No,2 遅刻
「すいません! 遅れました!」
静かな教室に僕の声だけが響く。
「入学試験はとっくに終わりましたよ。」
恐らく先生であろう人がそう言う。
「お願いします!」
「はぁ…暫しお待ちを」
先生はテレパシーを使って誰かと話している。
魔力で探ってみるか。
(おや、入学前からテレパシーの詮索とは、中々わんぱくですね。)
テレパシーの逆探知?!
(ご、ごめんなさい!)
「特別に試験を許しましょう。1番得意な魔法を見せてください。」
いつの間にか目の前にいかにもな魔女が居る。
恐らくワープ?
1番得意な魔法...僕は治癒魔法だな。
「治癒魔法ですが、怪我をしてる人が居ないのでオリジナル魔法を」
そう言い、掌の上に拳大の大きさのシャボン玉を作る。
そして中に小さな自然を作る。
「ちょっとした芸術ですが。」
僕のミニテラリウムに全員が沈黙する。
あれ?僕そんなにつまんなかった...?
「これ程の魔力操作...私でもできませんよ?!」
そんなに凄いのか...?
「では、問題無く合格にしましょうか。」
「え、えぇ。不覚ですが。」
―――――
合格を貰った僕は先ほどの先生と教室へ来ていた。
どんな人がいるのかな〜
――ガラガラ――
扉を開くと1番近い席に先ほどの虐めをしていた男子生徒が居た。
「「あ!」」
と、同時に言葉が出る。
まさか、同じ教室だとは...
「はい、皆さん席に着いて。」
その言葉に従い、空いている席に座る。
ふと、横を見ると、これまた先ほど見た今朝の女子生徒だった。
「おはよう。さっきぶり。」
そう声をかけると、ビクリと跳ね、こっちを向いた。
「さ...さっきは助けて頂いてありがとうごさいました!」
「いえいえ。僕、エドワード・クランゲイン。よろしく。」
「わ...わたし、シャーヴェリア・セントリクスです。」
セントリクス...って王女様?!
僕が衝撃の事実に驚いていると先生が授業を始める。
固有魔法
各属性の中で自分が得意な形へ派生させた魔法。
治癒魔法は希少な光属性の中で更に希少な魔法。




