半分死んでますが何か?6
「いや、クロエさん、私、目黒さんの事は本当に友達としてしか見ていなくて、好きとかそういうのじゃあ……」
「誤魔化さないで。そういうのはうんざり。女同士、ぶっちゃけましょうよ」
「く、クロエさん……」
真面目な顔付きで菊子を見るクロエ。
やり合う気満々だ。
オーマイガー!
オーマイガー!
心の中で叫ぶも菊子に神は降りてこない。
ジーザス!
さらに神頼み。
しかし、この場に置いて神も仏も無いのである。
し、仕方ない。
ここは、何とかクロエちゃんの納得いく方で話を進めていこう。
何とかこれ以上嫌われない様にしなければ!
「分かりました。話し合いましょう。……そうですね。私が目黒さんに対して好ましく思っている所、ですね。うーん……」
菊子は思う。
ここは真面目に考えなきゃ。
適当な事言ってもきっと通用しないわ。
私が目黒さんに対して好ましく思っている所、ね。
あれこれ考える事数秒。
「笑顔が好きです」
菊子がそう答えた後のクロエの顔付きが変わった。
目が開き、あっ、という表情を見せた。
それは一瞬で直ぐにその表情を崩し、クロエは「他には?」と菊子に質問する。
菊子は、「そうね」と言った後、「色々あるけど単純にそれだけかしら。難しい事は無くて、私、あの人の笑顔が良いなって思うのよ。他の好きな所は後から付いて来た、みたいな感じ」と答えた。
そう言ってみて、菊子は本当にそうだ、と思う。
雨の自由な所とか、いつも楽しそうな所とかも好きだけれど全部あの笑顔のおまけみたいなものだと思う。
「あの人が笑うと気持ちが良いのよ」
そう言って菊子は微笑んだ。
クロエは瞬きをして菊子を見る。
「クロエさんは目黒さんのどんな所が好きなんですか?」
「えっ?」
「女同士、ぶっちゃけましょうよ」
「なっ!」
クロエは顔を赤くする。
か、可愛い!
クロエの反応にときめく菊子。
恋する女の子の純粋な反応とは何と愛らしい事か。
クロエは菊子から目を逸らして「私だって雨にいの笑顔が好きよ。でも、それだけじゃ無い。私はあんたなんかよりも雨兄いの良い所、沢山知ってるんだから……」と言う。
「うん、そうよね。だから私は……」
「だから、あんたなんかに雨兄いを渡したりなんかしないから!」
菊子の言葉を遮り、再び菊子を睨み付けるクロエ。
「いや、だから私は!」
慌てる菊子。
「いい事? 雨兄いは私の王子様なの! あんたの出る幕は無いのよ! この家であんたの好き勝手はさせないわ! 私の目が光ってるって事を覚えておいて!」




