クリストファー ③
さてーーーー自らの死後の事柄が正式に決まり、憂うものが何も無くなったクリストファー青年国王。
自身の宿願だった、惑星開発事業の陣頭指揮に臨んで行く。
コロニー経済は活性化し、にわかにわきたった。
「是非我が国と!!」
ーーー開発事業の業務提携を求め豪華な造りの宇宙船が、「門前市をなす」と。
電脳ジャーナルがコミックで風刺した程、莫大な資源の利権を求め、まさに蟻が蜜や砂糖に群がるが如く集結してゆく。
諸外国に対しーーー国王は
「我々の子孫に残す為の貴重な動植物との共生」
「息の長い『環境保全』がデメテルの開発には絶対に欠かせない」名言した。
その上で、利権に目の色を変えていた大国のエゴイズムに対し、切々と〜
純真なる良心に訴える誠実な対応を行なった。
「理知」に、切なく「情」で下手に出られると、なんとも弱いのは人の世の理。
ーーーその上でこう言うのだ。
「あなた方が、そんなに色めきたつほどの利益はあるかどうか?」
美しさにおいては銀河系1の指導者と絶賛、賞賛される美貌。
”実に申し訳なさそう”〜に……
しかもうるうると上目づかいで…!
菫色の潤んだ瞳で ポツポツと言われてしまっては勝負あったりである。
口から火をボウボウ噴いていそうな各国交渉の達人達も、流石にカーーーッと自身の強欲さを恥ずかしく思い、礼儀正しく引き下がった
ーーーコレが又格好いい!!
「中々堂々と言える事じゃない!」
絶大な世論の支持を得る事に繋がってゆく。
本物の賢者、カリスマとして、爆発的な賞賛と人気はもはや留まるところを知らない状態である。
そんな中、「D-01詣で」が過熱する一方の報道中のことである。
なんと!! クリストファー青年国王自ら動くーーーー
銀河連邦加盟惑星〜地球〜の独特の価値観を持つ「神秘のニンジャの国」
いち小国に過ぎない島国ジャパンを、平和友好国と指名、世界中の度肝をぬいた
その後、正式に政府会見で発表された、彼の国との惑星デメテル開発における新たな業務提携事業〜
オオオオッーーーと驚きの響めきたるや、凄まじき状態である。
「矢っ張り貴国〜〜〜〜!!
ジャパンには未だ『ニンジャ』が居るのだろう?!
国王様、昔からニンジャファン〜有名な『ニンジャ研究者』だからな!
密やかなる彼等の活躍に違いない、抜かったわ〜!」
「そうだろう?? なんだ今更水くさいなぁ。
アナクロニズムな平和主義
〜平和ボケした理想主義を掲げるその裏舞台で未だにクサノモノや、オニワバン
シノビが未だきっと大量生息し、ニンポーで、貴方の国を裏舞台から支えてるんだろ?」
「女ニンジャ、クノイチとか居るのかい?」
「ーーーあっはっは、何をいう、そりゃ居るだろう!!
エアフォースワンの中、息子が夢中の電脳コミックで読んだんだが、風魔忍群頭首が『カエデ』〜
大層セクシーな女性だったよ? ああ、彼女は本当にミステリアスで美人だ」
「いえいえ そんなモノは……!
とっくに現代のジャパンには居ませんよ!」
「ハハハハハ〜またまた〜〜〜!!
まぁ??〜お互い??
そう言った精鋭特殊部隊、情報部系はどこもトップシークレット。
当たり前なのはわかるがな♪ 」
「・・・・・・・・・・・だから居ませんって」
「ジャパンは神秘的だな」
「そうだそうだ!」
「ふぅむ…是非ーーー
『火術』や『分身の術』『影ぬい』等、御教唆いただきたいなぁ。
きっとウチの息子が、パパ凄ぉいぃ〜!!〜って見直してくれる。
うん、まぁ、アレだーーー会議でウッカリ誕生日会すっぽかして以来〜
『パパなんて 大っ嫌いだ!!』
牡蠣みたく頑固に口きいてくれないんだよ〜
だからさぁ〜頼むよ、な?この通り!!」
「・・・・・・」
「おやまぁずるいですわっっ そんなのはっ!!我々を排除するだなんてっ!
私達は手裏剣技を習得したいですわねっ!
昔から”くノ一”はーー『素晴らしい美人!』とお約束ですからッッ!」
『おーい誰か私をこの場から助けてくれ〜〜〜〜!!』
ジャパン官房長官は、満面の笑みを浮かべ躙り寄る大国の要人らにズラリ四方を取り囲まれ恐喝され頭を抱えた。
いいやーーー実は彼だけでは無く、大々的なサミット中、様々な惑星の首脳陣にジャパン政府関係者は漏れなく捕獲され詰められた。
「是非本物の彼らニンジャに会わせてくれ!!」
無垢な瞳キラキラの、口々の懇願を振り切るのに冷や汗ダラダラーーー
必死に否定し断るのにてんてこ舞いだった。
さてそんな時の人である、殆どシルバーに近いプラチナブロンドの美しい青年国王が
「友好、提携」
2つの調印式典への出席の為に、このたび人生3度目の来日を果たした事が、電脳ジャーナル・地球版トップ記事にて大々的に掲載され配信されている。
「いやいや本来ならば”こちらから”、貴殿の御国へ訪問するのが筋なのでは?」
恐縮するジャパン内閣府 高官に対し
「私が再び 来たかっただけですので……」
クリストファー青年国王陛下は終始おとなしやかに謙虚に、可憐な微笑みを浮かべて心の内の説明をしている。
そして清楚な外観とはかけ離れた、驚異的な行動力で実に精力的に、ジャパン訪問各地の視察に励んでいる。
むろん行く先々では熱烈に盛大な歓迎の祝福を受けているそうである。
なおクリストファー青年国王陛下は、”かつての”ーーーー
悲劇的な墜落事故で亡くなった妃、乗務員、乗組員の御霊を慰める為、彼の彼岸の地、「樹海」への旅を計画。
巡洋艦墜落落下現場へ、追悼・慰霊にて。
少人数で厳かに訪問する事が既に、王宮広報部スポークスマンにより正式発表されている。




