↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

149/216

脱出 ⑤


信繁班の勇名を轟かせている1角の 子龍は優秀な射手である。


体の殆どがスライドドアから露出した状態、狙撃用高性能弾にて今夜も正確に狙撃、流石の腕前でその後も集中を切らさず 彼は自身の役割を果たした。


現代の光学機器の発達はめざましく、地表からは識別できない程の上空、驚くべき事に1000m程度だったら、国防や警察関係の航空機カメラでは 地上にいる人物の目鼻の表情くらい楽勝でクッキリと識別可能である。


〜とはいうものの 子龍の絶対的狙撃技量の自信がなければ出来ない技だった。



「悪魔と契約してるのかもよ?」


「アイツは魔弾の射手なのさっつ!」


そんな まことしやかな話がヒソヒソ囁かれた程の 非常に優秀な射撃手だ。



子龍は 地球ドイツの古代の伝承ーーー伝説を、自身が外交官の家系故に伝え聞いて知っている。



その伝説とは〜

「射手が7発中6発は思うがままに命中させられる。

しかし1発は、契約した悪魔の物、悪魔が望む獲物に命中するのだ」

 

この魔法の銃弾を持つ者を〜

意のままにどんな条件下でも命中させる腕の良い射撃手を「魔弾の射手」となぞらえることがある。


 

「まー慢心するな!! と言う意味だよな」



子龍は「悪魔の1発」を 常に警戒していた。

それが彼の抜群の腕を支える矜持である。




***************



特別室窓辺・屋上から特別室に至る外回廊、ホテル建物内の廊下及びエレベーター、その他非常口などの室内進入経路。


電光石火の早業で信繁班は漏れなく全て押さえた。




リーダーの信繁と雅がペアを組み、一番最初に音も無く遮蔽物に身を隠し特別室窓辺に潜伏。


先行する切込隊長役として信繁が不夜城開発の、光学迷彩システムロングコートを雅と共に纏い、絶妙なタイミングを見計らい暗闇の中じっと潜んでいた。



信繁のいよいよというハンドサインで 彼と行動を共にした小柄な雅が姿勢を落とす。


今回はフレイヤが妊娠中ということもあり、薬剤による重篤な副作用の恐れがある催涙弾は使用不可であった。




「よし行け!」



「ハイ!!」



信繁の指示で奇襲攻撃の必需品を 雅は今回も極めて上手に、ヒョイッと抜群の立地に投げ込む。


油断した暴漢の背後から絶妙な間合いで音響閃光弾(フラッシュバン)をコロココロッーーーーとスローイン。


一瞬で弾ける凄まじい激烈な音と光ーーーーー!!



再び雅による、ほぼ同時に投げ込まれた煙幕の筒で、大量噴出の白煙で、更に場を大混乱させ奇襲を確実に成功に導く。


信繁は精神集中して今回銃を構えており、銃火器の標準をそらすと事故の元で合理的でない。


多くの機会は信繁よりも身長の低い小柄な雅が、しかも小手先が繊細かつ器用という特性を活かし専門に受け持っている。


安全装置のピンを引き抜いた後の音響閃光弾は 構造的に一方方向からしか光源等々が噴出しない。


もしも噴出口がーーーースローインに失敗したらどうなるか??


〜しくじったら強烈な音と マグネシウムの燃えさかる激しい光と煙がスローイン側、逆方向にまき散らかされ、殲滅されるのは自分達になる。


雅はそんな失敗とは無縁、スローインテクニックが抜群に上手いのだ。


ピアノだけでなく、小さい頃から、たわいないボール遊びに非常によく熟練し慣れ親しんでいたからなのかも知れない。



音響閃光弾の発動を合図に 一斉に残りの特殊部隊隊員は各自打ち合わせ通りにそれぞれの方面より特別室に突入する。



リベリング降下に特に優れた班員が、身軽に屋上から大きなコウモリが如く室内にスルスルと軽々潜入。


非常口に潜伏の、強靭な足技に優れた班員も、ドアを蹴破り襲いかかる。


ホテル廊下側ーーー

大量の待ち伏せがあらかじめ予想された室内出入り口方面から、子龍率いるアナスタシアとヨンらが力技の突入をかける。


四方向から一気に同時進入、信繁班は急襲をかけた。


一糸乱れず抜群のチームワークで、音も無くまるで忍者の様に戦う彼らにかなう傭兵は、1人もいない。



驚異的圧倒的な強さーーー制圧。



信繁班が勝敗を決するのに 僅か5分もかからなかった。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。