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バトルステーツ・リベレイション〜若き番の叙事詩〜  作者: 騎士誠一郎
熱闘! 奮闘! デジタル体育祭!!
69/73

EP69 大阪くいだおれ協奏曲

開会セレモニーが盛り上がる中、稲毛アウルズを狙う没落貴族。

それを阻止したのはSSMU。

警視庁が誇る現代の忍者。

そして、テコンドーのエキシビジョンマッチでは大盛り上がり!

そして、キタのおかんと大阪観光!?

開会セレモニーの熱気が残るなか、義人たちは大阪の街へ飛び出していた。

 16時半までは完全フリー。テコンドー部も“自己責任で遊べ”という珍しく寛大な指示を出している。


「三森さん、ガイドしてくれて本当にありがとう」


「気にすんな! せっかく縁あって知り合えたんや。浪速の胃袋、全部見せたる!」


 霊子の豪快な宣言を皮切りに、義人と美浦は霊子・遥のペアと共に“くいだおれストリート”へ突入した。



---




「ここが噂の……!」


「さっすが大阪。空気がもうソース!」


 大通りには、串カツ、イカ焼き、粉もん、クレープ……。

 見渡す限り“食”のエフェクトが飛び交っている。


「まずはコイツや!」


 霊子は迷いなくイカ焼きの名店へ直行する。


「どろソースのこだわりが半端ないんや。世界の料理人が“売ってくれ”言うたぐらいや!」


 焼ける音と香りに、義人の腹がドラムロールした。


「ん……っま! ソースに深みがある!」


「うまっ……これ、無限に食べられるやつ」


「そやろ? 千葉帰ったら取り寄せるんやで!」


 次に向かったのは、チョコバナナ一本勝負のクレープ屋。


「ここの公式インスタ、ベルギーの巨匠が絶賛してた店だ!」


 遥の解説に、美浦の目が輝く。


「じゃ、4枚ください!」


 食べた瞬間、二人は同じ顔になった。


「「うまッ!!」」


 外のカリッ、バナナの甘さ、濃厚チョコ。

 これはもう、“味の連撃コンボ”だった。



---




「そういや稲毛、コスプレの聖地になっとったよな?」


 霊子が思い出したように聞く。


「そうなの。アウルズの仕事にも関わってるし、駅もほぼオタク向けに最適化されてきたよ」


「パンダカステラも名物やな? えらい並んどるらしいやん」


「今の時期はレモンフロマージュと黒蜜抹茶が人気です!」


 美浦が胸を張る。


「仕事熱心すぎんか? 尊敬通り越して笑うわ」


 そんな軽口を叩きながら、集合時間が迫り、義人たちは霊子たちと別れた。



---


 その夜、義人たちは神戸市内のホテルで明石焼きのフルコースを満喫していた。


「へへ……よしくんと晩ご飯とか、大人のデートみたいだね」


「言うなって。美浦はもう新成人だろ」


「でもお酒はまだだめです!」


 美浦の屈託ない笑みに、義人はほほ笑む。

 こういう瞬間こそ、青春の“強み”だと自覚する。



---




「やっほー! レイナお姉さんのBSOニュース!」


 ログインした途端、レイナの超ハイテンションが飛び込んできた。


「いよいよ来週は東京グローバルボーイミーツガールズ・コンペティション!

 今年はなんと! 稲毛アウルズのお二人がBSOランウェイで初登場します!」


「「「うおおおおーー!!」」」


 チャット欄は爆発寸前。


「みぽりん可愛すぎ!」


「よしきゅんの立ち姿、国宝だろ!」


 熱狂の渦を背に、二人はそっとログアウトした。


「……予想以上にファン多いな」


「う、うん。びっくりした……!」


 照れながらも、胸の奥が少しだけ熱くなる。





 スパーリングへ向かう途中、美浦が言う。


「そういえば最近、転売ヤーのニュース少なくなったね」


「消費者法の改正が効いてる。けど、逆ギレして暴力事件増えたらしいな」


 法改正で高額転売には30万以下の罰金、最長8年の懲役。

 そこから逆上した一部の転売ヤーがAI導入店舗を攻撃する事件まで起きている。


「捕まった人たち、『日本のために!』って泣いてたけど……」


「いやいや、何言ってんだって話だよな」


 二人は思わず吹き出した。



---




 いい汗を流した帰り道。


「……よしくん」


 美浦が上目遣いで見上げてくる。


「はいはい。わかってます」


 義人はタオルを持ち直し、軽く笑った。


「へへ……よしくんに身体洗ってもらうの、5年ぶりだね」


「出会ってすぐの頃だったか」


 運動施設のシャワー室に響く二人の声は、

どこか懐かしく、そして少しだけ大人びていた。


次回はいよいよテコンドー部が出陣!

全国のライバル相手に、勝ち残ることは出来るのか!?

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