B'zと言いたい件
「和佐ちゃん、ほい。」
朝のロッカールームで交換日記を渡してくれる。
「うぃー。」
私が受け取ると、絵美ちゃんが笑いを噛み殺したような顔で言う。
「ちょっと、多数決してるんだよ。」
「なんの?」
「カラオケにねぇ、行きたいかどうかの。」
「日記に?」
私はとうとう吹き出した。
しかし、ハッとする。
「いや、待って、カラオケ?
絵美ちゃん、行ったことあるの?」
「親戚のとこ行ったときに2回くらい。」
「ひょぇー、私、一回もない。
また、どうしたんだい。」
私たちはロッカールームを出て教室に向かう。
今日は手がかじかむほどの寒さだ。
「実はねぇ、歌ってみたいんだよ。」
「もしや……」
「B……」
その瞬間、絵美ちゃんと目がかちあい、
もう笑いが止まらず、息ができなくなった。
「ビィッ……ビィッ……」
私は絵美ちゃんの肩をバンバン叩く。
「ビィじゃないよ、ビィ……ビィ……」
絵美ちゃんも真っ直ぐ歩けなくなっている。
「絵美ちゃん、早く……ちゃんと…
名前言ってって!!」
「ビィッ……」
あんまりにも笑い転げている私たちのそばを
「だいじょび?」と友人たちが通り過ぎる。
なんとか笑いが収まってきて、
息を切らしながら外階段を上り始めた。
「あれ?
絵美ちゃん、最初なんの話してたっけ。」
令嬢ファンタジー、現代恋愛、コメディーなどを執筆しています。
▼こちらは美形多めの異世界恋愛ファンタジーの連載。完結まで執筆済み、毎日更新しています。
『神鼠の大王は猫を愛せない―美貌すぎる少年王は天敵の猫族少女を絶対に手放しません―美形だらけの王たちと二百年の因縁を越えて恋を育てる十二支神話 』
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