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~資料~
「これだっ!!」
大声を出しながら資料を手に取りテーブルに渡辺さんは歩いてきた。
また何かおかしなことになりそうだ。
その声に集まるかのように、龍も私も茜も近づいていく。
少し遅れて神居も顔を出したが。
「そんな大声出してどうしたんですかぁ?」
相変わらずのんきな声で茜は聞く。
「金井さんの依頼の猫のことなんだが、昔もこんな状況に似た依頼があったんだよ。」
そういうと手にある資料の中から一枚の紙を取り出した。
そこには保留と書かれた文字が浮かんでいる。
解決できずにいた問題らしい。
「これって確か、二年前に保留にした依頼ですか?」
「その通りだ。」
龍と渡辺さんは相槌を打ちながら会話をする。
二年前のことは私はまだこの探偵団に出会っていないから、
知らない。
「この二年前の依頼者も、猫が急に危害を加えるようになって、困っているというものだった。それも今回と同じで捨て猫だ。」
その場にいた全員が顔をしかめ、
これからどうしていくのかを考えていた。
二年前は何も解決方法がなく保留になったのに、
今回も助けられないというのはあまりにも屈辱というものである。
何とかできないのかと、渡辺さんも頭をひねった。




