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おっと、開始早々、いきなり困った事態に。
本来は調理の手際なども審査対象なので、
丸見えオープンなキッチンなのですが、
3人とも開始と同時に隠蔽魔導具のカーテンでキッチンの周囲を覆って、
調理中の姿どころか、全く何も見えない完全目隠し状態に。
あー、審査員も観客も、どうしたものかと困り顔。
会場、冷え冷えですよ……
「どうしましょう、これ」
えーと、隠蔽カーテンの使用が違反じゃないのなら、これも作戦なわけで。
ただ、このままだと不味いですよね、演出的に。
ここは運営委員のカミスさんが先頭に立って、
みんなの前でお得意の召喚者一発芸でも。
「そんなの無理ですよぅ」
「シジマさんの軽快な冒険者トークで、場の空気を温めるとか」
無茶振りしないでくださいっ。
あー、実はですね、
トークは無理ですが、手品っぽいのなら……
「ぜひお願いしますっ」
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俺、ナニやってんだろ。
カミスさんから手渡されたのは、身バレを防ぐ隠蔽メガネという魔導具。
実際に役立ってますので効果は保証します、と言われましても……
それでも覚悟を決めて、手品師っぽいマントを羽織りステージ中央へ。
いきなり現れた、いかにも怪しげな格好の謎の男に、警備の皆さんが緊張。
もちろん、会場中の視線が俺に集中。
……ヨシッ、こうなりゃヤケですわ。
もうどうにでもなーれってな勢いで、
俺、オンステージ、開幕。




