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夕陽が落ちる頃の夢  作者: 朝宮ゆう
おばさんと言う職業

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14/17

あゆちゃん。

次の日仕事に行くと鮎川さんと、紗和ちゃんの様子が明らかに違っていた。

朝礼で見つめ合い、おばさんの部屋に午前中から鮎川さんはやって来て言った。

「午後から紗和と出かけてくる。」

紗和ちゃんも嬉しそうに、

「わかった。」

と、笑顔で返す。

また行くのか、そんな思いが心をよぎる。

「御新鮮の買い出しだから、時間がかかる。」

鮎川さんはそんな言い訳をした。

山程あるだろうが!

心の中で、イラつきでも口には出せない。

「では、午後に。」

そう言うと出て行った。

「今日宮司、午後からいないんだぁ」

悪びれもせず紗和ちゃんは言った。

「て言うか、昨日大丈夫だったの?旦那さん。」

「あぁ、パチンコで勝ってたみたいで留守だったから、先に寝たふりした。」

紗和ちゃんは、けろっとしている。

ここの家は紗和ちゃんの収入と、旦那のパチンコだけで生計を立ててると言う。

どうやってそんなお金が?

紗和ちゃんとも、桑さんと同様に収入格差があるのだ。

嫌気がする。

その日のご飯当番は紗和ちゃんだった。

午前中、暇だったのでキッチンに行く物音が聞こえ、そっと覗きに行った。

すると、紗和ちゃんと鮎川さんは、2人でイチャイチャと、キッチンでくっつきながら話をしていた。

その様子は完全に新婚さんだった。

私はため息を吐くと、部屋に戻った。

スマホを眺める。

また、メッセージ来ないかな。

高水君の事を思う。

そう都合良く来ない。

お札場から呼ばれ御朱印を書き、また平凡な日々が来るのだと思う。

午後からは、また1人か。

仕事は、山の様にある。

遊んでる場合ではないのだ。

明日は休日で、巫女がバイトしに来る事になっていた。

明日は桑さんと一緒だ。

実質、今労働してるのは私だけじゃないか。

それも、仕方ない事なのかな?

権禰宜には逆らえないよね?

他の人も、おかしいって思わないのかな?

私は昨日、泣きながら帰って来た紗和ちゃんが、今日になって、まだ鮎川さんとイチャイチャしている意味がわからなかった。

普通嫌いになりそうなものだけれど。

人ってわからないな。

ぼちぼち来るお札場で接客をしながら、私は思った。

お昼になり、キッチンに行くと紗和ちゃんは、チャーハンしか作ってなかった。

すると、宮司が直ぐキッチンに来て怒鳴った。

「なんですか!このご飯は!私は外で食べますよ!」

そう言うと、チャーハンが盛られた皿を何故か私に突き返して来た。

私じゃないのに。

ふに落ちなかったが、仕方なく受け取る。

「あー、怒っちゃったか。」

紗和ちゃんは、もぐもぐとチャーハンを食べながら言った。

「まぁ、さっさといなくなってくれて助かる。洗い物頼んで良い?私も早くあゆちゃんと出かけてたい。」

勝手な事を言うと、食べ終わった食器を流しに置き、

「じゃ、行ってくるね。」

と、出て行ってしまった。

残された私は、黙々と洗い物してると、背後から佐々木君が言った。

「あんまり、干渉しない方が身の為です。丸聞こえですよ。」

そう良い残し去って行った。

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