↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界最強の転移者と15人の美少女闘刃姫  作者: 西村将太郎
第5章 産業革命
105/113

5-13 ウランバートル

ご愛読、ありがとうございます。

クーヤ達はモンゴルの事を考えたり、移民の世話をしたり、武闘会を見たり忙しくしています。

 武闘会予選も始まり、ドーテの村の移民の移動も大陸に移りもうすぐ到着する。

 モンゴルの問題は天帝からクーヤに投げられてしまった。


 〇闘刃姫寮 クーヤ寝室 転移218日目

 一人俺はなかなか眠れずにベッドの上で何回も寝返りを打っていた。

 マシロが寝物語に話したサラとミノンの想い、天帝様のモンゴルの扱い。

 本来俺は手を出すつもりはなかったし、必要もなかった。

 しかし、サラとミノンをここに置いたがためにモンゴルの問題は俺の問題にもなってしまった。


 皇太子が勝ってくれればサラははモンゴルに戻せばいいのだから何の問題もない。ミノンもここで働きたいとのことだからこれも良い。

 しかし第一皇子側の集めた兵数は5万、まだ増えるかもしれない。対して皇太子軍が3万。

 モンゴルの大群の戦い方は昼間に平原での弓騎兵同士のぶつかり合いになりそうだ。そうなれば数が多い方が圧倒的優位になる。


 もし、皇太子軍が負けた時、第一皇子を暗殺に行く二人を平然と見送れるのか?

 まあ、できないな。

 かといって俺の従者を戦争に巻き込むことも出来ん。

 一番いいのは俺が一人で第一皇子とボルド将軍を倒すことだが、それに正義はあるのか?


 うん、重い、なんだ?

「センセー、起きた?」

 俺の腹の上に馬乗りになったヒイが笑っていた。


「ああ、ヒイか。おはよう」

 いつの間にか眠っていたようだ。

 昨晩眠れなかったから寝坊をしたようだ。


「センセー、おはよう」

「もう、みんな起きてるか?」

「大丈夫です。お顔を」

 ミヤが洗面器とタオルを差し出してくる。


 洗面所ぐらい自分で行くと言っているのだが、私の仕事ですと言って聞きゃしない。

 せっかく用意してくれたんだ、ヒイをどけて顔を洗う。

「どうされたんですか。あまり寝られなかったような」

 流石にほぼ毎日起こしに来る二人だ。俺の様子に気付いたのだろう、ミヤが声を掛けてくる。


 ヒイとミヤを抱き上げて食堂に行くと、移民と行動している従者以外は全員が揃っていた。

「ねえねえ、センセーが寝不足なんだって」

 ヒイが俺の腕から飛び降りた。


「ああ、昨日の話をまだ引きずってるのね」

 マシロが気付いた。

「ええ、どういうこと?」

 アオイが説明を求める。


 マシロが腕を組んでみんなの前に立った。

「そうね、みんなにも考えてもらおうかしら。

 まずね、クーヤさんはモンゴルの皇太子と第一皇子の反乱軍との戦いで、皇太子に勝って欲しいの。

 なぜかって言うとモンゴルには産業革命に必要な鉄鉱石や石炭、さらには羊毛もあるわ。

 反乱軍が勝つとそれらをうまく活用できないのは目に見えてる。第一皇子のあの性格だからね。

 それにサラさんを皇帝後継者として排除しようとしてくる。


 それでクーヤさんは第一皇子とボルド将軍の排除を画策。

 これに対して信帝国は内政不干渉を盾に協力を拒絶。

 個人で二人の暗殺を狙うと、それはテロに該当するのじゃないか?

 と言うことでクーヤさんは身動きが取れないのよ」


「ごめんなさい。あなた達は巻き込まれなくていいですから、これはモンゴルの事ですから」

 サラは涙ぐみながら言った。


「テロってなあに」

「自分の意見を通すために相手を殺したり、暴力で関係ない人間を攻撃することさ」

 ヒイの疑問にアオイが答えてる。まあ、転生者以外はテロを知らないから仕方ない。


「干支座みたいな奴なんだ」

 まあ、干支座にはいろいろやられたからな。

「クーヤくんはさ、基本専守防衛なんだよ。かかってこない相手には手を出したくないんだよ」

 アオイがしみじみという。


 そうだ、俺の中には先に手を出す方が悪いという、日本の認識が染み付いてる。

 わざわざ外国まで行って、どうこうしたいとは思わなかった。

 皆に話したことで、俺の中でこの話の決着がついた。

 え、あれだけ悩んでいたのに簡単に割り切るなって?

 今は帝国の相談役なんかやってるけど、俺の中身はただのブラック企業の底辺おっさんなんだ、あまり期待してくれるな。


 ******


 〇天都 闘技場 転移220日目

 俺はいろんな業務をほっぽりだして、午後から天都の帝城の近くにある闘技場に来ていた。

 マシロとアカネの仕事を見てやらないとね。

 午前中は準決勝が行われ、カクタスと何とスパイダー君が残ったようだ。

 そう、玄武国での試合でミヤに惜敗?したあのスパイダー君である。


 ちなみにドーテの父親は出場していなかった。

 あの人は俺達の行くところに結構顔を出すからいるかなと思ったんだが、マシロもアカネも見なかったと言ってた。

 居たら、ドーテを連れてきたんだがな。


 今日、俺と一緒に来たのはヒイとミヤとハイジだけだ。

 マシロとアカネはスタッフ側だし、ドーテとジュレイとマールは移民の護衛、アオイとナータ、ライヤは移民の就労準備で忙しい、サラとミノンは外に出すのは危険なのでアオイたちと居る。

