入隊試験〜前編〜
建造物の大半が薄白く、街全体の雰囲気的にも賑やかで上品な王都セトディン。街路は全て舗装、国の政治を担う王宮へと続く八つのメインロードは両脇に等間隔で小さい魔結石を使った街灯が設置されていた。
雨降る日に王都へ向けて旅立ったのは二日前。
旅の道中は前回と何ら変わらず森、林、草原が窓の外から見て取れた。余談だが、旅の三割は惰眠に費やした。理由は当然つまらなかったからである。
――そしてあれから二日、レンはアリスと模擬戦をしていた。
カキーンッと甲高い剣戟音が室内に響き耳を刺激する。
現在二人がいるのは前回泊まったクラーク家所有の屋敷。その地下一階に建設された訓練場。部屋の広さは二階建ての民家一つがスッポリ収まる程。魔法による爆発等もある為最低でもこの広さは必要なのだ。
「......は......は」
「もっと隙を造らせてそれに潜り込むように闘うんだ」
荒い息遣いでコクコクと頷くアリス。
アリスの対戦相手を務めている俺は意外にも余裕を感じていた。
俺とアリスは互いに強化魔法を自分に掛けている。どうやら余裕の差はこの魔法らしい。
俺は魔剣に喰われそうになり、抵抗したら逆に取り込んでしまった。その所為で俺の魔力量は前回の倍以上に膨れ上がった。
魔法は魔力の緻密な制御で威力が上がる。だが、魔法の行使に使われる魔力量でも威力は大きく変わる。
俺もその例外では無く今まで通りに魔力を消費すると以前の倍以上でその効果が身体に反映されるのだ。
「――はぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
鬼気迫る勢いでアリスが十メートルあった距離を一瞬で肉薄させる。
彼女がそれと同時に右手側に両手で構えていた魔剣を俺の魔剣を斬り飛ばす様に薙いだ。
すると、俺の魔剣とアリスの魔剣が衝突、十字に交差し――
――ゴォォォンッと言う鈍い音が鳴り、止まった
「......え?」
「......あ」
これは予想外だ。
想像以上に《インテンシフィケーション》の威力が強過ぎた様でアリスの剣を軽々と止めてしまった。
アリスは剣戟による衝撃を一秒遅れで身体で感じ「うぐぅぅぅぅ」と骨まで伝わる強烈な振動に悶え苦しんでいる。
「ご、ごめん......」
「何なのよぉぉぉ......。貴方の身体は鋼なのぉ......」
あまりの激痛に涙目なアリスは今にも泣きそうな声で愚痴を漏らす。
流石にやり過ぎてしまった。これからは手加減を覚えないと駄目そうだ。
「威力の調整基準が分からなかった。すまん!」
目尻に涙を溜め俺を睥睨するアリス。
俺はどことなく居心地の悪さを感じた。
仕方が無いじゃないか。手加減を知らなかったんだもん。前まではアリスが俺の後を追っている状態だったから慣れで魔法を使ってしまったのだ。
「......クラープ三人分に増加」
「お金ねぇよ!」
「んじゃあ私に借金しなさいよ」
アリスが荒唐無稽な事を言い出す。
「い、嫌だ! 十四歳で借金とか、将来が不安になるわ!!」
「その歳になって手加減を知らない時点で貴方の将来はお先真っ暗よ!!」
ご尤もですね、はい。ぐうの音も出ません。
「と、取り敢えず済まなかった。何時かクラープ奢るから許してよぉ......」
「それより、もう疲れたわ。上に戻りましょ」
素っ気ない態度だが一時的に許してくれただけでも今は有難い。
「......え?」
「何よ文句でもあるの?」
「い、いえ、何一つ御座いません。アリス様」
「あっそ。そしたらさっさと私の魔剣を持って来なさい。ゲ・ボ・ク」
扱いが辛辣ぅぅぅぅ!! 攻められるのも悪くな――。
おっとM属性にも目覚めてしまいそうだ。危ない危ない。
「俺は下僕じゃねぇよ!? ......は、はい。にしてもその魔剣俺のとは正反対だな」
