No,2 遅刻
「すいません! 遅れました!」
静かな教室に僕の声だけが響く。
「入学試験はとっくに終わりましたよ。」
恐らく先生であろう人がそう言う。
「その猫は?」
「道中、怪我をしていたので!」
そう言った瞬間、先生がこちらに駆け寄り言う。
「あなたが治したと?」
「え、えぇ。そうですが...」
先生は少し考えた後、言う。
「暫しお待ちを」
先生はテレパシーを使って誰かと話している。
魔力で探ってみるか。
(おや、入学前からテレパシーとは、中々わんぱくですね。)
テレパシーの逆探知?!
(ごめんなさい。試験に遅れてしまって)
僕がテレパシーで返事をしているといつの間にか目の前にいかにもな魔女が居る。
恐らくワープ?
「特別に試験を許しましょう。1番得意な魔法を見せてください。」
1番得意な魔法...僕は治癒魔法だな。
「治癒魔法ですが、怪我をしてる人が居ないのでオリジナル魔法を」
そう言い、掌の上に拳大の大きさのシャボン玉を作る。
そして中に小さな自然を作る。
「ちょっとした芸術ですが。」
僕のミニテラリウムに全員が絶句する。
あれ?僕そんなにつまんなかった...?
「これ程の魔力操作...私でもできませんよ?!」
ようやく口を開いたと思ったら先生が称賛を言ってきた。
そんなに凄いのか...?
固有魔法
各属性の中で自分が得意な形へ派生させた魔法。
治癒魔法は希少な光属性の中で更に希少な魔法。




