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発芽

幸せを守ることはエゴでしかない


姫・・・主人公 37歳 

殿・・・姫の旦那 38歳

妊娠した瞬間にお腹のこどもは障害を持っていると感じた。


人目を気にし 過去の栄光に捕らわれている両親 自分勝手に自由に生きようとする殿。

臭いものには蓋をして生きるこの一族たちへ この子が生まれることで考えを変えさせてやろうと思った。


障害を持った義弟を家に押し込め 奇声を発しようが何をしようが 見て見ぬふりをする両親。

自分たちが死んだあとは 私たちに押し付けようとしていた。


障害を持っていても 世の中で生活できる。

健常者よりも色々と困難なことはあるだろうが今の福祉は手厚い。

きちんと活用すれば障害を持っていても世の中にでていける。


義弟は生まれた時から身体障害を持っていた。

しかし 両親は障害手帳をもたせることを拒否し義弟は大人になった。


障害者手帳を持つことで義弟自信が救われることもあったかもしれない。

もしかしたら よくない目で見られることもあったかもしれない。

けれど 生きていくためには福祉を使うべきだったのではないかと思う。


障害を一つの個性として受け入れてくれる環境下にはおらず

健常児の中で異質として 自分の体をコンプレックスでしかなかった環境下での成長期。


その副産物で 精神障害を持つことになったのだろう。


人の目を気にして義弟を閉じ込めた。

もし 幼い頃より福祉をうまく活用していたら 健やかに育ち 職についていただろうと思う。


なにが大切か。

人の目ではなく人の心だということがわからないこの一族を可哀そうだとおもっていた。


どこかで誰かがこの負の連鎖を打破する必要がある。

その打破の機会が私のお腹に宿った。

この子が産まれたら この子と一緒に義弟を世の中にだそう。

私の腹の底のコールタールが赤赤と熱を帯びていった。


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