EP57 新たな波乱と陰謀が入り混じる時、あなたはなにを信じますか?
クルド解放戦線のリーダー・マグルと対話する義人は、彼がまだ人の心が残っていることを信じていた。
そして、美浦とカフェデートをしている中、今年のデジタル体育祭に向けて準備を始めていく!
バシュッ! 衝撃波のようなキックが空間に走る。
「甘いッ!!」
義人の叱咤が響く。
アリサのチェインガンラッシュはまだ荒い。
「ラッシュの精度を上げろ! そのままじゃ反撃を許すぞ!」
「は、はい!」
汗を飛ばしながら、アリサは再び踏み込む。
「よしくん。アリサちゃん終わったら、次は私ね」
「了解。まだ時間あるし、順番に見てくよ」
デジタル体育祭まで残りわずか。
女子テコンドー部は全員が“本気のギア”に入っていた。
そんな熱気の中──
「みんな、ちょっと集合!」
顧問の供花がログインしてきた。
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「小泉先生、練習試合の相手が決まったんですか?」
「ええ。明後日、オンラインでのテストマッチを行います。
対戦相手は──ウチナンチュ学園、男女混合テコンドー部よ」
「ウチナンチュ……!」
その名を聞いた瞬間、場の空気が変わった。
沖縄本島の小規模フリースクール。
だが、アジアカップでベスト6入りした化け物集団。
美浦が率いる女子テコンドー部にとって、最強クラスの相手だ。
「体育祭じゃ何度か戦ったけど……まさか練習試合で再戦するなんてね」
美浦がアバター設定を開きながらつぶやく。
「交流は深いからな。交換留学もしたし」
義人が答える。
ふくろうスクールとウチナンチュ学園は、理念を共有した“盟友”でもあった。
──しかし。
「最近、沖縄県知事の圧力でデジタル体育祭の参加自体が危ういらしいの」
供花の声は重かった。
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「山城ボビー……旧共産連盟とつながってるって噂の?」
「そうよ。労働自由監視隊に摘発された会社の元幹部でね。
旧共産連盟のコネで県庁入りして……今じゃ“反フリースクール”の総本山」
供花は肩を落とす。
「彼はフリースクールの大会参加を“根こそぎ禁止する”つもりよ。
ウチナンチュ学園も、真っ先に狙われてる」
義人は拳を握った。
「そんな理由で、生徒達の未来を潰す気かよ……」
「だからこそ、今回の練習試合は絶対に成功させる。
ウチナンチュ学園は、私達の仲間なんだから!」
供花の言葉に、部員全員の瞳が燃えた。
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「よしくんっ!」
美浦が一歩前へ。
「わかったよ。サイクロン・ノヴァの調整だな?」
「そう! 前よりも確実に決めたいの。
完成してからずっと悩んでて……」
「なら軸足だ。精度は軸で決まる」
「軸足……」
美浦は静かに左足を踏みしめ──
「こういうこと、でしょ!」
次の瞬間、
ブンッッ! と空間が裂ける。
完璧な軸から放たれる強烈な回転蹴り。
サイクロン・ノヴァが、進化していた。
「……俺のアドバイスだけでここまで……?」
「へへ、こっそり研究してたんだよ?」
美浦は笑った。
義人も自然と笑みがこぼれた。
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「はい! 今日の練習はここまで!」
供花の合図で、全員がログアウトしていく。
しかし──
評議連合本部・地下室、
「TGBMGC解体計画の最終プランですか?」
対馬は村澤から厚いファイルを受け取った。
「このプラン通りに進めば……奴らは確実に排除できる」
「ですが、危険すぎます! 興行解体チームが命を失いかねない!」
「アルベルト・マイン・ケーニッヒ。
あの男の“存在力”は、もはや国家を飲み込むレベルだ」
村澤の声は震えていた。
「共産主義の根絶を掲げる“怪物”が大統領になれば……
我々は滅びる」
「なら……ケーニッヒを落選させれば……!」
「できれば良いがな」
窓の向こうに、梅雨の晴れ間が広がっていた。
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その頃の米国・ロイヤルホーム
星条旗のスーツに身を包み、銀髪をなびかせた青年──
アルベルト・マイン・ケーニッヒ
彼は静かに歩み出る。
「私が大統領になった暁には──
世界にはびこる共産主義を、一片たりとも残さず根絶する!」
会場が揺れた。
「さらに、消費税率を0%にした国には、関税を全面免除する!
新時代の経済は……アメリカが切り開く!」
その発言は、数年後“世界を変える火種”になる。
──2060年の公民教科書に刻まれる大事件。
その始まりは、この瞬間だった。
次回は久々のBSO!
はたして、勝つのはどっちだ!?




