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バトルステーツ・リベレイション〜若き番の叙事詩〜  作者: 騎士誠一郎
義人と美浦のドキドキ職場体験!〜Featuringミッドナイトトレイン・ジャック〜
56/58

EP56 決意のクリームソーダ・抹茶ロールケーキを添えて

愛知県警からの知らせで義人は優子が殺された事実を知る。

悲しみに浸る暇をなくし、義人はある決意を……!

静寂の取調室。

 義人は真正面からマグルを見据え、静かに質問を投げた。


「……あなた達はなぜ、テロを繰り返したんですか」


 それは怒りでも挑発でもない。“真実を求める声”だった。


「亡き妻と娘に、一矢報いるためだ。

 我らの誇りを踏みにじった欧米に……思い知らせるために」


 マグルの言葉は嘘がなかった。

 復讐の火は、まっすぐで、残酷に真っ黒だった。


「あなた達は……俺の姉を殺した」


「報道への“見せしめ”だ。

 深入りすれば命はない──そう警告するための」


 刹那、義人の瞳が揺れた。


「許すつもりは、ない」


 静かだが、燃えている声。

 憎しみではなく、“決意”の熱だった。


「それでいい。我らは憎まれて当然だ」


 マグルは受け入れるように目を閉じる。

 だが義人は、その表情の奥に別の光を見た。


「……あなた、悲しい目をしてる」


「俺を憐れむのか?」


「違う。

 家族を失った痛みが……あなたにも、俺にも分かるからだ」


 義人は言った。


「だから……俺はあなたを憎まない」


 その一言は、マグルの胸に深い傷跡を刻んだ。


「憎まない……? 復讐すらしないのか……?」


「俺はもう、憎しみを増やしたくない。

 この連鎖は、誰かが止めなきゃいけない」


 その“覚悟”にマグルは心を打たれた。


「……そうか。

 我らが積み重ねた憎悪は、結局……何も生まなかったのだな」


 ようやく、マグルは悟った。



---




「時間です」


 義人は椅子から立ち上がる。


「あなたは……生きて償ってください。

 亡くした家族の名に恥じないように」


 背を向けながらも、最後の言葉だけは真っ直ぐに。


「生きて……責任を取るんです」


 扉が閉まる直前、

 マグルは敬礼の姿勢で叫んだ。


「亡き妻と娘に誓って……!!

 必ず償う!!」


 こうしてアインクラッド占拠事件は幕を閉じた。


 ──しかし、

2年後の“日本を揺るがす大事件”の鍵として

 この出会いが語られることを、この時はまだ誰も知らない。



---




 美浦との弔いのデート。

 ゆいのサービス、クリームソーダ、静かな会話。

 義人はようやく“日常”に帰ってきた。


「で、義人くん。これから美浦ちゃんのコーチでしょ?」


「うん。……俺の責任だ」


 それは、誰に言われたものでもない。

 義人が“自分で選んだ”覚悟だった。


 亡き優子(姉)が生前口にした言葉が、胸に蘇る。


『人は誰かの力になれる時に、その人の未来を変えられるのよ』


 義人はグラスを見つめながら、静かに決意する。


「俺が……美浦を守る。

 あいつの未来を、手伝うんだ」


 その決意を聞いて、美浦は微笑んだ。



---




翌日、

二人は供花にレポートを提出した。


「……これは何?

 学歴復興委員を撃退して、

 寝台列車のテロを止めて、

 警察から表彰……??」


 供花は怒りの笑顔を浮かべた。


「私がちょっと目を離したら、

 あなた達……国家レベルの事件を解決してるじゃないの!!」


 二人は即座に土下座。


「ご、ごめんなさい!!」


「まぁいいわ」

供花は息をついた。


「今回の功績に免じて処分なし。

 それより──」


 表情が、教師としての顔に戻る。


「美浦さん。あなたはテコンドー部のキャプテン。

 藤宮くん、あなたはその“コーチ”。

 責任を持ってデジタル体育祭を戦いなさい!」


「「はい!!」」


 こうして、二人は新たな戦いへ向かう。


それは、義人が“逃げずに誰かを支える”

 初めての戦いだった。

次回からデジタル体育祭が開幕!

熱いバトルを見逃すな!

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