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~開いた心~
どれだけそうしていただろうか。
私はいつの間にか目が真っ赤に腫れていた。
そして、
頬に涙ではない暖かくざらついた感触がする。
目に映るのはミルの優しい目、
ミルが私の顔をなめてくれているのだ。
それはまるで大丈夫とでも言ってくれているかのように。
やっぱり優しい猫なんだと安心した。
私はそろそろ帰ろうと立ち上がった時、
ミルが甘えるかのように足に頬ずりをしてくる。
心を開いてくれたのだ。
嬉しさと少しさびしさが込み上げてきた。
しかし歩けば歩くたびに足にまとわりついて
進めないので、ためらいがちに抱き上げる。
ミルは怒りはせずおとなしくしていた。
その姿で広間に出ると美鈴さんが目を疑っている。
あのミルがおとなしいという感じで。
まぁその反応は外でも同じように。