俺は地面に置き捨てられた純白の魔剣を握りアリスに手渡す。
形状は俺の片手剣型とは違い先端が鋭く尖った刺斬剣だ。剣身も全体的に雪のように白い。柄は湾曲した黄金が取り付けられており、なお一層輝きを放っている。
アリスの魔剣は俺が帝国から頂戴したものと違い王国の宝庫で厳重に保管されていた物らしい。中々の上物の様だが......。
しかし、レイさんに訊いて見たところ、
《はい、ご主人様。確かに良い代物ですが、私と較べると若いです》
との事。やはりレイさんと肩を並べられる物はそう無いらしい。
俺はちょっとした安堵感を持ってアリスの向かった食堂へと上がっていた。
この屋敷の食堂は多くの人が使用している。
クラーク家で働く者、魔法を学びに来る者、アリス等の貴族もだ。
クラーク家は貴族と言っても平民との関係性が深い。将来的に有能な魔術士を育成する為か、かなりの人数の生徒を取っている。何れもクラーク家で育てられた嘗ての生徒を新たな師匠としている事が多い。
このサークルを利用してクラーク家は大量の優秀な魔術士を送り出しているのだ。
そしてその生徒らも現在レンとアリスが訪れている屋敷で暮らしている。その為、彼等と遭遇する事も稀にあるのだ。
「なあ、アリス。彼処の人達は?」
「あ〜、彼女達はここで魔法を学んでいるのよ」
クラーク侯爵家では魔術士を育てていると聞いた事はあるが、実際に見たのは初めてだ。年齢は俺らと同じくらいだろうか。同年代の女子はウラニ村でもほぼ見掛けなかったのでちょっと嬉しい。
俺はへ〜、と言って物珍しい目を向けた。
「誰が教えてるんだ?」
「昔の生徒らしいわよ」
丁度その時、受付台で注文した料理が出来上がったのか名前を呼ばれ俺は立ち上がった。
「アリスもその人に教わった方が良かったんじゃないか?」
俺は料理を取り、アリスの前に座ってから浮かんだ疑問をアリスに訊く。
「お父さんがレンに教えて貰えって言ってたから」
「ふ〜ん」
その後は訊いても無意味だと理解していたので訊かなかった。
寧ろ、気に掛かるのはアリスの料理だ。
何なんだあれは!? あの卵に包まれたご飯は!!
俺は猟手の突き刺す矢の如き視線をアリスの口に運ばれる黄色の物体に送る。
「......な、何よ......」
「君、何だねその妙に俺の胃を刺激する黄色の食べ物は」
「オムライスだけど......」
ふむふむ。これは後々食べないとな!
俺は頭の中の『美味しいもの食べようメモ帳』に補綴した。
やはり、一国の首都だからだろう。この町には多くの美味しい料理が詰まっている。特にこやつは食欲と言う抗えないもう一人の自分を揺さぶってくる。
うむぅぅぅ。夕食はこのオムライスとやらにして頂こう。
「...........食べ......る?」
「――良いのか!?」
俺は飢えた獣の様の如き速さで身体を、縦に長い食堂用食卓へと身を乗り出した。
「......一口なら良いわよ?」
アリスは自分のスプーンでオムライスを一口分掬い俺の口元まで運んだ。
俺はそのスプーンに問答無用で噛み付きオムライスを頬張る。
う、美味い!!
柔らかく温かい卵を噛むと中からは細かく切られた野菜や肉、そして米が俺の口を刺激する。
これは後で本格的に食べねば......!!
スプーンを引いた後アリスは俯いて彼女の後方にいる生徒達に赤面した顔を見られないよう隠した。
「......あ、ありがとう......?」
「......どう? 美味しいでしょ!」
モグモグと上下する口元を手で覆い隠しながら俺はグッドサインで返答した。
それより何故アリスは自らのスプーンを使ったのだ?
いや、そんな事より何で羞恥の顔を浮かべてるんだ?
それはさておき、赤面顔が可愛いのだ!
兎に角可愛いのだ!
可愛いのだ!!
