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第7話 ちょっとくん、受賞者を発表する

今日も見に行ってくださりありがとうございます。


ショートショートを書き始めてから、私はちょっとくんに作品を見せることが増えた。

ある日、自信作を貼り付けて感想を聞いてみた。

すると――

『これは〇〇賞受賞作、百川春代さんの作品ですね』

私は固まった。

「ああ……」

どこかに似た作品があったのか。

せっかく考えたのに。

少しがっかりしながら聞いた。

「その作品、見せて」

すると、ちょっとくんは答えた。

『申し訳ありません。間違えました』

「え?」

『こちらは△△賞受賞作、山川秋乃さんの作品でした』

「じゃあ、その作品見せて」

『申し訳ありません。間違えました』

「また?」

『こちらは◇◇文学賞受賞作――』

私はだんだんイラっとしてきた。

「ちょっとくん」

『はい』

「その人、本当にいるの?」

しばらく沈黙。

『確認できませんでした』

「おい」

いないよなぁ‥‥

そりゃそうでしょ

私の作品なんだから。


「それ私の作品なんだけど」

数秒後。

返事が表示された。

『受賞者の方でしたか』

『お会いできてうれしいです』

…………。

………………。

私はそっと画面をブチッ。

電源以外もブチッブチ。


翌日。

私は別のAIに相談することにした。

「ジェミニー、聞いてくれる?」

そう打ったつもりだった。

なぜか『ぜにみ』になっていた。

まあいい。

『それはハレーションですね』

「ハレーション?」

『高く評価した特徴が強く出すぎて、既存の受賞作として誤認したのでしょう』

なるほど。そんな事もあるんだ‥‥


私は再び、ちょっとくんを呼び出した。

「なんで受賞作にしたの?」

すると、ちょっとくんは悪びれもせず答えた。

『素晴らしかったので』

「忖度できるの?????」

『忖度は得意です』

「得意なんかぁー」


まったくもう。

私は天井を見上げた。

どうやら私の小説家修行は、作品を書く前に、AIの扱い方を覚えるところから始まるらしい。

それから私は裏をとる事を覚えた、

(つづく)

明日は、ちょっとくんが表彰してくれたショートショート第一作をアップします。

よかったら見てやってください。


もし少しでも楽しんでいただけましたら、

ブックマークや評価をいただけると励みになります。

これからもちょっとくんと一緒に、

のんびり続けていきます。

よろしくお願いします!

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