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番外編2 子龍の学生時代の思い出 (19)


美女美男揃いーーーー


子龍には恋愛大国トールでのレディとの恋は大いに楽しかった



しかも時に、美しい少年や臈長けた美麗な年上の青年からのアプローチもあった


”秘密を守り”

相手を傷つけないようーー……


アイデンティティーを尊重した彼はその後デリケートな心情を抱える彼等と気の置けない

ーーーまたとない友人となるのだ。



皆一様に「有り得ないよ君は本当に……!」


「君……気分を悪くしないのか?」



口を揃えて子龍の良識と、差別心の欠片も見られない心の平安を褒め称える事になったが、逆に子龍にとっては「なんでそうなるのか?」が不思議だった。


どんな生き物にも思うに任せない、選べない境遇と立場があり、ジレンマがあるものなのだ。


身近な例を挙げれば、大切な ”種を越えた友人” の桜香は、玉蘭の祖父〜玉蘭本人、そして「自分」へと〜


パートナーを次々に3人も流浪に変えざるを得ず、その事が切なく、また愛おしくーーー堪らない罪悪感があった。



気象は厳しいが、例え用もなく美しく広大なロシアの大地の何処かで、自由気ままにノンビリ住まう筈が、どういった縁なのか?ーーー


彼女は狭く湿気が高く、暑苦しいジャパンの地に身を落ち着け〜

しかもそこが、永遠の安住の地かと思いきや……!


更に彼女にしてみたらーーー人間の勝手な都合で。


こんな故郷とはまるで何もかも違う、縁もゆかりの無い遠い星に。


人間とは違う小さな体に、過剰な負担がかかるワープ航法による宇宙旅行まで強いられ連れてこられたのだ。


ひとの言葉を持たない桜香との付き合いの ”そんなこんな〜” で。


「気分」を察するのが極めて長けていた子龍は、細やかな、言語化出来ない部分も異常過ぎる程察知出来〜図抜けていた。



よって……どんな高貴な身分の貴人も

”彼自身が心に掲げるモットーとして”


「自分と会っている間中だけはせめて楽しませ、喜ばせる」

〜そういう事はあっても、決して不快にする事は無かったのだ。



レディとの別離時は、相手の方が最終的に自ら必ず身を引いた。




「嫌われるのはいい……!

でもあの方に、『軽蔑』だけは絶対ーーーされたくないもの!!


そんなんだったら、死んだ方がマシーー……ッッ!」



子龍はそれ程、絶大に大切に想われていた




子龍の飛び抜けた別格の、実年齢が信じられないスラリと背の高いワイルドでありながら上品な容姿と物腰。


闇をとかしたような綺麗な黒髪とお揃いの、悩ましい色合いの瞳。


かの星ではーーー珍しい、最高級の黒真珠のような特別の艶めく宝石の瞳。


ああもぅ動く美しい姿を見ているだけで幸せ………!!



もしも「彼」に……ひとときでも、あの瞳に


ーーーー見つめられると言葉が出ない。



身も心も虜

あぁ……視線で、まるで蝶の標本にされたかの様


永久に 貴方のものよ?




見て 私だけを見て頂戴な?




でなければ、忘れないで 私の事を忘れないで。



貴方の心に住まわせて 私を貴方の中に閉じ込めて。


美しい蝶のように 私を貴方だけの宝物にして。




そんなある日のことだったーーー


「兄さん知ってる?」 子龍は兄、哲に唐突に尋ねた。




「ジャパンに『城』っていう、脱獄不可能ーーー!


特別な収監者のみ送り込まれる、特殊監獄があるって知ってる?」


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