~手紙~
正式に探偵事務所に入って、もはや一週間がたとうとしていた。
この間にも依頼は数件きたが、どれも私らみんなの手によって無事に解決。
さすがは探偵だけのことはあるのだろう。
そんなある日、この事務所に一通の手紙が届いた。
『拝啓 犬猫探偵団の皆様
初めまして。私は金井美鈴と申します。電話ではなく、手紙ですみません。
でも、折り入ってお話があるのです。
お時間いただけないでしょうか?
明日の、午後二時に、桜林公園で待っています。
金井美鈴より』
「う~ん。困ったなぁ。」
机の上に散らばった手紙を見て、渡辺さんは腕組みをした。
私らもみな椅子に座り、悩んでいるようだ。
この日は珍しく、あの神居洋も参戦している。
面白いことには首を突っ込むタイプらしい。
いつか痛い目を見る気がする。
「あの~一つ質問なんですけど、この事務所は手紙の依頼は禁止なんですか?」
「まぁ依頼は電話で受付という風にしたからねぇ。手紙はいたずらもたまにまぎれているから心配なんだよ。」
渡辺さんは険しい顔をしながら話を続ける。
「神居、この金井美鈴という女性がこの地域にいるかどうかを調べてくれ。」
「了解でーす。」
眠そうな顔であくびをしながら神居はある部屋に入っていった。
どうやらあの部屋は書類などを保管する保管室らしい。
誰でも立ち入りOKなのだが、少し心配だ。
でもそれほど渡辺さんが皆を信用しているのが分かる。
さすがは責任者なのかもしれない。