 移民も明日には到着する。


「ねえねえ、まだ始まらないの?」

「ヒイ、開始時間まではまだ時間があります。解ってるでしょう」

 ヒイが退屈で騒ぎ始めた。こうなってはミヤでも止められないかも。


「ねえねえ、なんでサラ姉ちゃん達を従者にしないの?」

 ヒイの興味がそっちに跳んだか。

「それは私も興味があります」

 ミヤもこちらに一歩踏み出した。


「まあ、落ち着け、彼女達を従者にするとは言ったけど、彼女達がモンゴルに行って自分で解決しようとするんじゃないかって思ったんだよ。彼女達をみすみす死に向かうことを俺は許せなかった」

「でも、モンゴルの人達が苦しむってサラ姉ちゃんが」

「そうです。私達が応援すれば死なないかもしれません」

 ウー、この子達に責められるのはつらいな。


「でも、第一皇子だって覚醒して良い政治をするかも知れんだろ」

「そんなことない。あいつは絶対悪いことをする」

「あの方に期待はできません」

 おいおい、第一皇子は信用ないな。


「ただいまより、第一回武闘会決勝戦を行います」

 拡声魔法で会場中に響き渡った。

「お、決勝戦が始まるぞ」

 俺は決勝戦で二人の興味を引き、話を終わらせた。


 決勝戦はカクタスが勝った。

 魔人の力を失ったスパイダー君ではカクタスには届かなかった。

 しかしだ、カクタスが弱くなった?あいつとは数か月訓練もしていないが・・・。

 いや、あいつはこちらに来てからでも一回りも二回りも強くなったはずだ。

 今の俺なら瞬殺できる・・・分ってしまった。


 俺はけた外れに強くなってる。

 ラッソとの試合でも感じたことだが・・・やはり従者を増やしたことが原因だろうか?

 この世に神が居るなら、俺に何を期待してるんだろうか。


「センセー、どうしたの?」

 気付くとヒイの可愛い顔が俺の顔を下から覗き込んでる。

 顔を上げるとミヤも不安そうな顔で俺を見ている。

「いやーすまん、ちょっと考え込んでた。帰ろうか」


 闘技場の方を見るとカクタスが表彰台の真ん中で、美女に金メダルを首に掛けてもらってニヤついていた。


 ******


 〇魔道具工場 転移221日目

 お昼過ぎ、台湾からはるばるやって来た移民たちがようやく到着した。

 バス4台が製鉄所の前を通って魔道具工場の前に停車した。

 ドアが開くが早いか、3人の少女が俺に向け駆け出した。


「旦那ア!」

「クーヤ殿オ!」

「親ブーン!」


 3人三様で俺を呼びながら抱き着いてきた。

 はて、こんなに積極的ではなかったはず。

 抱き着かれたと言ってもジュレイ、ドーテは成人したばかりの15歳、マールに至っては13歳だ劣情を催すことは無い。


 移民たちはナオジが先頭に立って、これから働く、もしくは家族が働く工場を列を作って見学に行く。

「三人ともご苦労さん。疲れてないか?」

 俺は三人の少女を労いつつ、寮に戻った。

 ジュレイとマールも戻ったが、ドーテは新しい村での仕事があるからここに残った。


 移民たちは今日は夕食を配布するが、明日の朝食から自前となる。

 金も渡してあるし、天華商会の店もあるので、大丈夫だろう。案内はドーテがいるしな。

 仕事は明日が休みで明後日からとなる。

 従業員は全員ドーテの孫従者となって熟練工をインストールする。


 ******


 〇闘刃姫寮 転移222日目

 今日、俺はモンゴル帝国に偵察に行く。

 情報源だった雑貨屋の小母さんは、避難するって話だったからもういないだろう。

 さてどうするか。

「サラ、雑貨屋の小母さん以外の情報源ってあるのか?」

「私の配下や父や兄の部下はもうウランバートルにはいないと思うから、あてはないわ」


「ミノンはどうだ」

「私の父は旗本ですから、生きていれば皇太子さまと行動していると思います。家族もすでに避難していると思います」

 サラもミノンも気丈にしているが不安そうだ。

 故郷が反乱軍に占領されているのだからな。

 仕方ない今日は上空からの偵察にするかな。



 〇モンゴル帝国 帝城付近

 俺がいつもの路地に跳ぼうとした時、ポイントが消失していた。

 ポイント付近の形状が変わったと言うことだ。

 まあ、いいポイントはいくらでもある。

 でも不安だから上空500mくらいに跳んでみるか。


 跳んだ。

 なんだ!?

 家が所々崩れてるし、道路にいろんなものが落ちてる。


 ムッ!!

 何だ!この匂いは、すごい悪臭が地上から匂ってくる。

 もしかして、俺の頭の中で嫌な思いがぐるぐる回る。


『ご主人様、ウランバートルは何者かに襲撃されております。今のところ反乱軍の仕業と考えるのが妥当です』

 ナビさんが俺の頭脳の迷走を止めた。


「生存者はいるのか?」

 道に散らばる物の多くが、住人の死体であることは理解ができた。

『家屋の中に隠れている者は私には知覚できません。・・・帝城の近くを歩く人物がいます』


 俺は言われた場所に瞬間移動した。

面白かったですか?何かで評価して頂けると参考になります。

次回はモンゴル対応が急展開します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。