11話 面倒無用
ワード資料が進藤により配られた。まずわたしの一声「先生、この子は藍くんの妹で、この津藤高校に入学を希望しています。そこで、わたしたちの支援部に入部していただくことで、この高校の日常風景やカリキュラムを実際に感じて、進路指標の糧にしていただければと思いました。」
一呼吸置く。
またわたしか、「校則にも中学生を入部させてはいけないというものはありませんし、彼女を部員という括りに入れても大丈夫だと思われるのです。ですから、藍くんの名前だけを借りてこの子が入部するという形を承認していただけませんか」
了承していただけたら。
わたしのセリフしかない、「ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします」
了承いただけなかったら。
...。「そこをなんとか、これも活動なんです」
以上。
まあ、まず良いところに注目しようか。「うん、理由については文句ない。」「そうだろう。為替レートの推移を見ながら考えたのだ」いらない情報だ、削除削除。「それでよぉ、インテリなアホさんよぉ、お前のセリフがないけどどう協力してくれるんだよ」「....。」「なんだよ。」「ふぅん」「正直に言っていいのよ」わたしは発言を躊躇する進藤に、にっこり笑いかけてやった。「....めんどい」「は?」「喋るのがめんどい」殴ってやろうかこいつ。「ははっ! 進藤とやら、その気持ち、よくわかるぞ!」こいつ神野とやら、そっちに話を持っていこうとしてやがる。邪魔者が。「わたしも、人と話すのが苦手なので、わかります」あなたが原因なのよお嬢さん。黙っていなさい。会話が盛り上がり始める。
「わかった。わたしが交渉しよう。」そう言わざるをえなかった。「あぁ」「はい」「どうぞ」恐ろしく無関心な返事。泣き喚いて警察沙汰にしてやろうか。
結論。簡単に承諾を得た。というか、中学生が入部する例は過去に何度かあったそうで、別段隠すでもないことだそうだ。ですよねぇと半笑いで進藤は言った。それから他2人も饒舌になって、先生も交えて談笑し始めた。言いたいことは1つに収まらないが、まあ、まず良いところに注目しよう。「うん、仲が良いのは良いことだな」「そうだろう」得意気に奴が言い放った。ジェスチャーがキモかったので、顔面に拳を食らわせた。




