15.話し合いします!
アクセサリー屋での出来事も終わり宿屋へと戻ってきた。
扉を開ける前でシールと打ち合わせをしておく。
「いいか?夜も遅いしアリスも寝ているかもしれない、その時は仕方ない今日は寝て明日説明しよう。シールも今日は疲れていると思うからベッド使っていいからな」
「わかりました。旦那様と同じベッドで寝ます」
「ばか。俺はソファーがあるからそこで寝る。あと旦那様は禁止だ」
ぺちりと頭を軽く小突く。
正直シールは暴走しがちでこうでもしないと止まらない。
でも少し喜んでいるような節もあるから困ったものだ。
「わかりました。ではご主人様にします」
不覚にもそれもいいなと思ってしまった。
「違う!コガネでいいからそう呼ぶように」
ガチャ
「コガネ?帰ってきたの?」
アリスが起きていたようで扉が開いてしまった。
「おっおうアリスただいま。まだ起きてたんだね」
「うん。心配で眠れなくて、隣の方は?」
「あぁちょっと今回の仕事で保護したんだ。一日泊まらせてあげたいんだけどいいかな?」
「そうなの?それは大変!大丈夫でしたか?」
「はい旦那様に出会えましたのでむしろ幸運でした」
「旦那様?」
「あーいやちょっと捕らわれの身だったから記憶が混同しているのかもしれないね」
「いえ私は旦那様に助けていただいて運命を感じておりますので。アリス様よろしくお願いいたします」
「とりあえずここではなんだし中で話そうか」
このままだとらちが明かないので中で話すように勧めた。
とりあえずアリスはわけがわからないといった感じではてなが浮かんでいそうだ。
「今日調査に行ったところで闇オークション行われていたんだ。そこでシールが奴隷として売られそうになっていて、そこを俺とエブリンさんが乗り込んでシールを保護したって感じなんだ」
「そうだったの。コガネはケガとかなかった?」
「うん。そこはエブリンさんが守ってくれたから大丈夫」
「よかった。シールさんもそんなことがあったなんてさぞ怖かったでしょうね」
「はい。確かに怖かったんですが旦那様が助けてくださいましたので、私にとっては幸運でもありました」
「あのさっきから気になってたんですけど、コガネのことを旦那様と呼ぶのはなんででしょう?」
おぉアリスから突っ込むとは思わなかった。
「私は旦那様にお助けいただきましたし旦那様に私の大事なものを奪われてしまいましたので……これはセルキー族の掟で旦那様と結婚するしかないと思ったのです」
「変な言い方するなよ!?だから毛皮は返すって!」
「毛皮?コガネ毛皮を奪ってしまったの?」
「いや落ちていたのを拾っただけで……」
「セルキー族は毛皮を持っている人に嫁ぐという掟のある部族なの」
「えっそうなの?でも返すって言ってるんだけど」
「無理です。返品不可です」
「おかしいな。毛皮を返せばいいとお父さんから聞いたことがあるんだけど」
「無理です。旦那様と結婚するしかありません」
「という感じで話を聞いてくれなくてさ」
「アリス様聞いてください悪い人に捕まって奴隷としてこれからの人生に絶望していた時、さっそうと現れて助けてくださった殿方がいる……そんなの運命としか言いようがありませんよね?」
「うん。それは憧れの展開だしわかるけど。コガネはだめだよ?」
「どうしてですか?旦那様から奥様ではないと伺っております」
「それは違うよ!私たちは今婚約中で同棲中なの!」
「は?どういう……」
「そんな……ばかな……旦那様に婚約者……」
ちょっと話がおかしな展開になってきたぞ?
アリスが婚約者?えっ?
「コガネは私とコボルト村から王都へ行くときにお父さんに言ったの……」
~回想~
「私にできることがあれば必ず力になりますし、アリスさんは命に代えても守ります」
~終わり~
「こんな情熱的な告白は初めてだったからこの人だって思ったの」
アリスが恍惚とした表情でしゃべる。
確かにそんなこと言ったけどあれは俺からの告白としてカウントされてるらしい。
いやアリスなら大歓迎だしもしかしてあれは婚約の言葉でお父さん公認ってことになってるのか!
いやまじかだから一緒の宿屋で暮らすことになってもあっさりしていたのか。
「そうよね?コガネは私と将来を誓ってくれたもんね」
「えっうんそう……だね!」
正直アリスと結婚するという展開に驚いてはいるけどアリスはきれいだし家事もできるし今まで過ごしていて幸せを感じていたからなんの問題ないことに気づいた。
うん。むしろこれは最高じゃないかとすぐ切り替えた。
シールが固まっている。
さすがにこれは効いたか?
「わかりました。第一夫人はアリス様ということですね。私は第二夫人で問題ありません」
「ん?んん?」
「うんそれなら大丈夫かな?コガネもそれでいいよね?」
どういうこと?えっなんか話がまとまっているんだがどういうこと?
「えっとアリスとシールと結婚すればいいってことかな」
「「その通り!」」
「仲いいねふたりとも」
「アリス様とは仲良くやって行けそうです」
「私もコガネの話ができる人がほしかったから嬉しい!」
なんだか話が俺の知らないところでまとまったようで二人で話し込み始めた。
うんこれは夢だろうこんなことが起こるはずがない。
「ごめんね。疲れたから俺は先に寝るね。シールはベッド使っていいよ」
こんな時は寝るに限る。こんなことゲームの世界でしか体験したことないし。
「「おやすみなさいコガネ!旦那様!」」
なんて幸せな夢なんだろうか起きたら会社で仕事が山積みなんだろうなぁ。
明日の俺はどうなってるの!!!!
お読みいただきありがとうございました。
投稿ペース等ばらばらですみません。
1日1回を目標にこれからも頑張っていきます!
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