第9話 自衛隊
「ツルギくんたち、着いたわよ」
「おぉ〜〜!」
Sword職員数名と、パイロット一同を連れ、夏野ムツキと夏野アイは陸上自衛隊の拠点を訪れていた。
身分を証明するためのカードを出し、門を通り、ツルギたちはその施設内に入った。
自衛官の案内をもとに1つの部屋に来たツルギたち。
そこは質のいい椅子に座った銀髪の女性がいた。
「よく来たな、Swordの職員とパイロットたちよ」
彼女は陸上自衛隊幕僚長の朱音セン。
陸上自衛隊のトップである女性だ。
ツルギたち少年少女パイロットを一瞥したあと、センはムツキにここに残るよう告げた。
一方でパイロット一同とアイは自衛隊の保有するという新型のエクセリクシを見に行った。
「これが……」
ツルギは高さ数メートルの機体を見上げる。
ミリタリーカラーに塗装された装甲と、ガスマスクを連想させるような頭部。
背中にビームソードを備えたバックパックがあり、その姿はナミダのセオジェンに似ていた。
「これが自衛隊保有機、エクセリクシ8-mt、通称“ヤマト”です。主な任務は民間人の救助や災害時の力仕事です」
自衛隊所属の整備士が説明する。
「こいつはそちらのセオジェンに似てますが、唯一と言っていいほどの特徴を持ってます」
「特徴?」
「ええ、こいつはエクセリクシで唯一可変機構を持っているんです。普段はこの人型ですが、緊急時の空中飛行や回避のために飛行形態になることができるんです」
「可変機構……パイロットとの神経接続は大丈夫なの?」
「もちろんです。こいつの変形時は神経接続はダウンするようなってます」
「へぇ……すごいじゃない。大したものね」
「ありがとうございます」
***
「それで、話とは何でしょうか」
ムツキとセンは真っ直ぐ向き合うような形で席に座り、部屋にいた。
「……近頃、ghoskeletonの発生が頻繁に起きているな。前も海坊主の件でこちらも協力したが」
「その節はありがとうございました」
「ghoskeletonは人や歴史のマイナスから生まれ出る存在と聞く。ここ最近で頻繁に生まれているということは、何か荒れることがあったのではないかと思うのだ」
「荒れること、ですか? しかし今Swordのこともあり、世界は戦争等の大きなことはしてないはずでは……」
「そうだな……。私の勝手な憶測として聞いてくれ。もし……ghoskeletonを生み出し続けてる存在がいたら」
「生み出し続けている存在……?」
「そうだ。誰かの深い憎悪や闇が現れているとするなら、巨大な何かがそれのもとになっている可能性が高い。お前らの居る街に襲いかかっているのを考えれば……誰かの何か、意図的なものかもしれない」
「……なるほど……憶測の域はでないですが、一理ありますね」
「気をつけろよ、まだお前も私も死ぬわけにはいかないのだ」
「はっ!」
今回出てきた機体
エクセリクシ8-mt
建造コードExE-8-mt
機体情報
陸上自衛隊が建造した自衛隊公式保有機のエクセリクシ。
自衛隊が公式に保有している機体は現在これだけとなっている。
主に防衛戦に向けた武装を施しているところから、戦闘兵器ではないスタンスを表している。
基本的な運用は災害時の人命救助で、脚部には飲用可能な清涼水タンクが積まれ、さらに他のエクセリクシに比べやや小型に設計されている。




