フィツジェラルド家の料理人 焼き牛肉餅を作る
りんちゃんは、蝦夷地でチタタプした鹿肉はよく食べてましたが、肉をゴロンと出させるステーキは苦手のようです
ハンバーグのようで、ハンバーグではない牛肉餅は気に入ったようです
香港のフィツジェラルド家の料理人は、新しい悩みが生まれた
最近お屋敷に越られたリンお嬢様は、
牛肉のステーキがあまりおこのみでは無いようだ
当主のショーン様は、ステーキがお好みだ
なんとか、お二方を満足させたい
リンお嬢様に伺ってみると、
郷の村では鹿の肉を叩いたものをよく召し上がっていたそうだ
お嬢様の故郷のご当主は、狩猟好きだったのだろうか?
中国人である彼の頭に、ある料理が浮かんだ。
「肉餅」である
豚肉のみじん切りを捏ね、それを円形に纏めて蒸したものだ
しかしリンお嬢様はそれで良いとして
当主であるショーン様が満足してくれるか?
そこで、彼は工夫してみる事にした
先ずは豚肉を牛肉に変えてみた
出来上がった物には、ややボソボソ感があり不満だった
そこで、少し豚肉を加えてみた
食感は良くなったが、今一つショーン様にお出しするには足りないと感じた
「脂が足りないのか?」
彼はヘット(牛脂)で焼いてみた
中々肉餅の芯までは、火が通らなかった
肉の塊では無いから、ブランシールする訳にもいかない
そこで閃いたのは、ローストビーフだった
牛肉餅の表面を焼いたら、オーブンに入れて蒸し焼きにする事にした
うまく火が通り、表面はカリッと内側はピンク色で肉汁が溢れた
オーブンに入れる際に、香草や野菜を一緒にすると
野菜は余計な脂を吸い、香菜は爽やかな香りを添えた
ご主人のショーンもりんお嬢様も満足してもらえるものが完成した
完成した翌日、お二方の夕食に提供した
いつもステーキに苦戦されている、リンお嬢様の食が進んだ
ショーン様からは、お褒めの言葉をいただけた
予想外だったのは、リンお嬢様からレシピをねだられた事だ
故郷に帰った時、家族や友達に振る舞いたいとの事だった
喜んでリンお嬢様にレシピをお渡しした
りんが帰郷後、鹿肉餅を作ったのは言うまでも無い
誤字・脱字の報告
コメントお願いします




