旦那と言う人
高水君がいなくなった後、家庭教師が、女の人に代わりひたすら勉強をする日々が続いた。
そして無事、親の望む大学の学生になれた私は、やっと解放されて弾けてしまった。
初めての一人暮らしは快適で、毎晩の様に遊び回っていた。
一人でいると、身体も淋しくなる。
時々、誘ってくる男の人にふらふらと着いて行ってはセックスをする。
しかし、なんか違う。
直ぐに飽きてしまい、取っ替え引っ替え遊び回っては、酒を呑む。
爛れた生活をしていた。
卒業間際に、たまたま来ていた親に男といるのが見つかり、ただの友達だと言い訳をしたが、通用せず、遊んでいる事は部屋に入られて直ぐにバレた。
高校時代着てなかった、派手でエロい洋服や下着が部屋の中に干してあったからだ。
その上、ゴミ袋にはビールや酎ハイの缶だらけ。
母親は泣きながら
「結衣どうしちゃったの?」
と言った。
父親は気まずかったのだろう。
「卒業したら、家へ帰れ。」
とだけ言った。
無事卒業出来た私は、実家に帰らされた。
そして、1枚の写真を父親に渡された。
見るとそこには高水君に少し似た男の人が写っていた。
「結婚相談所で見つけた。結衣の好きだった男に似てるだろう。自分を安売りするな。見合いしろ。」
父親は、怒り口調で言った。
「はい。」
私は力無く返事した。
お見合いは、カジュアルな感じで2人でディナーに行った。
「初めて写真見た時から、気になってました。」
旦那は一生懸命に話題をふり、楽しい人だった。
やっぱり、高水君に似てる。
頭の中そればかり考えるが、その当時の私はそれが失礼な事とも思わず、顔ばかり眺めていた。
そのまま、流れでセックスしてしまったのだが、いつもと違う。
高水君に似てる。
それだけで満たされた。
初めて避妊をせずにして中に出されると、たまたま生理が来た。
旦那は驚いた様子で、
「初めてだったんだ。大事するから結婚しよう。」
と言って来た。
私は黙って頷いた。