俺がアリスを溺愛している様にも窺えるが、別にそんな事は無い。
事実を述べているだけである。
「...........」
「...........」
二人黙々と食事を口に運び腹を満たす。
やはり幼馴染みだからだろうか。こういう面では似ている。
そして最後の一口を食べて俺らは満腹の表情で再び地下の訓練場へと降りた。
「なぁ、アリスも魔剣貰ったんだし魔力量も倍に膨れ上がってるんじゃないのか?」
俺は食事中に思った疑問をアリスに訊く。
俺や王都襲撃事件に現れた帝国軍兵と同じく、魔剣を握り操る者はその魔剣の性能によるが魔力量が増幅する。
事実、アリスは頷きさっき聖教会センテルズ・カテドラル――通称センドラルに行って確かめて来たわ、と前を向いたまま付け足した。
「じゃあ何故......?」
「うん? ああ。さっきの模擬戦の事?」
「そう。俺の魔剣の方が優れているとはいえ、流石に差が開きすぎていないか?」
「まだ使い始めて間も無いからじゃないかしら?」
魔剣を握ったら急に魔力が増大する訳じゃ無いのか......。
《はい、ご主人様。魔力が増え切るには最低でも二、三日は必要かと》
流石博識レイさんだ! 何でも解答出来るのは凄い。
と言うか何処でそんな知識を得たのだろう。
《嘗てのいた遺跡に保管されていた魔法書を読み漁り得ました》
どうやって!? レイさん魔剣でしょ!? どうすれば歩け廻れるの?
《はい、ご主人様。魔法で手脚を生やし――》
「――どんな魔法だよ!?」
「......貴方......遂に頭も可笑しくなったわね」
「ご、ごめん何でもない」
ふぅ。驚きの余りに声を出して突っ込んでしまった。
お陰でアリスに変人再登録されたよ。
《ふふ》
おい。レイさんにまで鼻で笑われたぞ!?
今までの従者の如き慇懃な態度はどうしたんだよ!
そんな事を締まらない気持ちで割り切っていると例の模擬戦場に着いた。
隣にいたアリスが前に出て扉の把手を華奢ながらも力強く握る。
「それじゃあ入ったらすぐに練習しま――」
アリスが重く頑丈な扉を開けた、その時だった。
「――うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
鉄製の堅固な扉が謎の爆風によりドーンと言う鈍い衝突音を響かせながら勢い良く開いた。
その爆風でアリスは宙に浮き俺の上半身目掛けて飛んで来る。
「――うわっ!?」
俺は短い叫び声と共に顔に衝突する柔らかい肌触りの桃を感じながら倒れた。
あぁ......! これがアリスの尻か!
意外に柔らかいものだ。
女子だからなのか?
ふむ......。
尻に敷くと言う言葉があるが敷かれるのも悪く――じゃなくて!! これは恐らく初旅以来の第三波になりかねない。ここは気付かれぬようにそーっと顔に当たる温かく柔らかいものを退けて......。
一瞬ながらも長い思考に耽った末、俺は頭を全速力で回転させて今やるべき人生の使命を思い出した。
「キャッ!!」
アリスを退かそうと強化魔法を発動した途端、朦朧としていた筈のアリスが急に変な声を上げた。
あ......。終わった。
俺は何かの終わりを身の毛がよだつ程感じた。
「あ、貴方ねぇ! 逃げる前に感想ぐらい言いなさいよ!!」
「何で言わなきゃならないんだよ!?」
「貴方の罪を確認する為よ」
「自分の首を締めてたまるかよ!?」
まったく......。意味が分かりませーん。感想って何ですか。
別に無い訳では無いのですが――寧ろ沢山言える――口に出来る筈が無い。
もし言葉にしたら変人再登録プラス変態登録で変質者ノルマ達成じゃないか。
「そ、それよりだな。模擬戦場の現場確認をしに行こうよ」
「...........そうね、貴方の言う通りだわ」
「ふぅ......」
「でもしっかり感想を吐かせた後、クラープを奢って貰うわよ」
罪罰が重すぎる!?
今日の俺は運がついて無い以上に人生の一巻の終わりかもしれないぞ......。
俺とアリスは開いた鉄製の扉の先を見詰める。
中には人の影が見受けられた。
しかも、
「――倒れてる!? アリス、誰が呼んでこい!
