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【第22話】アッシュの夢

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「「おいっ このキノコ!」」


 大自然。暗い夜の森にアッシュの怒号が響く。


(あ~~やっちまった つか 俺も ・・・・・・)

「パイン 今すぐ吐き出せ! って」

 アッシュは一体の巨大な狼に話しかけている。

(・・・・・・・・・)

(これを見てるってことは俺も ・・・)


--------------------------------------


 アッシュの視界は今まで居た川辺ではなくなっていた。


 ただただ広い夜の月に照らされた蒼い草原に変わった。


 そこには群れの灰色の狼とその中1匹だけの黒い狼がそこを勢いよく走っている。黒の狼が群れの先頭を走り、荒い疲れ切った声を喉からひねり出しはじめた。


「もう少しだ もう少し粘ってくれ」

 後方の狼がヨダレを垂らし、もう無理だといった様子で足を緩め、そして立ち止まる。

「だめだ もう少しだ 頑張れ!」

 先頭の黒い狼が立ち止まった狼を振り返った。立ち止まった狼は群れから離れ、迫ってきていた漆黒の闇に飲まれる。黒い霧がその狼を包み、暗い景色と同化させた。

「「前を向け みんな 走るぞ!」」


 月の灯に照らされた背丈の高い平原を走る狼の群れ。しかし、その群れは1匹1匹と徐々に数を減らしていく。


 いつの間にか草原を抜け、木が1本立つ丘の麓までたどりつく。しかし、たどり着いたのは黒一色のこの狼のみ。


「「はぁ はぁ はぁ」」


 丘の上を見上げると木の影から道化の衣装の男が姿を現す。


「全部キミが食べちゃったんだねぇ~?」

 遠くから静かな声でしゃべるピエロの声。

「違う ふざけるな」

 黒い狼は焦りと怒りとそして、動揺を隠しきれない。


 ピエロの右手に持つ何かが、風に揺られ、それに月の淡い光が反射し輝く。


「「やめろ ・・・・ やめろぉ!!!」」

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