襲撃 ③
シャッツ!!
正体不明の戦闘艇の扉が開かれた。
「どうぞ頭領」
「ご苦労」
リーダーらしき男が、銃を抱え〜安全確認の為に既に先に降りた先行の2名の部下を一瞥、ぞろぞろと 配下を引き連れ悠然と降りてくるのが物陰より見えた。
『彼が首謀者なの?』
ーーーーーその時だった。
ガチャッ!!
大きな金属音がした。
特別室出入り口から、バラバラッと完全武装の男達が雪崩れ込むように進入。
ガシャガシャと、乱れた床のペルシャ絨毯に膝をついた隠れていたフレイヤを取り囲む。
即座に 頭に何丁もの銃口を、てんでにガチャリと嫌な金属音を立てて突きつけるのだ。
フレイヤは、この状況ーーーーーー!
〜普通の女性ならば理性を失い、必ず泣き叫んでしまう異常な恐ろしい中でも冷静な判断で襲撃者等を観察し分析する。
武装兵の数と装備品、そして脱出する「穴」は無いか?〜
敵に思考を読み取られないように 一切、顔を動かさず、無表情でチラッと目線だけで情報を読み取って解析してゆく。
『挟まれたーーーーー逃げ場はない。
トールの兵士か? ーーーーいや違う。
絶対に有り得ない!自由すぎる!!』
あの国は敵ながら天晴れな事に、装備や軍規の規律に厳しい事で有名な国だ。
こんなにバトルスーツや、ボディアーマー
ーーー命綱である各種武器が、各自てんでにバラバラ装着は有り得ない事だ。
つまり彼らは私兵ーーーー傭兵だ!!
フレイヤは恐れず 下方からキッッと襲撃者らを激しい目で睨みつける。
「ほほぅ・・・・・・ これはこれは。
惑星フレイの〜 第5王女ーーーーーフレイヤ王女様」
首領と呼ばれた男は 満足げな薄笑いを浮かべる。
「お初に お目にかかりまする」
パタパタとーーーー
無残に引きちぎられた室内のカーテンが風にあおられ、薄暗がりに激しく蝙蝠のように不気味にはためく。
「お若いのに いい目ですね、私の配下に欲しいくらいです。
我々への咄嗟の反応も誠に素晴らしい。
未だ空挺団トップの成績を納めし実力は時を経ても腑抜けてはおらずといったところでしょうかねぇ。
そしてーーー実に素晴らしくお美しい。
お噂通り 殺すに惜しい、宝石のように綺麗な瞳だ。
ですがーーーー
惑星フレイ、旧フレイ王家、第五王女フレイヤ王女殿下
貴女が生きておられると、まっこと困る方がいらっしゃるのですよ。
個人的に 貴女さまに別に恨みがある訳ではございませんが
ーーー謹んでお命頂戴致します!」
首領と名指された男はガチャッと嬉しげに、懐から取り出した、鈍く光るエネルギー銃を額に向ける。
『私は ここまでなの?!』
フレイヤは奥歯を嚙み締めるが、ギッ!と、それでも怯えた目をしなかった。
『信繁様!!』
脳裏に ほほえむ彼の顔が瞬間浮かんだ。