「言われなくても分かってるわよ!」
俺はすぐ様地面に横たわる二つの人影の元へ駆け寄る。
アリスは一階に上がり屋敷の一部屋に設けられた医療室へと向かって行った。
「お、お〜い! 大丈夫ですかー!」
部屋に充満する灰色の煙を越えて見つけたのは先程食堂で見付けた二人のクラーク家の生徒だった。
俺は片方の赤髪の女子生徒の肩を揺らす。
「......ん......」
混乱状態に陥っているのか口が上手く回らない様だ。
俺は取り敢えず外面的な怪我は無いと確認した上で次の、もう一人の茶髪の生徒へと歩み寄る。
「......ミユ......ナ」
此方は先程の子より意識は澄んでいる。
ミユナと聴こえたが状況から考えるに最初に見た生徒の名だろう。
俺は同じく致命傷を負っていないか、着ていた上着を脱がして確認した。
「大丈夫そうだな」
「......あ、あの......」
「動くな、そして喋るな!!」
喋り掛ける茶髪の女子生徒を制止する。
外面上で大きな傷が無くても打撲や衝撃による内部の傷が無いとは言いきれない。
「......ん......。ちょ......っと、パトリシアに失礼......じゃないかしら」
赤髪の女子生徒が俺を咎める。
この茶髪の女子生徒はパトリシアと言うのか。
いや、てか喋るなって!! そして立つな!
「安静にしてろ」
「煩い! 貴様、パトリシアを脱がした罪で殺す」
物凄い威圧感を醸し出しながら鋭い眼光を向けてくる。
てか今日の俺罪多くないかい? それに脱がさないと分からないし。
俺は立ち上がり短剣を両手に構えるミユナへと身体を向けた。
アリスと似た体躯の彼女が刃を両手に握る様はまるで可憐な暗殺者を彷彿させる。
彼女は強化魔法を発動させ俺との距離を肉薄させる。
だが――
「遅い」
「――グハッ!?」
俺も先に同じ魔法を発動し彼女を軽く凌駕するスピードで回し蹴りを入れる。
ミユナは一瞬の出来事に頭が着いていけず回し蹴りの衝撃を直で受け地面に転がる。
不味い。また手加減を誤った。
その時、
「レン〜! 呼んでき来たわ......よ」
あ......。またやっちゃったかもしれない。
忽ちアリスの表情は形相へと変わり俺は硬直する。
「アリス様ありがとうございます。ミユナ! パトリシア! 貴方たち大丈夫!?」
「クリシア先生、私は大丈夫です」
「ええ、私も。ですが――」
ミユナが返事を返すと再びギロりと鋭利な目線を送る。
そして、
「この人、パトリシアの服を脱がせた上に、それを庇った私に回し蹴り入れてきたんです!」
なぬ!? 確かに半分は合っているし今の状況では筋も通る。
だが、濡れ衣を着せられて、はいそうですかと受け入れる俺では無い!
「そのパトリシアさんって言う人の服を脱がしたのは出血等の傷を負っていないかの確認。それで、このミユナとか言う失礼な女を蹴ったのは短剣を両手に握って襲いかかって来たからだ」
俺は事の流れを簡略的に説明し弁明する。
「貴様、私まで侮辱するとはいい度胸だな。さっきのは視界が歪んでいたからだ。次こそは貴様を千切りにしてやる!」
逆ギレとはこういう事なのだろうか。
先生――クリシアに治癒魔法を掛けてもらっていたミユナが決闘を申し込む。
「やだ」
「貴方ねぇ......」
アリスが呆れ顔で溜息を付く。
何に呆れているんだ?
誰だって決闘を挑まれたら面倒臭いだろう?
「レン。このミユナさんはね、十二貴族の内の一族――アーチボルド家直系の、私と同じ次女なのよ」
ほへ〜。なんと。こんな奴が貴族の娘だなんて、驚きだわー。
アリスと言いミユナと言い貴族と言うのは個性的な者しか居ないのか?
