翌日から
宮へ行くと、重機が入りプレハブを敷地内に建築している最中だった。
桑さんも驚いた様子で、私の隣にいた。
「今日から、工事が入る。」
背後から宮司が立って言った。
「これはね。私の夢なんですよ。参集殿。ここに鬼瓦を私の顔を彫る。そして300年私はこの街を見守るんだ。」
私は呆然とした。
と、同時に私が思っているより、みんなの事を考えている人なのかも知れないと思った。
その日、宮司が1日いるのは皆にとって予想外だったのだろう。
巫女が宮司の世話してくれていて、私はいつも通り。おばさんの部屋で過ごす。
そんな中、事は起きた。
紗和ちゃんが来たのだ。
今日は休みなはず、どうしたのだろう。
「結衣ちゃん、ごめんスマホ預かって。あゆちゃんの外祭についてくから。」
紗和ちゃんはそう言ってスマホを置いた。
私は
「ちょっと、今日宮司いるよ?バレたらマズイって!」
と、小声で止めた。
「やっぱり、無職のDV旦那より、あゆちゅんと2人で、あゆちゃんちのお宮をやりたい。だから、ごめんね。」
そう言って出て行った。
私はと言うと、
「結衣おはよう愛してるよ。」
等と高水君とメッセージのやり取りにわくわくしてしまっている。
お互い様なのか。
紗和ちゃんの事をどうこう言える立場ではなくなっている。
そんな日々がしばらく続いた。
紗和ちゃんは仕事中、ずっと鮎川さんに着いて周り、次第に周りの目を気にしなくなってきた。
その隙に高水君とメッセージをやり取りする。
「1番の思い出って何?」
「奥さんと今でもセックスしてるの?」
等深い部分までお互いメッセージし合う仲になっていた。
高水君はもう5年もセックスレスで、してた時は私を思いながらしていたと言う。
思い出も一緒で海岸で車を停めて昼寝してたら、お互い抱き合っていて、車の周りに人集りが出来てしまった事。
懐かしい。
あの時に戻れたらな。
毎日そんな事を考えて仕事を適当にこなしていく。
そんな中、宮司が私1人の時におばさんの部屋へ入って来た。
「紗和はどうした!」
宮司は大変怒っていた。私が答える間もなく
「いつからだ!いつから鮎川と出来ている?」
私に詰め寄ってきた。
「わかりません。」
私は震えながら答えた。
「噂になってる。私が紗和に幾ら注ぎ込んだか分からんのか!鮎川の奴、掻っ攫いだ!」
宮司は怒りを露わにしながら、部屋を出ようとし、
「紗和が帰って来たら、私の部屋に来る様に伝えなさい。」
そう言い残して出て言った。
その日、帰って来た紗和ちゃんに、今日の出来事を伝え、
「大丈夫?」
と聞いた。
「慣れてるから、任せて。」
紗和ちゃんはケロリとして宮司の部屋へ入って行った。
心配だな。
そう思いながら、長い時間紗和ちゃんの戻って来るまで、帰宅時間が過ぎても待ってしまっていた。
「ただいま。」
紗和ちゃんは、少し疲れた様子で帰って来た。
「大丈夫だった?」
私が言うと
「うん。手で許して貰った。」
と、苦笑いしながら紗和ちゃんは言った。
ここの宮は狂ってる。
私は、段々我慢が出来なくなって来ていた。




