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恋、しません?  作者: 円間
第二話 襲撃。恋してないですが恋のライバル現る
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半分死んでますが何か?4

「何? 人の顔、じっと見て。まだ何か付いてる?」

 雨に言われて菊子は我に返る。

「付いてますよ。目と鼻と口が」と菊子が言ってやると雨は笑い「確かに」と言った。

「じゃあ、俺は部屋に行くから」

「はい、あ、新聞」

 菊子はワゴンに載った新聞を雨に手渡す。

「ありがとう」と雨は言う。

「いえ、遅くなって申し訳ありません」

「全然いいよ。じゃあ」

 雨は菊子に軽く手を振ってダイニングを出て行った。

 一人になった菊子は後片付けを始める。

 テーブルに残った二枚の皿に目を向けて、菊子は、あれっ? と思う。

 二枚の皿は綺麗だった。


 確か、日向さんがクロエちゃんは残したって……。


 菊子は皿を持ち上げて上に載ったスプーンを落とさない様に気を付けながらワゴンに載せ、空のグラスも水差しもワゴンに載せながら終始首を傾ける。

 綺麗に食べ終わった後の皿二枚。

 何かが引っ掛かるが、それが何なのか菊子には分からない。

「まぁ、良いか……」

 テーブルを拭いて綺麗にすると、菊子はワゴンを押してダイニングを後にした。




 昼食の片付けに、また掃除。

 菊子に安息の時は無い。


 そう言えば、夕飯どうしよう。

 昨日、買い物に行ったけど今日の夕飯の事まで考えて買い物しなかった。

 お昼に謎のカレーを作ってしまったから何とか夕飯で名誉挽回しなくては。


 階段を掃除しながらそう思う菊子。

 すると、インターフォンの音が聞こえた。

 菊子は急いでキッチンに向かい、インターフォンのモニターのスイッチを押す。

 モニターにはクロエの顔が映し出された。


 クロエちゃん、帰って来た。

 えっと、どうしよう。

 ここは、わざわざ皆んなに知らせるより私が出迎えなきゃ、よね?


 クロエとの接触を出来るだけ控えると決めたのに早々面会か、と思うと、何だかな、と感じる菊子だった。


 仕事よ、仕事!


 と菊子は気持ちを入れ替える。 

「クロエさん、お帰りなさい。今、お迎えに上がりますから」

 画面に向かって菊子が優し気に言うと、クロエが、「あなたが? 早くして」と頬を思いっきり膨らまして言った。


 うっ、早速不機嫌!


 ずきりと痛む胸を押さえ、「ただ今参ります」と言うと、菊子はキッチンを出て廊下を走った。 

 玄関の鍵を開けて扉を開くと、すでにクロエは玄関の前で待っていた。

 クロエはスーツケースを持参していた。

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