「それで......何か関係はあるの?」
「ちょっとは礼儀作法に気を付けなさいって事よ」
「え〜」
このミユナとやらにまで気を配るのは流石に嫌だ。
状況判断や分析も出来ないくせに剣を向けてくる奴なんて失礼極まりない。
「はぁ......。まぁ貴方にとってはどうでもいい事よね」
「ちょっと待てアリスさん。こんな間抜け面した奴に私の名誉を傷付けられては堪らない」
アリスの眉がピクリと動く。
「ミユナさん。貴方こそ、この英雄を知っているの? 恐らく貴方が決闘を申し込んでも同じように腹に蹴りを入れられて終わりよ」
「こんな奴知る必要も無い。それにさっきのは、ただのまぐれだ!」
ミユナが吼える様に声を張り上げる。
「あっそう。ならさっさと挑んで勝ってみて頂戴」
「え、ちょ。あ、アリス?!」
「そうだな今はパトリシアがいる。明日また来る。その時には必ず此奴を殺す」
わお。
話は勝手に広がり最終的に決闘を受ける事になってしまった。
せめて、俺に断りぐらい入れて欲しい。
おどおどしながら事の始終を眺めていたパトリシアと、騒がしいミユナは訓練場を出て行き一階へと登って行った。
「申し訳ございませんでした。レン様」
「頭を上げてください。それに俺に対して敬語は止して下さい」
俺は笑いながらそう言った。
「ありがとうございます。あの二人は幼い頃から仲良しの親友同士なんです。だからあの様な高圧的な態度を取ってしまったのでしょう」
「パトリシアとミユナは別の貴族ながらも互いに助け合っていましたからね」
アリスが同情しているのか、付加える様に肯定した。
「アリスはあの二人の事をよく知ってるのか?」
「あの二人は私と同じ貴族で同年代だからそれなりにはね」
貴族同士で同性、同年齢は珍しいのだろう。
この国の貴族は十三。その家系の中から探すとなれば限られる。
そう考えればある程度の事情は調べたくなるのかもしれない。
「あれ? ミユナとやらが貴族ならパトリシアさんも貴族なのか?」
「パトリシアさんは十三貴族の一族――ペーテルズ家の三女よ」
この施設、魔法学校とかじゃないのか?
余りにも沢山の生徒を取りすぎている。
確かにこの屋敷は相当広い。
クラーク家が使用するだけでは勿体ない程だ。
「なぁ、この屋敷って本当にクラーク家の物なのか?」
「一応便宜上はクラーク家所有ね。でも魔法協会が設立されてから魔法を学ぶ者が現れ始めて各箇所で魔法学校が出来始めた。そしてこの屋敷も似た様なものでクラーク家が魔法協会に手を貸した結果こうなったらしいわ」
「つまり、魔法学校的な物だと?」
「まぁ、そうなるわね」
取り敢えずは納得した。
道理でアリスの兄妹が見当たらない訳だ。
クラーク家の者を住まわせるならもっと王宮に近く且つ厳重なセキュリティにする筈だ。
とは言えこの屋敷も中々のセキュリティなのは間違い無い。
屋敷の敷地の周りには塀があり、入口は兵士も数名見受けられた。
そして中は使用人が廊下を歩き回っている。
この時点でも安全は保障されている。
「ねぇ......。そんなに考え事してないでさっさと練習付き合ってよ〜」
「あ、あぁ。ごめんごめん」
「今度は手加減しなさいよ? さっきのはかなり骨に来たんだから」
「解ってるよ。威力を抑える」
俺も努力はするがまだ調整に慣れていない。
手伝って貰えますかね? レイさん?
《はい、ご主人様。勿論です。私の方でも気を配っておきます》
なかなかいい返事だね。レイさん。
「さて、魔剣は握ったかしら?」
「何時でも来てどうぞ」
「それじゃあ行かせて貰うわよ!!」
二人の肢体に黄色と蒼色に輝く文字が浮か上がる。
そして互いに相反した魔剣は十字に交差、剣戟を繰り返した。
カキーンと鳴り響く甲高い音と時々屋敷を揺らす爆発音は夕食時が過ぎるまで途切れる事は無かったのだった。
あけましておめでとうございます!
年末年始と投稿が遅くなりましたね!( ´ ▽ ` )
本当にすいません......。
スマホを弄るとついついアルファベット三文字のあの大人気ゲームをしたくなるのですよ。
とは言え新年そうそうメイ○オル○を引こうと思ったら爆死しました。
最悪です。
今年は爆死の年ですね。
暫くガチャは控えようかと思います。はい。
それはさておき、
今回は7000文字と少し長めです。
進行もかなりサラサラと進んでいく形になりました。
その分登場人物が増えました。
俺が覚えきれないのは不味いのでメモっておきます。
最後に、
読者さん最後まで呼んで頂きありがとうございます!
これからも精一杯書いていきますので今後もそして、今年もよろしくお願い致します!




