EP69 大阪くいだおれ協奏曲
開会セレモニーが盛り上がる中、稲毛アウルズを狙う没落貴族。
それを阻止したのはSSMU。
警視庁が誇る現代の忍者。
そして、テコンドーのエキシビジョンマッチでは大盛り上がり!
そして、キタのおかんと大阪観光!?
開会セレモニーの熱気が残るなか、義人たちは大阪の街へ飛び出していた。
16時半までは完全フリー。テコンドー部も“自己責任で遊べ”という珍しく寛大な指示を出している。
「三森さん、ガイドしてくれて本当にありがとう」
「気にすんな! せっかく縁あって知り合えたんや。浪速の胃袋、全部見せたる!」
霊子の豪快な宣言を皮切りに、義人と美浦は霊子・遥のペアと共に“くいだおれストリート”へ突入した。
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「ここが噂の……!」
「さっすが大阪。空気がもうソース!」
大通りには、串カツ、イカ焼き、粉もん、クレープ……。
見渡す限り“食”のエフェクトが飛び交っている。
「まずはコイツや!」
霊子は迷いなくイカ焼きの名店へ直行する。
「どろソースのこだわりが半端ないんや。世界の料理人が“売ってくれ”言うたぐらいや!」
焼ける音と香りに、義人の腹がドラムロールした。
「ん……っま! ソースに深みがある!」
「うまっ……これ、無限に食べられるやつ」
「そやろ? 千葉帰ったら取り寄せるんやで!」
次に向かったのは、チョコバナナ一本勝負のクレープ屋。
「ここの公式インスタ、ベルギーの巨匠が絶賛してた店だ!」
遥の解説に、美浦の目が輝く。
「じゃ、4枚ください!」
食べた瞬間、二人は同じ顔になった。
「「うまッ!!」」
外のカリッ、バナナの甘さ、濃厚チョコ。
これはもう、“味の連撃”だった。
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「そういや稲毛、コスプレの聖地になっとったよな?」
霊子が思い出したように聞く。
「そうなの。アウルズの仕事にも関わってるし、駅もほぼオタク向けに最適化されてきたよ」
「パンダカステラも名物やな? えらい並んどるらしいやん」
「今の時期はレモンフロマージュと黒蜜抹茶が人気です!」
美浦が胸を張る。
「仕事熱心すぎんか? 尊敬通り越して笑うわ」
そんな軽口を叩きながら、集合時間が迫り、義人たちは霊子たちと別れた。
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その夜、義人たちは神戸市内のホテルで明石焼きのフルコースを満喫していた。
「へへ……よしくんと晩ご飯とか、大人のデートみたいだね」
「言うなって。美浦はもう新成人だろ」
「でもお酒はまだだめです!」
美浦の屈託ない笑みに、義人はほほ笑む。
こういう瞬間こそ、青春の“強み”だと自覚する。
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「やっほー! レイナお姉さんのBSOニュース!」
ログインした途端、レイナの超ハイテンションが飛び込んできた。
「いよいよ来週は東京グローバルボーイミーツガールズ・コンペティション!
今年はなんと! 稲毛アウルズのお二人がBSOランウェイで初登場します!」
「「「うおおおおーー!!」」」
チャット欄は爆発寸前。
「みぽりん可愛すぎ!」
「よしきゅんの立ち姿、国宝だろ!」
熱狂の渦を背に、二人はそっとログアウトした。
「……予想以上にファン多いな」
「う、うん。びっくりした……!」
照れながらも、胸の奥が少しだけ熱くなる。
スパーリングへ向かう途中、美浦が言う。
「そういえば最近、転売ヤーのニュース少なくなったね」
「消費者法の改正が効いてる。けど、逆ギレして暴力事件増えたらしいな」
法改正で高額転売には30万以下の罰金、最長8年の懲役。
そこから逆上した一部の転売ヤーがAI導入店舗を攻撃する事件まで起きている。
「捕まった人たち、『日本のために!』って泣いてたけど……」
「いやいや、何言ってんだって話だよな」
二人は思わず吹き出した。
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いい汗を流した帰り道。
「……よしくん」
美浦が上目遣いで見上げてくる。
「はいはい。わかってます」
義人はタオルを持ち直し、軽く笑った。
「へへ……よしくんに身体洗ってもらうの、5年ぶりだね」
「出会ってすぐの頃だったか」
運動施設のシャワー室に響く二人の声は、
どこか懐かしく、そして少しだけ大人びていた。
次回はいよいよテコンドー部が出陣!
全国のライバル相手に、勝ち残ることは出来るのか!?




