しゃっくりには「カボチャの花はムラサキムラサキ」の件
絵美ちゃんがしゃっくりをし始めた。
「絵美ちゃん、『カボチャの花はムラサキムラサキ』って言ったらしゃっくり止まるって言ったっけ?」
ヒクッとしながら絵美ちゃんが首を横に振る。
私は説明する。
「カボチャの花は、の後に鼻をつまんで……」
私は自分の鼻をつまむ。
「ムラサキムラサキ、って言ったらしゃっくり止まるんだよ。」
「ええ?ヒクッ……なんだっけ?」
私はもう一度言う。
「カボチャの花は……」
「カボチャの花はヒクッ……」
「ムーラーサーキ、ムーラーサーキ。」
「ムーラーサ、ヒクッ……」
絵美ちゃんは、しゃっくりしながら笑い出した。
「途中で止まったらダメだよ。ほら、もう一回。」
私も笑いながら急かす。
「カボチャ……ヒクッ……」
絵美ちゃんは、笑って続けられない。
私はあえて真面目くさった顔で追い打ちをかける。
「ほら見て、カボチャの花は……」
私は自分の鼻をつまむ。
「ムーラーサーキ、ムーラーサーキ。」
絵美ちゃんは身体を折り曲げて笑い出す。
周りの友人が声を掛けてくる。
「何やってんの?」
「しゃっくりを止めるときの呪文やってるの。」
「え、何それ!知りたい!」
「今、絵美ちゃんがしゃっくりしてるから、止めようとしてるんだ。
ほら、絵美ちゃん、やって、やって。」
絵美ちゃんは、必死に笑いをこらえて友人たちに向く。
「カボチャの花は……ブハッ……」
友人たちも笑いながら私を質問攻めにする。
「なんでカボチャなの?」
「和佐ちゃん、カボチャなのなんで?」
隣で絵美ちゃんがトライを続ける。
「ムーラーサーキ、ムーラーサーキ……あ、言えた!」
「あ、ごめん、なんて?」
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