No.1 黒猫
僕、エドワード・クランゲイン。9歳です。
「エドー!」
今、僕を呼んだのはアシュワード・クランゲイン。
お母さんである狼が死んだ後に僕を引き取った義理の母親。
「今行くよ!母様。」
僕は人間を憎んでる。けど、母様は良い人だし、お母さんの最後の言葉は「助ける者になりなさい」だって。
こんなの憎めないよ。
だから僕は医者になる事にした。
「エド。あなたまた書庫で読み耽って!」
「ごめんなさい母様。でも、僕医者になりたいんだ!」
「でもあなたは魔法が使えるのよ。明日に王都にある王立魔法士学校に行かないと⋯」
「じゃあ、学校に行きながらここで勉強する!」
「そんな事出来るわけないじゃない。王都まで馬車で3日よ?」
「馬車なんて使わないよ。」
僕が何もせずこの5年を過ごしていた訳じゃない。
転移魔法を発動し、母様の背中を手で触る。
「どう?凄いでしょ!」
これで母様も認めてくれ――
「凄いじゃない!やっぱりうちの子は天才ね!」
しまった...母様の溺愛スイッチを押してしまった。
そうして小1時間頬擦りをされる。...因みに転移魔法を使った家からの通学は許して貰えた。
――3日後――
や...やっと着いた......
3日間馬車に揺られ、辿り着いた王都クレイディア。
僕は早速学校へ向かった...と思いきや、道中恐らく僕と同じ新入生であろう男女が揉めている。
揉め事は良くない!
そう思い僕は止めに入る。
「ちょっとそこ!何してるんだ!」
「あぁ? こいつがオレ様にケチつけやがったんだよ!」
「わ...わたしはただ動物さんを虐めてはいけないと...」
成程。だから揉めていたのか。
「いじめは良くないよ。やってて何も楽しくないし。」
「んだと?!」
その時、古時計の様な大きな鐘の音が鳴る。
まずい! もう入学式の時間じゃないか! だが、目先の猫ちゃんの方が大事だ。
「ほーらおいで。」
「ニャー... 」
動けない程衰弱しているな。これは魔法の出番だ。
《ヒール》
衰弱している黒猫はみるみるうちに傷が治っていく。
「立てる?」
「ニャー!」
元気になって良かったよ。
そろそろ学校へ行こうと立ち上がったら足首に温かい感触が触れる。どうやら懐かれてしまった。
「うちに来るか?」
「うにゃーん」
ゴロゴロと喉を鳴らしながら手に頬擦りしてくる。
恐らく肯定の意味だろう。僕の後ろを黒猫が着いてくる。
黒猫じゃあ今後呼びずらいな...「くー」で良いか。
そうこうしている内に入り口へたどり着く。
...遅れてしまったけど大丈夫かな?
名前:エドワード・クランゲイン
家族:アシュワード くー
種族:人間
固有魔法:治癒魔法




