反逆
普通を普通として生活するのは難しい
登場人物
姫・・・主人公 35歳 主婦
殿・・・姫の旦那 36歳 自営業
朝になり殿と殿の実家へいった。
義父たちはただ涙して喜んだ。
私の気持ちなんて誰も考えてはくれていなかった。
それから 何もなったように毎日くらした。
何もない毎日の中で
日に日に私の腹の底にある黒いコールタールは成長していった。
何もないように生活する殿が腹立たしくて仕方なかった。
そんなある日 些細なことで言い争いになった。
いうつもりはなかったが 感情論上で気持ちに歯止めがきかなくなり
腹の底の黒いものが口を滑らせた
「あんな女に二百万もはらって、バカじゃないの」
言った瞬間にやってしまったと思った。
次の瞬間
食卓にあった皿が フリスビーのように飛んできて 机がひっくり返った。
恐怖と怒りと初めての知らない感情が血を熱くさせた。
震えが止まらなかったが 熱くなった血が私の恐怖を抑えさせた。
「こんなことして、怖がらせたつもり?」
殿をにらみ返した。
殿の顔は怒りに満ちていたが 私の言葉で恐怖の顔に変わった。
《まけるものか》
逃げるものか。ふざけるな。
会社を勝手に辞めて 数々の騒動を起こしているのに
謝りもしなければ 感謝の言葉さえ言わない。
自分の都合の悪いことが起これば逃げ
逃げきれなければ暴力で制圧しようとする。
その態度に屈するわけにはいかない。
これを息子たちにされたらと考えると震えが大きくなった。
「皿とんできたけど?机がひっくりかえってるけど?どういうつもり?」
私は静かそう言い 割れた皿を拾い集め ひっくり返った机をもとに戻し掃除した。
殿はそのまま動かずに座ったままだった。
《この男。許すまじ》




