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バトルステーツ・リベレイション〜若き番の叙事詩〜  作者: 騎士誠一郎
熱闘! 奮闘! デジタル体育祭!!
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EP68 開幕! デジタル体育祭

公安から爆弾の解除に奔走する稲毛アウルズはなんとか無事に爆弾処理を終えてホテルに戻れた。

その後エリィト学園は摘発されたが、国民共産党は無関係を主張。

陰謀と熱狂が渦巻くデジタル体育祭が、今始まる!

大阪びっくりコロシアム。

 普段は騒がしい観客席も、この日ばかりは爆発寸前だった。

 ついに――待ちに待った“全国フリースクール対抗デジタル体育祭”が始まるのだ。


「只今より、第5回全国フリースクール対抗デジタル体育祭の開会を宣言します!」


 実行委員長の声が天井まで響いた瞬間、会場は割れんばかりの歓声で揺れた。


 七日間にわたる全国大会。

 勝利の光を浴びる学校もあれば、涙を呑む学校もある。

 誰もが全力で走り抜ける、青春の祭典。


 かつてのオリンピックは、その影響力を失い縮小していった。

 だが――2035年に始まった IDSCC によって、フィジカルスポーツは“デジタル”と融合し、新たな形となって蘇った。



---




「よしくん、大会終わったら……デート、行きません?」


「えっ、今言う!?」


 開会式の真っ最中に爆弾を仕掛ける美浦。

 義人は心の中で大慌てだが、表情はクールを必死に保つ。


「じゃ、終わったらハリウッドパークジャパン行ってみるか!」


「やった! よしくんだいすき!」


 テンション上昇の美浦。

 義人の心臓は開会式より大騒ぎだった。



---


◆選手宣誓に指名されたのは――稲毛アウルズ!


「選手宣誓を稲毛アウルズのお二人にお願いします!」


「……選ばれたな、よしくん」


「やるしかないな! 行くぞ美浦!」


 二人はスタンドマイクへ駆け出す。

 その瞬間――天井裏で、“黒い影”が動いた。



---




「図に乗るな、貴様ら……我が家の名誉を奪った罪、ここで償わせてやる」


 黒い目出し帽。

 狙撃ライフル。

 そして憎悪で濁った声。


 稲毛アウルズの人気に押され、没落した古き名家の当主。

 教育自由化の波に耐えられず、全てを時代のせいにした哀れな男だ。


「時代が悪い……キラキラ世代が悪い……アウルズが悪い……!」


 だが、その引き金が引かれることはなかった。



---




 ――プシュッ。


 男の首に麻酔弾が刺さる。


「こちらAチーム。対象を確保。大阪に送還する」


《了解。そっちは任せた。終わったらホルモン焼きで合流だ》


 現代の闇に潜む秘密部隊、

警視庁・隠密特殊機動隊 SSMUススム


 量子迷彩ジャケット、センサーマスク、非殺傷武装――。

 “存在しないはずの部隊”が今日も日本を陰から守る。



---




「特別エキシビジョンマッチ! 稲毛アウルズ VS キタのおかん!!」


 会場中央が開き、4つのARカプセルがせり上がる。

 選手はカプセルに入り、ホロスクリーン上の“アバター”を操る。

 安全性と派手さを兼ね備えた――2055年式の格闘競技だ。


「うちらテコンドーはド素人やで!」


「フォーミンちゃん、お手柔らかに……!」


 三森霊子、桐生遥の“キタのおかん”ペアが気迫十分に構える。


「いくぞ美浦!」


「よしくん、任せて!」


 義人と美浦もカプセルへと飛び込み――。

 ついにエキシビジョンマッチが始まった。



---




「これでも俺、テコンドー1級なんだよ!」


 義人のアバターが華麗な飛び蹴りを霊子へ直撃!


「ちょ、うち本名聞いとらんねん!」


「試合終わったら言うって!!」


 一方、美浦は――


「サイクロン・ノヴァ!!」


 遥へ後ろ回し蹴りのコンボを叩き込む!


「な、なんちゅうキックや……!」


「よしくん仕込みだから、最強ですよ!」


 美浦は満面の笑みで追い打ちを仕掛ける。



---


その裏で、


 SSMUに捕まった男は、大阪府警の取調室で目を覚ます。


「教育自由化がなければ、息子は官僚になれたんだ……全部アウルズのせいだ……!」


「あなたの暗号資産の違法取引、すべて押さえていますよ」


「なに……!? バカな、我が家の財産が……!」


 取調官がタブレットを突きつける。

 ニュースにはこう出ていた。


『神奈川の大富豪、違法暗号資産取引で逮捕』


「そ、そんな……私の威厳が……私は……何者なんだ……!」


「ただの金に汚い犯罪者です」


 男はうなだれた。

 だが、コロシアムの熱狂は止まらない。



---


 そしてバトル、佳境へ!


「クソッ……強いわ、アンタ!」


 霊子が歯を食いしばる。


「霊子ちゃん! 援護する!」


「させないよ!」


 美浦が高速ダッシュで遥の前に割って入り、

 ストレートキックを叩き込む!


「ガードで……ギリ耐えた……!」


「そこまで!」


 司会の声で試合は終了。

 ARカプセルから各選手が姿を戻す。



---




「いやぁ藤宮くんと明石さんやったな? うちは三森霊子!

 で、こっちのひょろ細で中パイの子が――」


「ひょろ細ちゃうわ!! 桐生遥や! よろしくやで!」


「よろしく!」


 義人、美浦、霊子、遥。

 互いに笑いながら握手を交わす。


次回はキタのおかんと大阪観光!?

美浦の食い気が爆発!?

未来の大阪食い倒れにこうご期待!!

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