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結婚するなら貧しい稲葉さんかお金持ちのダンゴムシかの件

お弁当袋を開けながら、部活の後輩からされた質問を思い出す。


「なんだっけなぁ……

お金があるけど好きになれない人と、

お金ないけど好きな人と、

どっちと結婚したいかって。」


「ええー?」


絵美ちゃんは楽しそうにお箸箱を開ける。

私は想像する。

「絵美ちゃん、だから……

あれじゃない、お金持ちのダンゴムシと、

貧乏な稲葉さんってことじゃん?」


絵美ちゃんはなぜか爆笑した。


「それ、それ、その例……?

ハ……ハ……」


私もつられて笑う。


「そうか……フフフ……」


「和佐ちゃんは?」


「ええー?食べるものもないとかは、

困るよねぇ……」


「確かに……」


絵美ちゃんは眉根を寄せながら、

かぼちゃコロッケを口に入れる。


「どうしよう……だいぶわかんない!」


「和佐ちゃん、どっちも選ばないってのダメかなァ。」


「三択目はナシって縛りじゃない?

ほら、ウンコ味のカレーみたいな……」


「じゃあ……決めた。和佐ちゃんは?」


「うん、決めた。

えー、絵美ちゃん、どっち?」


「お金ある方!」


「あ、私も!」


「その心は?」


「えー……」


途端に気まずい気分になる。


「食べものないとかで、喧嘩してたらさぁ、

嫌いになっちゃいそう……

顔が稲葉さんでも……」


それを聞いて絵美ちゃんは首をちょっと傾げる。

稲葉さんならなんでもよさそうな絵美ちゃんを垣間見て私は吹き出す。


「じゃあさ、絵美ちゃん、なんでお金ある方?」


「お金を活かして、B'z推し活をしまくるんだよ。」


「ああ!一部屋全部、祭壇みたいな?」


「うん!全国ツアーも全部ついて行くよ。」


「おお!いいね!

過去のレアグッズもお金を出してもらえるんだもんね。」


「おお!あと何ができるかなぁ。」


「これ楽しい!」




別作品も書いています。

長めのお話がお好きでしたら、こちらもどうぞ。

■『神鼠の大王は猫を愛せない―美貌すぎる少年王は天敵の猫族少女を絶対に手放しません 』

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■『BL終局の悪魔―俺を利用するはずの白髪高官が、なぜか俺の目を美しいと言ってくる―』

https://ncode.syosetu.com/n4565ml/

■『元公爵令嬢の小さな宿屋―年下の町医者が、客でもないのに今日も会いに来ます』

https://ncode.syosetu.com/n8605mt/

※完結しました!

→続編(続・元公爵令嬢の小さな宿屋―陶器市で年下の町医者と手をつなぎました)も開始(https://ncode.syosetu.com/n0955mu/)


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