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B'zの切り抜きノートで幸せな世界の件

「絵美ちゃん、とうとう、令和にB'z切り抜きノート作ったんでしょ。」


絵美ちゃんはミュジプラで「聞くまで死ねないB'z特集」を見てから、たまに語ってくれる。


「あれかい?」


絵美ちゃんは照れ臭そうに頬をかく。


「気合が入ってしまったんだよ。」


休み時間の部屋の隅でそろりとノートを渡してくれる。


「おおおお!」


思わず大きな声を出して口をふさぎ、慌てて二人で廊下に出る。


「すまぬすまぬ、つい……」


絵美ちゃんと笑いながら空いている特別教室に入る。


「なにこれ!芸術じゃん!」


重なり合った大小の切り抜きを指先でソロソロと触る。


「ていうか、このフランス人みたいな人誰。」


「これがねぇ、稲葉さんなんだよ。」


絵美ちゃんの声が弾んでいる。

私は(こりゃあハマったな。)と楽しくてたまらない。


「かっこよ!こっちも?」


「そうなんだよ。」


絵美ちゃんはフンスと胸を張る。


「このサングラスの人も?」


「この人はねぇ、ギターの人なんだよ。」


「すごそう……これさァ、絵美ちゃんが全部切って貼ったんだよね?」


「うん。もとは雑誌だったんだよ。」


「えぇ!?その雑誌、どこで買ったの?」


「メルカリで、ファンの人が出品してたんだよ。」


「ファンの人が。」


「令和になっても供給あるから、

場所を作るんだって。」


「幸せな世界。」





令嬢ファンタジー、現代恋愛、コメディーなどを執筆しています。


こちらは美形多めの異世界恋愛ファンタジーの連載。完結まで執筆済み、毎日ポンポン更新しています。


『神鼠の大王は猫を愛せない―美貌すぎる少年王は天敵の猫族少女を絶対に手放しません―美形だらけの王たちと二百年の因縁を越えて恋を育てる十二支神話 』

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