもらっていいかい?」
「……なんでしょうか」
「食事を、しておくれ」
「……はい?」
「私の魔力をたらふく食ってほしい」
「……本気ですか? いまの貴女の状態で私が魔力を食すと、貴女の命にかかわります」
「ごほっ……どうせ、私はもうすぐ死ぬ。ならばせめて、可愛いお前が満腹になったの確認してから、安心して逝きたい」
「……しかし……」
「偏食なお前のことだ。選り好みして、当分の間は食事に在りつけないだろうからねぇ」
「それは……」
「私があっちに逝った後、すぐにあっちでお前と再会とか、勘弁しておくれ」
揺れる瞳の精霊は、言葉なく老婆を見つめ。
何度目かの黒い血塊を吐き出した老婆は、それでも柔らかな微笑を浮かべた。
「私からの最期の我が儘、聞いてくれないかい?」
死の色が濃厚となっていく老婆の余命は、もはや幾ばくもないだろう。
「病で無念の死を迎えるよりも、信頼するお前の糧となっての死を、私は迎えたいんだよ」
「……カルデラ、様……」
震える声で名前を呼ばれた老婆は、小さく息を吐いて天井を見上げるや、思い出す様に瞳を細める。
「ああ……それにしても、いろいろあったねぇ……アテナ、お前が居てくれて楽しかったよ」
「……勇者化の実験の際の、あの地獄の苦しみは……今でもトラウマですが」
「ふふふ……私もだよ。老体には堪えたねぇ」
「……二度と御免です」
「いまとなっては、良き思い出さ」
「……トラウマ、です」
老婆はこれまでにないくらい、大きな深呼吸をひとつ。
光を失いつつある瞳を、傍らの精霊へと。
「さあ、アテナ。そろそろお迎えがきそうが予感がする。その前にどうか……お前の手で」
「……私を、ひとりにしないでください」
「おやおや、いつから甘えん坊になったんだい? 寂しいのなら、早く次の主人を見つけることさ」
「…………残酷ですね、貴女は」
「私にはもう時間がないからねぇ。だから……安心して逝かせておくれ」
老婆の瞳から、完全に光が失われる。
今際の際のために、ついに視力さえ、失ってしまったのだ。
もはや老婆は、死の咳に苦しむのみ。
しかしそれでも。
血に濡れる口元を笑みの形に象った。
「ああ……それにしても愉しみだねぇ。これから死後の世界とやらを、解き明かせるんだからねぇ」
「……カルデラ様……」
「アテナ。私はね、ただ死ぬんじゃない。あの世の真理を手に入れるために、逝くんだよ」
「……貴女は。最期の最期まで、探究者なのですね」
「くくく……この世は不思議だらけだからねぇ。全てを解き明かせなかったのは残念だけど……まあ、いいさ。次は、あの世を探求するだけさね」
死の淵にいながらも、もはや何も視えないにも関わらず、老婆は最期まで笑む。
と、死の咳が一層激しくなってきた。
もう……本当に時間がないのだろう。
こうなると、もう逆に、長引かせる方が酷というものかもしれなかった。
「……カルデラ様」
精霊は老婆の姿を目に焼き付けるように、しばし無言で見続けた後。
「貴女の味、決して忘れません……」
つうっと一筋の涙が頬を流れ。
覚悟を決めた精霊は、静かに老婆へと──
この後彷徨う果てに精霊が見つけた人物が──
※次話から第5章です。




