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十話目、6階層


肉体活性によって膨張した肉体は収まり、辺りを見回すと大部屋には蟻の残骸に埋もれた宝箱があった。

それに気付いたトモノリはそれを退けて、宝箱を開く......。


宝箱の中には靴がある。黒いに紫の筋が入ったようなデザインだ。

トモノリはそれを手に持った。そして、吸い込まれるように足に装備していく。


すると足元が紫の水?が円形に広がっていく。トモノリはなんだか身体中がピリピリしてきた事に気付く。

周りの死骸が徐々に溶けている事もだ。


「がァ?」


と言ってもトモノリは少ししか被害を受けていないため、気にしないことにして、次の階へと進む事にする。

紫の水は伸びず、キッチリとトモノリを中心に円状に広がったまま、移動していった。



次の階へと上がると、そこは枯れた森であるのだろうか?葉を持たぬ木に、落ち葉は一面広がっている。


そして、そこで目立つ存在は灰色の大きな半楕円状の物体だ。それには一定方向に線があり、とても強固そうだ。


「がァ?」


トモノリが不思議そうに近寄っていくと、そいつが紫の水に当たり、ピクリと動き出した。わしゃわしゃと生える無数の足を体に収納してまるまる姿、それは間違いなくダンゴムシだ。そして勿論のように巨大化されている。


トモノリは全力で蹴っても、そいつはビクともしない。しかし、ひとつ言えることは紫の水と緑のオーラにより、着実にダメージを与えてることだ。

レヴィで突くが強靭な甲殻によって阻まれ、横へとズレ引っ掻き傷が付く程度、最終的には紫の水と緑で押し切り、死んだ事によって足を露出させ、死んだ。なお、狂化と肉体活性を使ってないのはクールタイムがあり、使おうと思っても使えないからであった。


「がぁ......」


トモノリの足を一本引っこ抜き、まじまじと見るも、放り投げる。

そして、次のダンゴムシへと向ける。


そのダンゴムシは威圧感により、すぐさま丸まって防御態勢に入った。


「ガァ!!」


するとトモノリは丸まったダンゴムシを両手で掴みだし、後ろへとぶん投げる。しかし、ダンゴムシはなんの被害もなく着地し、球体を維持したまま転がる。


「グゥ......」


悔しそうなトモノリは近くの木を引っこ抜きだし、そのダンゴムシに向けて大きく振り下ろす。


しかしツルリと抜け、木は地面へと叩き付ける。


「グァア!!」


相当イラついたのか、地面を木でバンバン叩き付け、叫ぶ。そして、そのダンゴムシは紫の水と緑のオーラで勝手に死んで、軟らかい腹部を開けた。

そいつに向けて、木でバンバン叩くと、容易に潰れて緑の体液と千切れた足、割れた甲殻が混ざる。


「がァ......?」


どうやら何かを発見したようで三体目の丸まったダンゴムシを手に取り、割れ目を探しそこに手をぶち込んで無理矢理開き、レヴィを腹部に刺すと容易に刺さった。


狩り方を知ったトモノリはソレを実行する為に視線次の獲物へと変えた。しかし、それはあまりにも巨大過ぎた。

遠くには今までのダンゴムシの十倍程の大きさのバケモノがいたのだ......


「ガァああああああああ!!」


『咆哮』、そしてトモノリは駆け出し、渾身の斬撃を奴の側部、沢山の足へと叩き込んだ。


しかし、金属音を出し、レヴィは弾かれる。

その影響で奴のあまり動かなかった足が活発に動き出し、暴れ出す。


カタカタと足の甲殻が擦れ合う音。土煙と騒音を出して大きくUターン、トモノリに襲い掛かってきた。


「がァ!!」


クールタイムの終了した『狂化』を使用し、身体能力を向上、赤い覇気を出し、殴りかかるもビクともせず、跳ね飛ばされる。


「ぐァ......」


地面に叩き付けられたトモノリに向けて、周りの木や仲間であるハズのダンゴムシを薙ぎ倒し、トモノリの元へと進んでいく。


下敷きになったダンゴムシは丸まっているが簡単に足で甲殻を貫通、秒で風穴が開いてさらに数秒でミンチとなる。


トモノリでも奴の足に巻き込まれていたら一溜りもない。そして、そいつがトモノリの元へと猛スピードで迫っている。


————クールタイム『肉体活性』の解除。


「ガァ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ!!」


肉体膨張し、『咆哮』を使用。枯葉が吹き飛び、空から舞って落ちてくる。その落ち着く間も無くトモノリは脚部へと力を入れた。


ドンッ、まるで大砲のような踏み出し。そこから続けて二歩、最初と同じく音を立て、高速で移動。


レヴィを構え、その勢いで奴の装甲に壁走りつつ、切り付ける。サクッと、とは言えぬものの力任せのスピードにより、切れ目をバッチリとつけ、その切れ目に沿うように割れ目が出来る。


強者であったはずの巨大ダンゴムシは丸まっていた。そして、丸まる事を未だ無駄だと知らない彼に与えよう————


「ガァ!!」


———死を。


トモノリは乱雑にレヴィを振り、その割れ目を大きく抉り、緑の血をばら撒く。その血は灰の甲殻を染め、血肉を地面にばら撒く。

トモノリの斬撃は切削機のように甲殻、肉を抉りとり、多くの緑のオーラが散り、その血肉は紫の水にへと溶けていく。


それは幻想的だ。レヴィの紫の刃は残像を残し、まるで複数の刃が襲う。その刃で緑の血が舞い、緑のオーラが彼に集まり、緑の血肉は紫の水へと溶けていった。

彼はその血肉に染まりながらも、狂気的な微笑みを敵へと向ける。

そして、いつしか巨大ダンゴムシの生命は途切れ、『狂化』、『肉体活性』の効果時間を終了し、クールタイムが訪れる。


「はぁ......!がぁ゛......!」


息切れをしながらも彼の手は休まることは無い。しかし、それは先程よりも断然に遅く、鋭さは感じられない。


そして————


「.......」


——彼は糸が切れたように倒れた。


呪いにより、ずっと体を動き続けていた疲労、肉体の限界、環境の変化、様々な原因が相まったのだろう。泥のように彼は動けなくなり、やがて、呼吸で胸部が上下に揺れて眠りにつく。

ストック 〜完〜


すいません、一日一話など無理です。ここまで読んで下さった方には申し訳ないのですが2日、又は3日に一話投稿となります。

ヒャッハー!!そんな事より、記念すべき十話到達!!やたー!!(バーサーカー脳)

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