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米を研がずに米を炊いたら?

「和佐ちゃん、お米研ぐでしょ、炊く前に。」


私たちは、今日は校舎の端っこに腰かけてお弁当を開いている。

ぬるい風がランチクロスをひらひらと揺らしている。


「研ぐよねぇ。」


「あれ、研がなかったらどうなるの?」


「どうなるっていうのは?」


私は、つやつやしたピーマンの炒め物を一本つまむ。


「研がずに炊いたら、どうなるんだろうって。」


「ああ、炊きあがったら茶色いとか、美味しくないとか?」


「そうそう。だって試したことないでしょ?」


「たぶん……親がほとんどやってるから分かんないけど……」


私は米粒を一つつまむ。


「美味しくないのかな、やっぱり。」


「研ぐっていうのも、なんでかなぁ。シャキーンってなってるかな。お米……」


私たちは頭をひねる。


「どうして『研ぐ』になったんだろうねぇ、絵美ちゃん。

磨くとか洗うとかでも良さそうだよね。」


「確かに。」


「しかもさァ……」


私の心に色々と浮かんで来る。


「半透明になるまで研いでくださいってさァ、あれ、常に白いんだけど。」


「ああ、わかる!」


絵美ちゃんの顔がパァッと光る。


「あの半透明ってどこまでなんだろうね。」


「わかんない……平均的な半透明を知りたい。」


「和佐ちゃん、半透明ってみんなどの程度か共通認識あるのかな。」


「エッ……知らないの私たちだけ?」



この物語の語り手・和佐ちゃんが出てくる現代恋愛を連載中です▼


成績はトップ。好きな子には、存在すら認識されていない――

高三の一年間、早瀬は同じ予備校に通う小楠さんをずっと好きだった

でも小楠さんは、早瀬が話しかけても気づかない。自販機で助けても、後になれば早瀬だったことすら覚えていない

三月、早瀬の恋は相手に気づかれないまま終わった――はずだった


硬派で不器用な早瀬くんと小楠さんの切なくて一生懸命な恋の一年。完結まで執筆済。

現代恋愛【硬派な早瀬くんの不器用な恋の一年】連載中です

https://ncode.syosetu.com/n0551my/


※この「小楠さん」が実は和佐ちゃんです。

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