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バトルステーツ・リベレイション〜若き番の叙事詩〜  作者: 騎士誠一郎
熱闘! 奮闘! デジタル体育祭!!
61/66

EP61 番外編・ブラックジェノサイドとブロマイドと親衛隊

今回は番外編!

練習試合を翌日に控えた放課後。

 ふくろうスクールの図書室は、いつもより静かだった。


「ねぇよしくん。今日の公民の宿題、どうするの?」


 美浦が、机に教科書をドンッと置いてきた。


「公民の任意論文だろ? テーマはなんでもOK……だけど、結局“ブラックジェノサイドと山城ボビー知事の関係性”が一番点が取りやすいって先生言ってたじゃん」


 義人は、これまでの疲労が抜けきらない顔でため息をついた。


「任意テーマって、選べるぶん逆に難しいんだよな……」


「だからこそ、準備しておかないと期末落とすよ?」


「単位落としたら卒業できねぇしな……!」


 学歴社会は終わりかけたとはいえ、“基礎学力ゼロ”では生き残れない。

 義人は自分に言い聞かせるようにうなずいた。



---



「あ、これ良くない?」


 美浦が抜き出したのは、一冊の分厚い本。


『ブラックジェノサイド備忘録』(風宮ソータ著)


 社会考察の第一人者が書いた、国民必読のベストセラーだ。


「これなら論文書く材料、全部そろってるよ」


「マジ助かる。じゃ、読むか」


 二人はページを開き、歴史の核心へと踏み込んだ。



---



 ――西暦2046年。

 政府は教育自由化と同時に、労働者のための“スキル別賃金制度”や“選択休暇プログラム”を発表した。


『どんな人でも、その技能に見あう働き方を!』


 しかし、それに激怒したのがブラック企業群。


『労働者に甘やかし過ぎだあああ!!』


 CEOたちは東京最高裁へ訴え、第一審は政府が勝つ。

 するとブラック企業側は――“社員に嘘の証言を強要する”という最低行為に出た。


 だが労働基準監督署はその捏造を完全に見抜き、最高裁はこう言い放つ。


『社員を盾にした企業は、すべて営業取り消しとする!』


 これにキレ散らかしたのが、のちの沖縄県知事・山城ボビー(当時は本名)。

 彼の会社「琉球ファイナンス」を中心に、全国のブラック企業が暴発した。


『労働基準監督署をつぶせぇぇぇ!!』


 武装CEO軍団 VS 全国警察機動隊。

 わずか一週間で暴動は沈静化し、主犯たちは永久追放&国際刑務所送りとなった。


 しかし――山城ボビーだけは偽名で逃れ、後に政治の表舞台に返り咲くことになる。


 この事件を教訓として生まれたのが、


<労働自由監視隊>


 以後、彼らの活動によりブラック企業は徐々に姿を消していった。



---


◆図書室に戻ると…


「……こんな感じでまとめれば論文いけそうだな」


「うん。よしくんとわたしなら最強論文ペアだよ!」


 美浦が胸を張る。

 義人は思わず口が滑った。


「美浦のブロマイドでも添付したら教授も満点つけるだろ」


「バカッ!!」


 ガブッ!!


「いででででででで!! 噛むな!! 噛むなって!!」


 図書室に響く義人の悲鳴。

 美浦はぷりぷり怒りながらも、噛み跡はがっつり残していった。



---


◆スターフェックスにて、バナナりんごフラペチール


「で、なんで俺がお前の飲み物奢ってんの?」


「噛ませろって言ったのよしくんでしょ?」


「言ってねぇよ!!」


 半泣きで会計を済ませる義人。

 美浦はフラペチールのストローをくわえながら、ふと思い出したように言う。


「ねぇ、聞いた? アウルズの公式ブロマイド」


「美浦のメイド姿承諾したら、転売価格えぐかったってやつだろ? 10万超えもあるとか」


「…………」


 ボンッ!!


 美浦のこめかみが跳ねた。


「私のブロマイド、そんなに高値つくの? じゃあ――」


「じゃあ?」


「親衛隊、潰すか……!」


「やめろォォ!! お前それ、全国規模の戦争になるやつ!!」


 義人の叫びも虚しく、美浦の背後には“黒オーラ”が立ち上っていた。


 後に、供花の全面バックアップを受けて本当に親衛隊が消滅するのは――

 また別の話。

次回は中堅戦!

ウチナンチュ学園の中に何やらすごいなやつがいて……?

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― 新着の感想 ―
最後の「親衛隊、潰すか……!」で吹きました。 相変わらず楽しませていただいてます。
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