タイトル未定2026/08/17 07:51
日曜日の夜に流花が帰っていき、月曜日の朝をマスターと大門は迎えていた。
大門が作った朝食を、マスターは大門と一緒に食べ、一足早く学校へ行く大門をマスターは見送った。
大門がいなくなると、マスターは朝食の後片付けをしてから、出かける支度をした。
マンションから出て来たマスターは、駐輪場に行き自転車を出した。
自転車のサドルにまたがると、勤務先の診療所に向かってペダルをこぎ出した。
青空の下、いつもの風景が流れる。
いつもの風景。
いつもの日常。
診療所に着いたマスターは、診療所に併設された家に行き、家で着替えてから診療所に行った。
受付の前を通り、診察室に入ると、診察室の窓際で器具の準備をしていた園田亜美が、診察室に入って来たマスターに気がついた。
「おはようございます」
「おはよう」
挨拶をしながらマスターは、机の回転椅子に座った。
亜美はマスターに近づき、声をかけた。
「先生、新しい聴診器が届きました」
亜美は聴診器が入った箱を、マスターに手渡した。
マスターは、新しい聴診器を注文したのだった。
「ありがとう」
マスターは亜美から、聴診器が入った箱を受け取った。
マスターに渡す時然亜美は、自分の顔をマスターに近づけた。
驚いたマスターは、目を見開いてのけぞった。
「な……なんですか?」
「先生目の下に、少しクマができています」
「えっ」
マスターは、右手で頬を触った。
「休みの日に、彼女と熱ぅ〜い夜を過ごしたんじゃないんですか?ちゃんと寝なきゃダメですよ!」
いたずらっぽく、微笑んだ亜美はマスターから離れ、窓際に歩いて行った。
……なんだったんだ、今のは。
夢でも見ていた気分で、マスターはしばらくポカンとしていた。
診療時間が始まり、幼稚園児の息子を連れた母親が、マスターがいる診察室に入って来た。
幼稚園児の患者は、朝起きた時から咳が出て、咳が止まらなくなった。
患者の園児は、レントゲンを撮ることになった。
亜美が患者と母親を、レントゲン室に連れて行った。
しばらくして、レントゲン室から男性技師の桑名がやって来た。
「先生、写真ができました。ちょっとこれ、酷いですよ」
大きな身体をした桑名は、マスターに写真を手渡した。
マスターは、桑名と一緒に写真を見た。
写真は、肺に白いモヤが掛かっていた。
マスターは、顔をしかめて言った。
「肺炎の半歩手前って、感じですね」
「小さな子供だ。苦しいだろうな」
腕組みをして、桑名は言った。
「ここじゃ、手に負えない。大きな病院を紹介した方が良いですね」
「だな」
桑名も、マスターに同意した。
「紹介状を出します。園田さん、患者さんを呼んでください」
「はい」
亜美は、診察室を出て行った。
「桑名さん、ありがとうございました」
「おう」
大きな身体の桑名は、診察室を出て行った。
患者の母親はマスターと話をした後、紹介状を受け取り、そのまま大きな病院に行った。




