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番外編3 フレイヤ姫に捧げる富士登攀計画 (43)


〜スイーツ作りには細かい計量と器具の油分の清浄、些細な事もきっちりしている事が重要である。


まずはオーブンの180°Cに設定、保温、型の用意を。


信繁は給湯器で湯をバターの湯煎用に大きめのボールに取り、小さすぎない別ボールに規定量のバターを投入。


ヘラでトロッと柔らかくしつつ、常温にした卵を別ボールにて簡単にほぐして、砂糖を入れて結晶が溶けるのを少し待つ。


空いた時間も無駄にせず手早く小麦粉を振い、作業終了時刻はそろそろバターの湯煎が完了した頃なので、湯のボールは卵と砂糖入りのものと交換する。


そのままサクサクと卵液を温かくゆるく加工しつつ泡立て器で黄色から白っぽく変化、乳化するまでしっかりホイップ。


〜表面に8文字が書けるまでしっかり手早く高速で泡立て、その後は軽く、ゆっくりと4~5分かき混ぜ、全体の気泡を整えきめ細やかな生地を作るのだ。


信繁は巧みに粉をここで数回に分けてゴムベラで切るようにざっくり大きな手捌きで混ぜ、湯煎完了バターのボールの方に全量無駄なく移し替える。


その理由として大抵、側面とボール底に粉が残存しているので、そのチェックも兼ねてである。


大きな手でこびりつきを残らせずに素地に入れ込み、バターとちゃんと馴染ませ艶のある状態に作る。


さていよいよスポンジ土台の大詰め工程〜

クッキングシートを敷き込んだ型に生地全量を投入、型を3回程落とし、大きな気泡や生地と型の隙間を無くすのだ。


焼き加減としてはオーブンで上中火、下強火で約10分→上強火、下中火で約10分。

ーーー仕上げに上下を中火で3分。


このホクホク焼いている間の時間にホイップクリームと苺の用意を完了させる。

あまり作業がタイミング的に早いと分離してしまうからである。


信繁は泡立てる生クリームはメーカー種類を変えた物を3パックほど用意した。


ホイップが完了したら絞り袋に詰め冷蔵庫へ入れ軽く冷やし、手早く飾りの苺を上に乗せる物は最も形の良いのを数粒選び、転がらないよう白いヘタ部分をざっくり全部切り取る。


スポンジの中に挟む物は出来るだけ薄くスライス、濃度高めのシロップにひたす。


ケーキ土台が焼けたら串を刺し何も付かないかチェック、素地に触れても、フワンと弾力があり指の跡が付かなければ完成となる。


急激なしぼみを防ぐ為、30㎝程度の高さから型ごと落下させる。


生地を金属製アミの上に取り出しアッツアツホックホクの粗熱を取り、3枚に薄くスライスする。


苺の水分を吸い出しフルーツの香り付きトロトロシロップを、スポンジ生地切り口にハケで塗る。


ホイップしたクリームを薄く切り口に塗り、水気の切れた薄切り苺をびっしり出来るだけ厚めに重ねサンドイッチ状態に加工する。


ケーキ外見をシンプルに整え、苺を主役にイメージし、生クリームを絞る。


チョコペンでチョコプレートにお祝いの文言を書き、苺とキャンドルと共に飾りつけ完成!!




「まぁーーーこんな感じかな?」


うーん、見た目はなかなかな良い感じに仕上がったと自分でも思う。


土台スポンジの号数も小さめな物を選んだから、まぁなんとかなるか?


冷却剤を仕込むケーキ用のガラス製ケースに崩さないように無事設置、目立たぬように覆いをかけてワゴンに乗せる。


信繁は厨房の残りの後片付け、施錠を行う。



案外に様々を行いすぎなのか時間がかかってしまい、消灯間近。

ーーー彼女はとっくに眠っているかもしれない。



「喜んでくれるだろうか?」


ーーーーそれよりも、どうして来なかったのか、もっと早い時間に何故面会しなかったかな事に対して激怒りかもしれないな。


うーんとあれやこれやを考えるのだが、フレイヤの反応がちっともわからない。


様々な昨日からの波乱万丈に忙しかった出来事が、走馬灯のように脳裏を駆け巡る。


しかしこれは自分達が勝手に行った事、例え反応が芳しくなくともやむおえない事であった。


「まぁサンタクロースみたく、枕元に置いておけばいいか?」


確かに散々な苦労をしたのだが、どうしてか少しも欠片も負担に思わなかった。


〜賑やかなうちに終了の富士登攀、逆に久しぶりにとても楽しかった。



信繁は、そんなこんなでドッキドキの気持ちーーー


幸せな旅の行程を思い出しながら、大量の私物の荷物類や防寒衣類、ホログラム映像関係機器と共に、フレイヤの休む病棟に向かうのだった。




〜番外編3 フレイヤ姫に捧げる富士登攀計画〜

<終了>





いつも読んで下さり応援、誠にありがとうございます!

作品への評価ポイントめっちゃ嬉しいです、お礼が遅くなり大変申し訳ございません。

今後とも更新と内容の充実に頑張りますのでどうぞよろしくお願い致します♪


次回は生まれ故郷の星で起きたクーデターにより生き別れてしまった美貌の双子の姫君達の再会と恋の物語です。


それからフレイヤ姫と信繁の恋の行方は如何に!!


是非お楽しみに♪

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